デュアルSIMってどんな機能?メリットやビジネスにおける活用法

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記事の情報は2018-11-13時点のものです。

ここ最近、日本国内においてもデュアルSIMに対応したスマートフォンが増えてきました。デュアルSIMとは、1台のスマホに2枚のSIMカードを挿せる機能のことで、通話用と通信用のSIMカードを使い分けたり、ビジネス用とプライベート用のSIMカードを使い分けたりできるのが特徴です。本記事では、デュアルSIM機能とはなにかを解説するとともに、そのメリットと活用法を紹介します。
デュアルSIMってどんな機能?メリットやビジネスにおける活用法

デュアルSIMとは?

デュアルSIMとは、1台のスマートフォンに2枚のSIMカードを挿せる機能です。大手携帯キャリアの国内製スマートフォンには、ほとんどこの機能が搭載されていないため、あまりなじみがないという人もいるでしょう。しかし、最近人気が高まってきているSIMフリースマートフォンの多くには、この機能が搭載されています。

デュアルSIM機能を搭載したスマートフォンであれば、2枚のSIMカードを使い分けることで、スマホの月額料金を抑えたり、シーンに応じて使い分けたりできます。

デュアルSIMの種類

デュアルSIMシングルスタンバイ(DSSS)

デュアルSIMシングルスタンバイ(DSSS)は、2枚のSIMカードをスマホに挿入できるものの、同時使用は不可。使用できるSIMカードはどちらかひとつとなります。このため、2枚のSIMカードのうち使用するほうをその都度、手動で設定する必要があります。

数年前までは、デュアルSIMと言えばデュアルSIMシングルスタンバイ(DSSS)が主流でした。しかし、音声(通話用)SIMカードをアクティブするとインターネットが使えず、通信(インターネット用)SIMカードをアクティブにすると、電話がつながらないという不便さがありました。

一方で、1枚は国内のSIMカード、もう1枚は海外のSIMカードを挿入すれば、国内でも海外でも同じスマートフォンが使えるというメリットもありました。

デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS) 

もうひとつのデュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)は、2枚のSIMカードの同時待ち受けが可能。一方のSIMカードでデータ通信(インターネット)を行っている最中に、もう一方のSIMカードで電話の通話が可能です。デュアルSIMシングルスタンバイ(DSSS)のように都度、SIMカードを切り替える必要がないのが便利です。

なお、現在のところ日本では、デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)のデータ通信は、4G+3Gの組み合わせが主流となっています。

デュアルSIMを活用するメリット

ここからは、デュアルSIM対応スマートフォンを活用するメリットを紹介していきます。

1.データ通信料を削減する

通話を頻繁にする人にとって、カケホーダイなどの定額制通話プランがある大手携帯キャリアのSIMカードは不可欠となります。この場合に、データ通信用としてMVNOの格安SIMカードを使えば、データ通信料を抑えられます。

通話料が高い格安SIMと、データ通信料が高い大手携帯キャリアのSIMカード、両方のデメリットを補うことで、スマートフォンをより経済的に使えるわけです。

2.ビジネスとプライベートで使い分ける

従来、ビジネス用とプライベート用のスマートフォン使い分けるには、2台のスマホを契約するのが一般的でした。しかし、デュアルSIM対応スマホを利用すれば、1台でビジネス用とプライベート用の異なる電話番号を持てるようになります。

このように1台のスマホでビジネス用とプライベート用の回線を使い分ける場合は、同時待ち受けが可能なデュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)対応のスマホが適しています。休日は仕事用のSIMカードをOFFにすることで、仕事とプライベートの時間を上手く切り替えることもできます。

3.国内用と海外用で使い分ける

1台のスマートフォンに、国内用のSIMカードと、海外用のSIMカードの両方挿し込んでおけば、海外でもそのまま同じスマホを使えます。そのため、頻繁に海外出張や海外旅行に行くという方におすすめの使い方となります。

海外で日本の携帯キャリアのSIMカードでデータ通信を行うと、通信量が驚くほど高くなりますが、これならその心配はありません。

なお、国内と海外で2枚のSIMカードを使い分ける場合は、SIMカードを手動で切り替えるデュアルSIMシングルスタンバイ(DSSS)で十分です。

デュアルSIM対応のおすすめスマホ

ここからは、デュアルSIMに対応したおすすめのスマートフォンを紹介していきます。どちらも最新&使い勝手のよい製品ですので、デュアルSIM対応スマホの購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。

HUAWEI Mate 10 Pro

4Gのデータ通信およびVoLTEの音声通話をサポートするnanoSIMカードを2枚同時に待ち受けできるデュアルSIMデュアルボルテ(DSDV)に対応したスマートフォン。2枚のSIMカードの両方で、高速データ通信と安定した音声通話が可能です。

また、AIに対応したチップや、高機能なカメラなど、スマートフォンとしての基本性能も申し分ありません。

iPhoneXS

nanoSIMカードと本体内蔵のeSIMの2枚のデュアルSIMに対応したスマートフォン。ただし、初期状態ではeSIMの書き込みに対応していないため、iOS12にアップデートしたうえで、QRコードもしくはeSIMに対応した通信事業者のアプリからプランを自分で書き込む必要があります。

デュアルSIMに対応しただけでなく、処理速度や顔認証の精度、ディスプレイの表示品質などが高められているのも、iPhoneXSの優れた点です。

使えばわかるデュアルSIMの利便性

デュアルSIMは1台のスマートフォンに2枚のSIMカードを挿入できる便利な機能です。しかし、日本で発売されているデュアルSIM対応スマホには、使うSIMカードを手動で切り替える「デュアルSIMシングルスタンバイ(DSSS)」と、同時待ち受けが可能な「デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)」の2つがあるので、それぞれの特徴を理解してスマホを選ぶ必要があります。

最近では、多くのSIMフリースマホが、デュアルSIMに対応しています。MVNOのデータ通信SIMカードと大手携帯キャリアの音声SIMカードを使い分けたり、ビジネス用とプライベート用のSIMカードを使い分けたりと、さまざまな使い方ができるのも、このデュアルSIMの魅力となります。