PR TIMES、タスク管理ツール「Jooto」事業を手にした2つのねらい

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PR TIMESは20日、Skipforwardが提供するクラウド型タスク管理ツール「Jooto」の事業を譲受すると発表。プレスリリース配信を主力事業にする同社がねらう「2つのシナジー」とは何か。

PR TIMES、タスク管理ツール「Jooto」事業を手にした2つのねらい

今回の発表は、PR TIMESがSkipforwardから2017年9月29日付でクラウド型タスク管理ツール「Jooto」の事業を譲り受けるというもの。

また2017年10月より、SkipforwardのCEO 下田 祐介氏、CTO 原 悠介氏の2名がPR TIMESへ移籍し、引き続き「Jooto」事業および、企業ミッションの柱になるような開発をしていく。

Jooto」は、2017年8月末にユーザー数10万人を突破したタスク管理ツール。今後、2020年度(2021年2月期)までにユーザー数を50万人にまで伸ばすという目標を掲げ、有料会員比率を現在の1.5%から3%へ引き上げることも目指している。

(出典:プレスリリース)

Jooto事業譲受の理由は「2つのシナジー創出」

PR TIMESは「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」をミッションステートメントに掲げ、顧客企業とステークホルダーとのつながりをテクノロジーの力で強めるサービスを展開している。

今回同社が譲受したタスク管理ツール「Jooto」は、シンプルで直感的な操作性を実現するインターフェース、ストレスフリーなタスク管理でチーム内のつながりを強めたいという想いを持ったサービスであり、PR TIMESの企業ミッションに相通じるものがあったようだ。

Skipforwardでは、事業拡大を目指していくつかのアライアンス先を模索した中で、PR TIMESに事業譲受を決めたという。

記者発表会に登壇したPR TIMES 代表取締役社長 山口 拓己氏、SkipforwardのCEO 下田氏は、今回の事業譲受の経緯についてそれぞれ次のように語る。

「Skipforwardからアライアンス先を模索していることを聞き、もともと注目していたので手を上げさせていただいた」(山口氏)

PR TIMES 代表取締役社長 山口 拓己氏

「Jootoは、いわゆる急激な成長をする『スタートアップ』としてスタートしたが、まだまだ急激な成長を目指すためには、ある程度の資本が必要。PR TIMESはスピード感あるベンチャー企業だと思っており、会社の文化的にも合っていると思った」(下田氏)

Skipforward 下田 祐介氏

想定シナジー1. Tayoriとの相互連携

今回の提携では、PR TIMESは2つのシナジーをねらっている。1つ目のシナジーは、同社が開発・運営するカスタマーサポートツール「Tayori」と「Jooto」との相互連携だ。「Tayori」と「Jooto」は、ともにシンプルで直感的な操作性をサービス特性としており、利用ユーザー層が非常に近いという。

「チームのタスク管理と顧客とのコミュニケーションは業務フローが隣接しており、それぞれのユーザーにサービス利用を喚起させる。親和性高い送客しあうこともでき、双方有益な連携が期待できる」(山口氏)

想定シナジー2. PR TIMES顧客基盤への新たな価値提供

(出典:プレスリリース)

2つめのシナジーは、PR TIMESの既存顧客に向けたものだ。

2017年6月末に行ったPR TIMES利用企業アンケート(広報やマーケティングの担当者など247名が回答)によると、広報の業務領域が拡大傾向にある中で今重視しているテーマを聞いた際、広報業務を担う3人に1人が他部署との連携を課題視していることがわかった。

他部署や外部とのコラボレーション機会が多い広報部門、あるいは広報機能を兼務する中小企業の経営者にとって、タスク管理ツールが広報業務の生産性アップに有効なソリューションとなる可能性を持っているようだ。

1万9000社を超える「PR TIMES」の顧客基盤に対して、今後広報業務とタスク管理の連携を提案していくことを考えていると発表している。

PR TIMESとは

「PR TIMES」は、従来企業からメディアへ一方向の情報伝達だった報道機関向けの発表資料、すなわちプレスリリースを、企業とメディア、そして生活者をニュースでつなぐインターネットサービスにすべく2007年4月に開始したサービスだ。また、「PR TIMES」およびパートナーメディアに掲載する機能をセットで提供している。

利用企業数は2017年8月末に19,000社に到達、国内上場企業33.2%、ほぼ3社に1社の割合で利用されている。

サイトアクセス数も伸張しており、2016年9月には初の700万PVを突破、月間738万PVを記録している。「これは、一般の生活者にもニュースとして利用を楽しんでもらっていることが理由だ」と山口氏は語る。

プレスリリースの配信本数も増加しており、2017年3月は過去最高の月間8,262本を記録。全国紙WEBサイト等含むパートナーメディア107媒体にコンテンツの提供もしている。

これらにより、サービス開始以来10期連続で25%超成長を継続、営業黒字も継続し続けている。

タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto(ジョートー)」とは

Jooto」は、直感的で使いやすいクラウドSaaS型タスク管理ツール。ホワイトボードにタスクを記入した付箋やメモを貼っていくイメージで、誰でも簡単にスマートなプロジェクト管理が実現可能なサービスだ。

日本語のカンバン方式のタスク管理ツールとして2014年1月にベータ版公開、2014年6月に正式版をリリース。2017年8月末には登録ユーザー数10万人を突破している。

個人のToDo管理からチームのプロジェクト管理まで、幅広い層に利用されていて、スマートフォン向けアプリ(iOS, Android)もある。提供プランは2017年9月末現在で5つあり、ニーズごとに区切られている。今後は、プランごとの特徴をもっと出していきたいと考えていると下田氏は述べている。

同氏は、Jootoのプランが支持される背景について以下のように述べている。

「大企業からスタートアップ、地方自治体まで導入・継続しやすいプランと、報道発表と同時に生活者にも閲覧・シェアしてもらえるコンテンツ表現力を支持いただき、成長を続けている」

Jootoの詳細はこちらから。

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カスタマーサポートツール「Tayori」とは

PR TIMESが開発・運営する「Tayori」は、カスタマーとのコミュニケーションをより円滑にすることを目的とした、無料のフリープランから利用可能なカスタマーサポートツール。

2015年7月にサービス提供を開始し、7000以上のユーザーに利用されている。コーポレートサイトからブログまでWebサービスのお問合せ体験をシンプル、かつ丁寧につなぐ顧客対応を実現。問い合わせフォーム・FAQ(よくある質問)ページの自由なカスタマイズと、堅実なカスタマーサポートの開設・運営を可能にする。

デバイスごとに最適化したユーザーインターフェースと使いやすいシンプルな仕様で、サイト運営者・訪問者間のコミュニケーションを円滑化し、事業者と顧客とのより良い関係の構築をサポートする。