働き方改革に必要なのは「ルール」? Backlog利用者の残業時間調査から判明した「いつでも・どこでも」が招く意外な落とし穴

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ヌーラボは17日、プロジェクト管理ツール「 Backlog 」を利用するユーザーに、残業時間に関するアンケート(実施期間:2017年9月19〜29日)を行った。情報共有活性化によって「いつでも・どこでも」情報が確認できることが逆に課題に。
働き方改革に必要なのは「ルール」? Backlog利用者の残業時間調査から判明した「いつでも・どこでも」が招く意外な落とし穴

ヌーラボは、提供するプロジェクト管理ツール「Backlog」を利用しているユーザー79.7万人を対象に、残業時間に関するアンケートを行った。

そのうち1166名から有効回答を得たアンケート結果から、「職種や立場による残業時間の違い」や、「ツールだけでなくルール整備が必要」など、働き方改革につなげるためのヒントを得ることができた。

プロジェクト管理ツールBacklog、「課題を振る側」の残業時間改善に貢献

プロジェクト管理ツールである「Backlog」導入前後の残業時間の変化について、75%が「残業時間に変化はない」と感じているという。

意見の自由記述欄では、「残業時間自体に変化はないが、勤務時間中に完了できる仕事の総量が増えた」という声が多く見られた。

(出典:【Backlog総研/調査レポート】残業が多い職種は「営業」少ない職種は「エンジニア」。働き方変革には、ツールだけでなく「ルール」が必要)

また、「Backlog」の導入による残業時間の変化について、「残業が減った」と考える割合は、課題を「振る側」と「振られる側」で差異があるという結果になった。

「残業時間が減ったと思う」と答えた割合については、「課題を振られる側」は15.4%、「課題を振る側」は23.6%となっている。

さらに、「課題を振られる側」は、同様に「残業が増えていると思う」と感じている割合も低くなっている。残業時間の変化をより感じているのは「課題を振る側」であり、そのうち8割が残業時間の削減を実感していると言えるだろう。

情報共有の活性化で問題も 「いつでも・どこでも」が招くの意外な落とし穴

残業時間の変化に関し、変化があったと感じている25%のユーザーに対し「増えた・減ったと感じる理由」を問う項目では、下記のような回答が多く見られた。

減った理由

  • 残課題が明らかになり、把握できるようになった
  • コミュニケーションのコストが下がり、活発になった
  • 確実、円滑に情報共有ができるようになった
  • 会議が減り、無駄な時間を削減できた

増えた理由

  • 時間・場所を問わずタスクをアサインされるようになってしまった
  • 自分のスマホでもタスクが確認できてしまう
  • 詳細や締切が不明瞭な課題が作成され、確認・調整に時間がかかる

これらの回答から、「時間や場所を問わず、情報共有がスムーズに行えるようになった一方、いつでもどこでもタスクにアサインされてしまう」「コミュニケーションコストが下がった一方、調整に時間を要してしまう」といった「いつでも・どこでも仕事ができる」ことはメリットにもデメリットにもなる表裏一体の関係を感じ取ることができる。

「働き方改革」が注目されるなか、「Backlog」のようなプロジェクト管理ツールや、業務効率ツールの導入だけでは改革しきれない「職種や立場により異なる残業時間の実情」を「ルール設計・運用」で改善していくことが重要になるようだ。考えられるルールとして、たとえば下記のようなものがあるという。

  • 必ずしもリアルタイムでの反応を求めない
  • 業務外の時間帯や休日にはチェックをしない
  • 期限日や担当者など、課題の詳細を明確にする など

残業が多い職種は「営業」「ディレクター」、少ない職種は「エンジニア」「事務・総務」

また、調査の結果、職種ごとの「平均残業時間」の傾向が判明したという。
平均残業時間についての回答を職種別に見ると、2時間以上の残業をしている割合が最も高い職種は「ディレクター・マネージャー(50.0%)」という結果になった。

(出典:【Backlog総研/調査レポート】残業が多い職種は「営業」少ない職種は「エンジニア」。働き方変革には、ツールだけでなく「ルール」が必要)

また、「残業はほぼない」「1時間以内」のいずれかと回答した割合が最も高かった職種は、「エンジニア(33.8%)」だった。
一般的に残業が多いイメージもある「エンジニア」だが、アンケートの結果とはギャップがあり印象的だったと同社は発表している。

(出典:【Backlog総研/調査レポート】残業が多い職種は「営業」少ない職種は「エンジニア」。働き方変革には、ツールだけでなく「ルール」が必要)

いずれの結果を見ても、「営業」「ディレクター・マネージャー」は相対的に残業時間が多い傾向にあり、「エンジニア」「事務・総務」は残業時間が少ない傾向にあるようだ。
「カスタマーサポート」や「コンサルタント」は、職場環境や個人に応じて差異があるとのこと。