B2Bマーケ&セールス部門のチームビルディング、6つの「勝ちパターン」

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「強い法人向けクラウドサービスの正体に迫る」がテーマの、Sansanプロダクトアライアンスマネジャー山田尚孝氏による本連載。第2回目は、マーケ&セールス部門の在り方、強いチームの作り方について語って頂きました。
B2Bマーケ&セールス部門のチームビルディング、6つの「勝ちパターン」

1.強いマーケ&セールスに見られる特徴をおさえる

2回目の今回は強い法人向けクラウドサービスのマーケティング&セールス面に迫ってみたいと思います。

元気のいい企業はどこもセールス部門に勢いがありますが、ともすれば肉食系・体育会系の社内文化がもたらす結果と片付けられがちです。私の経験と観察の範囲では強い法人向けクラウドサービスを有する会社のマーケやセールスは非常にインテリジェントです。そこに肉食系・体育会系のエッセンスが散りばめられており、ここぞという場面に強いという印象があります。それではこれらについて細かく見ていきましょう。

私は、強い法人向けクラウドサービスを持つ企業のマーケ&セールス部門の内情を聞く機会に何度か恵まれましたが、どの会社であっても例外なく最新のマーケ&セールス体制を備えており、かつ自社流にカスタマイズして最適化させるとともに、それらを日々改善する取り組みを行っていました。言葉を集約させると以下の4つで言い表すことができます。

(1)最新の組織体制
(2)最新鋭ツールの活用
(3)自社最適化
(4)可能な限りの自動化

一つずつ見ていきましょう。

(1)最新の組織体制

売上を拡大しようとした場合に重要なのは「どう組織を作るか?」です。皆さんご存知かも知れませんが、2017年現在のマーケ&セールスのトレンドは
・マーティティング部門
・インサイドセールス部門
・フィールドセールス部門
の3つに分離させる組織体制です。

インサイドセールスはマーケ部門に所属していることもあれば、セールス部門がインサイドとフィールドに分かれていることもありますが、いずれにせよこの3つの役割が存在します。

3~4年以上前の営業活動では「フィールドセールスのセールス活動をいかに効率化するか」というところに焦点が当てられていましたが、最近では「そもそも不適切な見込み客を連れてこない」ことに焦点が当てられています。その役目を担うのがインサイドセールスであり、サービスシェアを伸ばしている企業はこのインサイドセールスの活動に力を入れているところが多いようです。インサイドセールスについては他記事に譲りますので、以下などをご参照ください。

インサイドセールスで営業効率化!売上を10%増やす正しいアプローチ法とは

インサイドセールスはリードナーチャリングとファネルとセットで語られることが多く、そのあたりの理解も欠かせません。こちらも参考になるまとめ記事を以下に掲載しておきますのでご覧ください。

インサイドセールスのメリットと効果~ログ蓄積と分析で商談数・精度が向上!

(2)最新鋭ツールの活用

強い法人向けクラウドサービスを持つ企業はマーケやセールスの効率化・最大化に投資を惜しみません。そのようなツールを導入して使いこなしたほうが結局のところコストが最小化し、かつ売上につながることを知っているのでしょう。上述のリードナーチャリングでいえば、マーケティングオートメーション(MA)の導入などはいの一番に行っており、むしろMAを導入していない企業を探すのが難しいぐらいです。

ちなみに、この潮流以前からSalesforceに代表されるCRM(Customer Relation Management)はセールスの現場で活用されていましたが、結局のところマーケが見込みのない顧客を連れてくるという問題を解消できず、MA+インサイドセールスでその部分を精査するのが最新のトレンドとなりました。

この手のツールを導入する時に注意すべきは、導入しても使いこなせない、定着しないという問題です。高度なツールであればあるほど使いこなせば効果を発揮しますが、そこに達するまでにかかる人的・時間的コストは無視できないレベルになります。私の知る限りでは、強いセールス&マーケ組織がこの手のツールを導入する際は、プロジェクトチームをしっかりと立ち上げ、そのプロジェクトに強い権限を持たせることが多いようです。また、プロジェクトの中心にはガジェット好きの人材を当て、素早くキャッチアップできる配慮をしていたりします。

※こういう人はマーケターに多いですよね

いずれにせよ、攻めの投資を惜しみません。

(3)自社最適化

当然ですが、最新鋭の組織やツールが完備されても、実運用を始めればあちこちにほころびが出ます。強いセールス&マーケ組織はこのほころびを放置せず、PDCAをしっかりと回していくチームや組織を専属で保有していることが多いです。上述したツール導入プロジェクトのチームがその役割を担うこともあれば、間接業務を専門とした組織(営業支援チーム)などが行うこともあります。

ここで特徴的なのは、そういった担当者たちは非常に勉強家で他社の成功事例をパクりまくるということです。「パクる」というと人聞きが悪く聞こえますが、要は勉強会やセミナーに足繁く通い、参考になる事例・情報を集めた上でそれを自社に持ち帰り、自社向けにカスタマイズすることを絶え間なく行っています。私もこの手の勉強会やセミナーにはよく行くのですが、熱心に参加する人は本当にいろんなところに顔を出していて、「あ、あの人また来てる(笑)」となることもしばしばです。(私も人のことはいえませんが…)

(4)可能な限りの自動化

上述したような絶え間ない学習により、マーケ&セールス活動を確実に絶え間なく最適化していくと、その先に待っているのは極限の自動化です。導入した最新鋭のツール郡を高度に連携させ、かつ無駄な判断をする必要がないレベルまで数式化すれば、一連のフローは組織と一体化します。

ここまで来るとあとは真面目でガッツのある人材を採用し、そこに当て続ければ新規の売上はどんどん拡大していきます。昨今は人手不足により、その採用部分が最もボトルネックになるようですが、いずれにせよ下手に中堅の営業担当を採用しなくても成り立つような仕組みができあがっています。