2018年の世界経済を動かす3つのキーワード、Uber・Airbnb流「ディスラプターの必勝法」

デジタル技術の革新によって「新たな産業革命」と呼ぶべき変革が進行しつつある。こうした状況下で「企業の価値づくり、価値獲得の方法は大きく変わってきた」と述べるのは、熱狂ブランドサミット2017に登壇した一橋大学大学院国際企業戦略研究科 准教授の藤川佳則氏だ。

2018年の世界経済を動かす3つのキーワード、Uber・Airbnb流「ディスラプターの必勝法」

ビジネスの背後にある構造的な変化に目を向ける必要がある

ビジネスのデジタル化が進み、企業の「価値づくり」の考え方は大きく変わっている。

サービス・マネジメント研究の第一人者である藤川氏は、モノがサービス化し、サービスがモノ化していく中で、価値創造、価値獲得を考えていくために、「SHIFT」「MELT」「TILT」の3つのキーワードで世界を眺める必要があると述べ、ビジネスの考え方「レンズ」を変えることの重要性を提唱した。

まず藤川氏は、「TechCrunch」の編集者であるトム・グッドウィン氏の2015年の言葉として、以下のように述べた。

「Uberは世界最大のタクシー会社ですが、Uberそのものは1台も車両を保有していません。また、Facebookは世界最大のコンテンツメーカーですが、Facebook自体は一つもコンテンツを作っていません」(藤川氏)

UberやFacebook、AlibabaやAirbnbなど、ディスラプターとして注目されるデジタル企業は、これまでの価値創造の考え方とは大きく異なるアプローチをとっている

そのアプローチの違いを、藤川氏は「レンズの違い」という言葉で説明した。

「企業の価値づくりについて、我々は知らず知らずのうちに『レンズ』というフィルターを通して物事を見ているのです」

「たとえば、バリューチェーンの考え方。企業活動の川上から川下に至るまで経営資源を動員し、組み合わせ、最終的に顧客から対価を得る。その考え方に基づけば、タクシー会社を運営するのであれば何をおいても車両、運転手が必要だと考えるでしょう」(藤川氏)

つまり、「自組織に経営資源がなければ価値づくりができない」のが従来のレンズによる見方である。

「ところが、これまでのレンズとは異なる見方でビジネスを行う事例が出てきました。今までのバリューチェーンの枠外でのお客様の行動が価値創造の源泉になっています」

価値創造の考え方を従来とは大きく変えたデジタル・ディスラプター企業が躍進する現象を本質的に理解するためには、世界経済の構造的な変化に目を向ける必要があるという。