日本オラクルが発表、働き方改革「デジタル積極活用」企業は僅か7% - 手段の目的化が横行か

11月1日、日本オラクルが発表した「企業の管理職を対象にした働き方改革とデジタル活用に関する調査結果」によると、働き方改革推進にあたりデジタル活用を「積極的に行っている」と回答したのは412名中、僅か7%という低い水準にとどまった。

日本オラクルが発表、働き方改革「デジタル積極活用」企業は僅か7% - 手段の目的化が横行か

日本オラクルは、働き方改革への取り組みとデジタル活用について、従業員100名以上の国内企業で働く部長職以上の管理職412名を対象として意識調査を行った。管理職の立場からみた取り組みの現状、課題や効果、今後の期待に関して、11月1日に調査結果を発表。

本調査によると、働き方改革の目的として認識されている項目は、1位「生産性向上(48.7%)」、2位「ワークライフバランスの実現(44.9%)」、3位「コンプライアンス遵守(41.3%)」。予想通り、生産性向上に対しては最も高い意識が持たれている。

その一方で「生産性向上」の実現が、自社の持続的成長や競争力強化などビジネス成長を直接的に示唆する回答は少なかったと指摘。働き方改革という手段そのものが目的化している現状が伺える。

また、412名の77%が「生産性を測定する仕組みが不十分」、412名の80%が「生産性と人事評価の連動が不十分」と回答。働き方改革の「担い手」である従業員の利益享受感は著しく低い。

「生産性向上」に際して業務量が変わらず労働時間削減だけがフォーカスされ、現場に無理が生じているとの声は多いが、従来の時間で管理する人事評価制度からの脱却は急務である。

テレワークなど柔軟な勤務制度の導入をはじめとする労働環境改善が必要となるのだが、問題は「デジタル活用」の低さだ。「積極的に活用している」と回答したのは412名中、僅か7%にとどまっているのだ。

すでに活用が進んでいる具体的なツールは、「経理・財務システム」「グループウェア」「ビデオ会議システム」などで、働き方改革以前から導入が進んだ業務領域で、活用ツールの目新しさにも欠けるようだ。本調査では特に、タレントマネジメントなどHR領域でのデジタル活用の遅れを指摘している。

企業の経営戦略として働き方改革を進めるためには、まず生産性を測る尺度を明確にし、明確な尺度に基づいた目標設定が必要なのだ。そして、生産性を測るためには、現在、分散管理されているデータを集約しマネジメントしていく必要があり、そのためには兎にも角にも「デジタル活用」推進が必要がある。

しかしここでも、「手段の目的化」には注意が必要だ。「デジタル活用」推進そのものを目的化せず、働き手である従業員が生き生きと仕事をできる労働環境づくりを目指すことで、本当の意味で働き方改革が進むのだ。