DMM亀山会長に直撃、合格率わずか2%の異才が集まる「DMMアカデミー」の実態

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記事の情報は2017-12-10時点のものです。

2017年1月に発表され、世間やNewspicksを騒がせたあの「DMMアカデミー」。学費ゼロ、卒業後の選択肢も自由。企業内大学とも違う。真の目的は何なのか?DMMアカデミー1、2期生、そして創始者であるDMM会長の亀山 敬司氏にインタビューしました。

自分で答えを探し続ける、DMMアカデミー生の苦悩

――これまでで、苦労したことを教えてください?

櫻井さん:最初は、自分が本当は何がしたいのか、それをやるためにどこに行けばいいのかという模索が苦しかったですね。

高橋さん:もうちょっと交流の幅を広げないといけないな、と感じています。今この場にはいないんですけど、昔、引きこもってシイタケを育てていた人もいるんです。(笑)「もっといろいろな方と関わらなければ」と、より強く思うようになりました。

前田さん:僕はもう最初からですね。マジでヤバかったですね。これまで自分の周りにいたのは、ヤンキー連中ばかりでした。その中では、ずっと中心になってきたんですけど、ここに来ると全然違う。

パソコンも使えなかったから、やれることもほかの人より遅いし、みんな自分のこともあるから、質問してもそっちのけにされますし。

最初は、わかり合うことができなかったし、面白くなかったんですよ。「何やねん、こいつら?」と思って。ミーティングでも壮絶な議論になったりするけど、俺そんな雰囲気嫌いなんで、ふざけたりするんですよ。そういうのも「今そういうのじゃないから、黙っておいてくれる?」みたいな(笑)。

でも、彼らと積み上げてきたものが違うことに気付いて。ここで張り合うのはおこがましいなと思いました。だから、自分は「何もできないから、教えてもらう」というスタンスで、みんなを先生だと思うようになってきたんです。そうしたら、みんな協力的になってくれ、仲良くもなれるようになりました。

――プライドを捨てて、素直に学ぶ姿勢になったわけですね。河野さんはどうですか?

河野さん:みんな頭がいい人ばかりで、私、論理的に物事を話すのが苦手だという自覚があったんです。みんなとコミュニケーションとるのが難しいなと思い、人の気持ちとか理解できるようにならないといけないですね。

――ちなみに、アカデミー生同士の交流というのはひんぱんにあるものなんですか?

櫻井さん:1期生の場合は、もともと1週間に1回ミーティングを組んでいて、1週間で何をしたかとか、抱えている課題を解決するには?などを話し合っています。2期生の場合は、男女別で寮に住んでいるため会社以外でも24時間関わっています。1期生でも、希望者はシェアハウスに入っています。

DMMアカデミー生は何を目指すのか?将来の展望

――最後に、DMMアカデミー内だけでなく、将来を含めて「これからやっていきたいこと」を聞かせてください。

櫻井さん:マーケの分野でもっと幅広く、知識をつけたいなと強く思っています。それと、せっかくいろいろな方とつながれる場所にいるので、人脈、モノ、経験含めて、いろんな「資産」を持っていきたいなと思っています。あとは、自分主導で何かビジネスをしたいとも考えています。

高橋さん:アカデミー生の人数を増やしていきたいです。限られた予算でどうやって多くの人を受け入れる箱をつくるかというのに、今苦心しています。

前田さん:世界をもっと知りたいなと思います。以前、少年院で一回、講演会みたいなのも行ったんですけど、同じ境遇の人たちに偉そうに語れるほどのことがないなと思って。

でも少年院の先生からは「いつでも講演、来てください、話してください」みたいに言ってもらっているので、もっと面白いことして、同じ境遇にいる人たちにいい刺激を与えられるような、面白いコンテンツやストーリーを手に入れたいですね。

河野さん:やりたいことがいっぱいあります。今まで副業でお金稼いで生活してきていたので、もっと、雇用を増やしたいじゃないですけど、そういうことをやっていきたいと思います。

インタビューした4名は、みな20歳前後。「やりたいことが見つからない」という人が増えている中で、ここまでまっすぐに未来を見ている彼らに、圧倒されっぱなしでした。

今はまだDMMアカデミーしかありませんが、大学でも、就職でもない第3の選択肢が、普通となる時代はすぐそこまで来ていると私は感じました。また面白い取り組みがあれば体当たりでインタビューしていきたいと思います。

DMMアカデミーでは、現在3期生を募集中とのことです。「DMMアカデミーってなんだ!?」という方はこちらもご覧ください。

DMMアカデミー ~君に、大卒に負けない力を~