みずほFGがRPAで構造改革、収益力「メガバンク最弱」からの大逆転シナリオ

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2017年11月20日の中間決算において、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)は収益力強化に向けた「構造改革」を打ち出した。これはみずほだけでなく、すべての金融機関のあり方を変える金融機関の大変革へとつながることは間違いない。
みずほFGがRPAで構造改革、収益力「メガバンク最弱」からの大逆転シナリオ

みずほFGの収益力は「メガバンクでも最弱」

他のメガバンクと比べて、みずほフィナンシャルグループ(以下、FG)の収益力の弱さは際立つ。2016年度の3大フィナンシャルグループの決算比較は以下のとおりだ。

【インフォグラフィック】売上、利益、総資産、ROAの比較

規模が大きい三菱UFJに比べて数字が劣るのはわかるが、同程度の資産規模を持つ三井住友に比べると営業利益は約4500億円も少ない。

また、みずほは三井住友と比べ従業員数も約1万8000人も少ない。にもかかわらず収益力が劣っているのだ。

収益力が低迷している理由はいくつかあげられるが、一番大きな理由は経営方針が迷走していた点に尽きる。

迷走の始まりは、以前の記事でも示したとおり、3行合併でのみずほ誕生にさかのぼる。

2000年に3行合併で発足したみずほFGは、3行合併で一つの銀行になるのではなく、「みずほ銀行」と「みずほコーポレート銀行」という2つの銀行になることを選んだ。

この結果、人員やシステム投資が削減できず、収益力に差がついたのだ。のちに2銀行制の過ちが露呈し、「みずほ銀行」と「みずほコーポレート銀行」が合併して新「みずほ銀行」となったのは2013年であり、実に10年以上の時間が失われた。

しかし、みずほは巻き返しに向け、着々と布石を打っている。合計4000億円以上を費やして幾度も「炎上」と評された、みずほ銀行の新システム稼働は2018年を予定。これで大規模なシステム投資はひとまず終了する。より先進的な取り組みに投資を回せるようになる見通しだ。

こうした流れの中で打ち出されたのが、2017年度中間決算発表時に打ち出された「構造改革」だ。

みずほ「構造改革」にテクノロジーがどう役立つのか

「構造改革」については、みずほFGのホームページに掲載されているが、具体的には以下の4本柱だ。


(1)組織・人員の最適化
(2)システム構造改革
(3)チャネルの再構築
(4)稼ぐ力の強化

この中でも「システム構造改革」が新システム完成で一息つくことになるのは、前述のとおり。新システムが稼働する2018年以降は、「組織・人員の最適化」「チャネルの再構築」「稼ぐ力の強化」の3つが、実質的な「構造改革」の中身となるだろう。

この3つは10年後の2026年度に達成すべき目標として、以下を掲げている。

【インフォグラフィック】みずほFG、2026年度の達成目標

これは、みずほの構造改革とは「人員を23%削減、国内拠点を20%削減、経費を7%削減」ということを意味している。

もちろん、これらを削減したうえで「現状の売上・利益水準」に留まるのはなく、さらなる増収・増益を図る必要があるのはいうまでもないのだが、従来の方法で目標を達成するのではなく、前述のとおり新たな取り組みに投資を回すことを前提としている。

その要素技術は「ロボティクス」「ブロックチェーン」「ビッグデータ」「AI」の4つであり、もっとも構造改革に貢献する可能性が高いのが「ロボティクス」である。