みずほFGがRPAで構造改革、収益力「メガバンク最弱」からの大逆転シナリオ

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2017年11月20日の中間決算において、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)は収益力強化に向けた「構造改革」を打ち出した。これはみずほだけでなく、すべての金融機関のあり方を変える金融機関の大変革へとつながることは間違いない。

ロボティクスによる 「組織・人員の最適化」

ロボティクスは、どのように活用されるのだろうか。これは、組織と人員を最適化する「人員の削減」と「バック・本部からフロントへの人材移転」という2つの視点から考察すべきだ。詳しく解説しよう。

(1)人員削減

まず人員削減だが、みずほFGが「テクノロジーの活用などによる定型業務の省人化、国内外の業務集約などにより、人員をスリム化」と説明しているとおり、テクノロジーの活用がポイントとなる。

いわゆるロボティクス、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:ソフトウェアロボットによるプロセス自動化)がもっとも役立つ部分がここだ。

具体的には、これまで人が行ってきた膨大なバックオフィス処理を、ソフトウェアロボットにより自動化することであり、相当数のプロセスが自動化できる。「事務センター」というハコモノを集約し、そこで働く人員を削減することが可能となるだろう。

そして、これまで紙による事務処理を人間が行っていたものを、ソフトウェアロボットに自動処理させるにあたって、「人ではなくロボットに業務を最適化する」ための業務プロセスの全般的な見直しが必要となる。

なお、人員削減といっても「正社員」と「非正規社員」ではアプローチが異なる。

正社員の削減は、希望退職や解雇ではなくバブル世代の退職を待つ「自然減待ち」だ。「収益力向上のための解雇」を用いて訴訟になった場合、勝ち目が少ないため、やむを得ないのだろう。

そして非正規社員については。多くはロボットで代替可能な事務を行っている社員であるため、ロボットによる業務効率化により「雇い止め」、事実上の解雇となるだろう。ロボット化できるプロセスが増加するごとに、非正規社員が徐々に減少することになる。

(2)人材移転

収益力の向上のために「稼がないバック・本部の人材を、稼ぐフロントに移転する」という人材配置の転換を掲げる企業は多いが、基本的にはうまくいかないものだ。

バックや本部で長く勤務してきた人材に、いきなり「フロントに配属するから稼いで来い」といっても、そもそも求められる能力が異なるため、急に稼げるようにはならない。同じ野球チームに所属する「野球選手」だからといって、ピッチャーが打者に転向しても成果を残せないことと全く同じだ。

こうした人材移転は、形を変えた人員削減策として利用される例が多い。

バックや本部の余剰人材をフロントに配属するが、フロントで業績を上げられる人材は少ない。フロントに移転した人材の多くは、「能力がない人材」「目標を達成できない人材」扱いされ、結果自信を喪失して自主的に退職していくわけだ。

つまり、この方法を用いると「解雇」という手法を用いずに、自然減以上の人員削減効果が得られるはずだ。もちろん、褒められた方法ではない。しかし、大手企業で一般的に用いられている方法であることもまた事実であろう。