CASE車両市場のゆくえ…EV・自動運転の鍵を握るもの

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ここ数年、1月は自動車業界が騒がしくなる。1月にラスベガスで開催される家電ショーCES(セス)で、EVや自動運転などCASE車両が発表されているのだ。CASE車両の動向をチェックするため、直後に開催されるデトロイトモーターショーよりもここでの発表を重視する自動車業界関係者もいるという。CASE車両の最新動向や今後のゆくえについて紹介する。

自動車メーカーによる「モビリティプラットフォーム」構想

CESでは、トヨタが基調講演で発表した「e-Palette」が話題となった。e-Paletteは、カスタマイズ可能なEVプラットフォームと、それを制御する専用クラウドによるモビリティサービスのプラットフォームだ。

EVはシェアリングカー、デリバリーバン、コミューターなど好きなデザインができ、クラウドはAPIが解放される。モビリティサービスを手掛けたい企業は、必要なデバイス(EV)とインフラをサービスとして利用できる。

構想としては、ネット上の数多のプラットフォームビジネスそのものなので、斬新さはない。けれども、自動車メーカーが本格的にこの領域の参入を表明したことには大いに注目が集まった。

ただし、クラウドはトヨタが管理するもので、デバイスであるEVもトヨタの製品となる。プロバイダーとしては利用の自由度がどれくらいあるか、デバイスやクラウドのデータの管理・権利はどこに属するかがポイントとなるだろう。

日本の自動車産業は、トヨタをはじめとする大手メーカーを頂点とすえるピラピッド構造で成り立っている。

ガソリン車と比べて部品数が激減するEVへの転換はもとより、コネクテッド、自動運転も含めたモビリティ変革によって日本の雇用にも影響がでるのは必至だ。自動車業界の舵取りは一段と難易度が上がっている。

しかし、この潮流を無視しては生き残れないと悲観的になるより、新たな領域にも参入チャンスがひらけたとチャレンジできる企業こそ勝者となるのではないだろうか。