世界3Dプリンティング関連市場、2021年には支出総額200億ドルへ成長-IDC発表

IDC Japan は29日、世界3Dプリンティング関連市場の予測を発表した。これによると、同市場は今後5年間の年間平均成長率は20.5%、2021年には全世界の支出額が約200億ドルに達するとしている。

世界3Dプリンティング関連市場、2021年には支出総額200億ドルへ成長-IDC発表

IDC Japanは、世界3Dプリンティング関連市場の予測を発表した。2018年、全世界の3Dプリンティング関連(ハードウェア、造形材料、ソフトウェア、サービスを含む)の支出額は、2017年と比べて19.9%増加し、約120億ドルになるという。

また同社では、今後5年間の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を20.5%、2021年には全世界の支出額が約200億ドルに達すると分析している。

2021年には支出額約200億ドルへ、産業分野では組立製造業が半分以上

・世界の3Dプリンティング関連支出額は、今後年間平均成長率20.5%で成長、2021年には約200億ドルに達する

産業分野では組立製造業が半分以上。医療サービス分野、教育分野が続く

・主なユースケースは、プロトタイピング、補修用パーツ製造、新製品用パーツ製造だが、今後は医療関連、歯科関連のユースケースが成長する

今後は臓器や歯形など、医療サービス分野が急成長

調査結果をさらに詳しくみていくと、ポイントは以下のとおり。

● 世界の3Dプリンティング関連支出のうち、3Dプリンターハードウェアおよび三次元造形材料の支出額が全体の約3分の2を占める。両者の支出額はそれぞれ69億ドルおよび67億ドルに達する見通し。3Dプリンティングソフトウェア関連の支出は市場全体よりも成長が遅く、5年間のCAGRを18.6%と予測する。

● 産業分野別では、支出額がもっとも多い分野は、組立製造業。次いで医療サービス分野で、2018年の支出額は約13億ドルとなるとみている。3番目が教育分野(同9億7,400万ドル)、そして一般消費者セグメント(同8億3,100万ドル)が続く。

2021年には専門サービス分野および小売分野が、一般消費者セグメントを抜くとみており、産業分野別の成長率の比較では、5年間でもっとも急成長するのは、資源分野(38.4%のCAGR)および医療サービス分野(35.4%のCAGR)となっている。

● ユースケース(各産業分野における具体的な使われ方)の視点で見ると、主なユースケースは、プロトタイピング、補修パーツ製造、新製品用パーツ製造であることがわかった。製造業におけるこれら3つのユースケースだけで、2018年の全世界の支出額の44%を占める。

その後、2021年には、医療サービス分野の成長によって歯科関連製品と医療サポート関連製品の製造がユースケースの4位と5位に入る見込み。中でも、もっとも急成長が見込まれるのが組織/臓器/骨(56.6%のCAGR)および歯科関連製品(36.9%のCAGR)の製造であるという。

支出額がもっとも多いのは米国、中南米は今後急速に成長

2018年、合計支出額がもっとも多い地域は米国(41億ドル)、その次が西欧(35億ドル)になる見通しです。これら2つの地域の支出額は、世界全体の支出額の約3分の2に相当します。第3位は中国で、支出額は15億ドル以上です。以下、中東欧(CEE)、中東およびアフリカ(MEA)、日本/中国以外のアジア太平洋地域の順となるという。

今後5年間で、世界9つの地域のうち6つがCAGR20%以上の成長を示す見込みで、中でも特に急速な成長が見込まれる地域は、中南米(CAGR 27.2%)およびCEE(同26.0%)の2つだと同社は分析する。

3Dプリンタ普及の分野はさらに広がる

今後5年間の3Dプリンティングの普及によって、新製品用パーツ製造、補修パーツ製造、歯科関連製品製造、医療サポート関連製品製造といったユースケースが、引き続き急速な成長を示すと同社はいう。

また特に医療分野において高品質製品を低価格で製造できる恩恵が大きく、全産業に占める医療サービス分野の支出額割合が、2021年には現在の2倍程度になる可能性があるともみている。

日本は他国に比べると支出額はまだ少ないが、今後病院や歯医者など、3Dプリンタを利用したサービスを利用する機会は、増えていくであろう。