ブロックチェーン技術で契約業務を効率化、「mijin」と「Hyperledger Fabric」連携は世界初

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ジャパンネット銀行とテックビューロは6日、ブロックチェーンの業務プロセスへの活用とその有効性を検証する実証実験を行うことを発表した。契約書締結過程での ペーパーレスおよび業務効率化を目的とし、世界で初めて「mijin」と「Hyperledger fabric」の2つのブロックチェーンを用いて行われる。
ブロックチェーン技術で契約業務を効率化、「mijin」と「Hyperledger Fabric」連携は世界初

今回、ジャパンネット銀行は、取引先である富士通との契約書提携過程にブロックチェーン技術を導入し、業務効率化をはかる実証実験をスタートする。利用するブロックチェーンは、スタートアップ企業であるテックビューロの「mijin」と、IBMがIT大手企業などと普及を進める「Hyperledger Fabric」。この2つのブロックチェーンを連携させるのは世界初の取り組みだ。

契約締結時の膨大な時間やコストを削減

通常契約書の締結には、紙やメールを使用し、内容の確認から合意に至るまで、度重なるやり取りが行われており、同社は課題感を抱いていたという。今回の実験で、ファイルの閲覧・編集などの作業履歴、合意締結に至るまでの承認プロセスの管理コストを削減することを目的にとしている。

今回の実証実験で、企業の中でも極めて重要な契約書締結のデータ化、ペーパーレス化、コスト削減が可能になれば、今後企業の生産性向上およびコスト削減を実現できる手段としておおいに注目されるだろう。

「mijin」と「Hyperledger Fabric」の2つのブロックチェーンを連携

今回の実験では、ジャパンネット銀行は「mijin」、富士通は「Hyperledger Fabric」を用い、それぞれアプリケーションを開発する。

契約書ファイルのハッシュ値とだれがいつ承認・却下したかをそれぞれブロックチェーンに記録し、いずれかのブロックチェーンに不具合が発生した場合でも記録データを確認できるようにする事で、セキュリティと高い可用性を実現検証するという。

また実験では、ファイルから取得される固有情報(ハッシュ値)を2つのブロックチェーン上に記録。だれがいつその契約書を確認し合意したかを相互に参照できるようになるというのは斬新だ。

"出典:プレスリリース

使用するのはどちらも、プライベートブロックチェーン。ビットコインなどだれもがノードとして参加できるように公開されているブロックチェーンは「パブリック」、それに対して自分が管理するネットワーク上で、指定したノードだけが参加することができるブロックチェーンが「プライベート」である。

今回は、あらかじめ指定された信頼性が高くかつ少数のノード内部で取引の承認が完結する点を利用し、迅速かつ効率的な取引承認を可能にできる、プライベートブロックチェーンの利点を活かす形となっている。

またこの2種は国内外の拠点から多くのユーザーが利用するシステムのバックエンドに適したブロックチェーン製品であり、拡張性の高いシステムの実現が可能である点が採用のポイントであるという。

企業はペーパーレス化で生産性向上を

管理がしやすく既存の枠組みにあてはめやすいというメリットがあるプライベートブロックチェーン。この運用が進めば、企業や金融機関などの業務効率を飛躍的にあげる可能性を秘めている。今回の実験は2018年2月6日からスタートさせ、2018年3月30日に終了する予定だ。

働き方方改革が進む中、企業にとって労働生産性の向上への対策は急務ともいえる。無駄な書類を管理する時間や場所を削減するために、まずは自社の状況を見直してみてはいかがだろうか。