GPTW「働きがいのある会社」ランキング2018発表、SaaS企業が存在感を示す結果に

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Great Place to Work® Institute Japan は9日、日本における「働きがいのある会社」ランキング2018年度版を発表した。今回で12回目となる同調査では、大企業~中小企業まで全135社選出。SaaSを提供している企業が各部門の1位を占め、存在感を示す結果となった。
GPTW「働きがいのある会社」ランキング2018発表、SaaS企業が存在感を示す結果に

働きがいのある会社のキーワードは「誇り」と「連帯感」

Great Place to Work®は、「働きがい」に関する調査・分析を行い、一定の水準に達していると認められた会社や組織を各国の有力なメディアで発表している専門機関である。米国では、毎年1月に発行される「FORTUNE」誌にランキングが掲載され、ここに名を連ねることが一流企業の証ともいわれており、グーグルやボストンコンサルティング、小売業の老舗ウェグマンズ・フードマーケットなどが名を連ねる。

同社は働きがいのある会社を「従業員が会社や経営者、管理者を信頼し、自分の仕事に誇りを持ち、一緒に働いている人たちと連帯感を持てる会社」と定義しており、日本でのランキング発表は今回で12回目。

調査は参加を希望する企業を対象に行われる。企業が有料で調査を依頼し、従業員が無記名で回答する「従業員へのアンケート」と、「働きがい」を高めるための具体的な施策を企業が回答する「会社へのアンケート」をもとに、同社が評価しランキングを作成している。

参加企業としては、ランキング掲載時の広告効果や、ランキング入りという目標設定ができること、人事制度・人事施策の立案や運用改善に活用しやすいなどのメリットがあるという。参加企業が限定的ではあるものの、世界50か国の評価基準で調査された同ランキングは、マネジメントを担当する人にとっては参考にできる部分が多いのではないだろうか。

気になるそのランキング結果を見ていこう。

各部門1位はクラウドサービス提供の企業が独占

大企業部門(従業員1,000名以上)
1位 シスコシステムズ
2位 Plan・DO・See
3位 ディスコ

中規模部門(100~999人)
1位 コンカー
2位 バリューマネジメント
3位 ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ

小規模部門(25~99人)
1位 アクロクエストテクノロジー
2位 マルケト
3位 gcストーリー

大企業部門第1位は、クラウドやネットワーク機器の開発などを行うシスコシステムズ。2016年4月には総務省の「テレワーク先駆者百選」にも選ばれたほか、育児休暇からの復帰率100%など、15年以上も前から働き方改革に着手している先駆的な企業である。

中規模部門第1位は、コンカー。経費精算、出張管理、請求書管理などのクラウドサービスを提供する企業だ。サイバーエージェントやコニカミノルタなど、大手企業でも積極的に導入されている注目のSaaS企業である。

また小規模部門で受賞したアクロクエストテクノロジーは、IoTサービス展開支援プラットフォームサービスやアプリケーション性能管理サービスなどを提供する企業。2014年の4位、2015年、2016年の2年連続の1位に続き、3連覇となった。給与・賞与の査定や社内ルールの決定を全社員で行うなど、ユニークな取り組みを行っている。

SaaS企業が多くノミネートする理由とは

前項では上位3位までを紹介したが、全体のランキングの中で企業規模にかかわらずSaaS企業は存在感を放っている。大規模部門では1位のシスコシステムズをはじめ、セールスフォース(4位)、中規模部門では1位のコンカーに続いてサイボウズ(4位)、freee(8位)、ビズリーチ(35位)、ラクス(47位)がランクイン。小規模部門でも、アクロクエストテクノロジー、マルケト(2位)、アトラエ(6位)、ヌーラボ(8位)、ゾーホージャパン(19位)など、数多くのSaaS企業が見られる。

業務効率化やリモートワークなど働き方の見直しが迫られるいま、そうしたサービスを提供するSaaS企業だからこそ「働きやすさ」への意識が高く、それが「働きがい」にもつながっているのではないだろうか。

働きがいのある会社には、優秀な人材が集まってくること、社員のモチベーションが高まる、創造的なアイディアや改善提案があがりやすいなどのメリットがあると同社は分析する。さらに、社内のコミュニケーションの円滑化は、戦略やビジョンの浸透するスピードにも影響する。

社員の労働生産性を高めることが求められている中、制度改革とともに「働きがい」について、社内の現状を見直してみてはいかがだろうか。