無意識のバイアス(アンコンシャスバイアス)とは? 事例と企業の多様性がもたらす経済効果

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記事の情報は2018-03-05時点のものです。

「無意識のバイアス(アンコンシャスバイアス)」は、グーグル、フェイスブック、マイクロソフトほか外資系戦略コンサルでも研修が義務化されている、多様性を高める鍵として注目の概念だ。日本でもメルカリで研修を導入し、これから日系企業でもどんどん認識が高まっていくことが予測される。離職率が高い、チームワークが上手く機能していない、社員が自発的な努力をしてくれない…。 これら全ての会社の困りごとを解決する方法である「社内の多様性を高める」ために、必要不可欠となるのがこの「無意識のバイアス」についての理解なのである。

「無意識のバイアス(アンコンシャスバイアス)」は取り除けるのか?

企業として無意識のバイアスをなるべく取り除いて、正しい判断をするためには、どうすれば良いのか?

まずは、無意識のバイアスについて認知することが大切だ。なぜなら、「無意識のバイアスを持っていない」と信じている人に限って、実はバイアスを持っていることがわかっているからである。

まずは、「私は無意識のバイアスなんて持っていない!」と思っているかもしれない人々(それはあなたかもしれないし、社内の他の人かもしれない)に対して、まずは自分がバイアスを持っていることを認知することが大切だ。

採用や評価で無意識のバイアスを取り除くためにやるべきこと

その上で、採用や評価をどうするのか。
一つは、募集しているポジションで、どのようなスキルや素質が大事なのかを並べだして、それを採用の前に再度声に出して読んでみる。これは研究でも効果があるとされている。

日本企業では、新卒採用で部門などを決めずに、総合職か一般職か、だけを分けて雇用することが多い。この方法は、無意識のバイアスを減らすという観点からはお勧めできない。

部門やポジションごとに募集をすることで、各ポジションに必要な素質を決めておくことがバイアスを減らすために非常に重要なのである。

2つめは、(採用も昇進も)評価する際の根拠を明確にすること。採用に関しても、昇進に関しても、満たすべき条件を文書化して、なぜ他の人材よりもベターなのかということを第三者にも説明できるよう明確にしておくこと大切だ。

そこには根拠となる数字や出来事を書いておくよ。そうすることで、「感じがいいから」とか「面倒を見てやっているから」というような主観的な、あるいは抽象的な理由ではなく、具体的な理由で客観的な判断を促進する。

3つめは、なるべく多様な人が面接や評価をすることだ。人間は自分と似た人を好み、自分と異なる人を避ける傾向がある。そのため、多様な人材を取り込みたいと考える場合、なるべく多様な複数の人と面接をすることが大切になる。

たとえば、面接の際に男性だけではなく、同じ割合で女性の面接官を起用することで、よりバイアスを減らした判断ができるだろう。

こうして採用や評価において、バイアスを減らすことで、見落としていた優秀な人材を見つけ出し、一方で、実はスキルが低い人を昇進させるリスクを減少させることができる。


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「無意識のバイアス(アンコンシャスバイアス)」を知ることが、企業成長の鍵となる

このように多様性は企業価値を向上するためにも、非常に有効な手段とされている。無意識のバイアスを正確に認知し、その上で企業の制度を変えていくことで、社内の多様性を担保し、社員のチームワークを向上し、離職率を低下させ、企業価値を上昇させることに繋がるだろう。

(参考文献)
Corporate Executive Board (CEB), (2012). Global labor market survey. Creating Competitive Advantage Through Workforce Diversity Report.
http://www.catalyst.org/media/companies-more-women-board-directors-experience-higher-financial-performance-according-latest)
Sandberg, S. (2013). Lean In: Women, work, and the will to lead. The Lean In 
Foundation, New York: Alfred Knopf.

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