健康経営とは?DeNA平井氏が語る「生産性アップ」の秘訣

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「人が少ないほど、予期せぬ離脱のリスクは大きい」そう語るのは、CHO(ChiefHealthOffice)室を設け、健康経営に取り組むディー・エヌ・エーの平井孝幸氏。3月8日、勤怠管理システム「ジョブカン」を提供するDonutsが主催したセミナー「企業が”今”取り組むべき働き方改革とは?」に登壇した平井氏の講演を通じて、ディー・エヌ・エーの事例を紹介しながら、これからの健康経営推進について考察をまとめた。

健康経営を進めるにあたっての留意点とは

ディー・エヌ・エー平井氏の講演を通じ、健康経営が企業規模を問わず生産性の課題解決のために重要なテーマであることが実感できる。むしろ、規模が小さいほど社員ひとりの離脱やパフォーマンス低下が会社に与える影響は大きいことを考えると、中小企業こそ健康経営を推進する必要性が高いと言えよう。

会社の規模や抱える課題によって取り組む施策は変わるが、どんな施策も社員の理解を得ながら進めること、社員を巻き込む工夫が推進の鍵となる。しかしディー・エヌ・エーの取り組みも、ここまですべてが順調というわけではなかったという。

「打ち上げ花火のようにドーンと大きく打ち上げる取り組みやイベントは、パッと立ち消えるまでもあっという間で、投資対効果が低いことが分かりました。土台作りが大事なのです。また、健康を意識した方がいいよという"善意の押し付け"も危ない。目的が不明確なまま"なんとなく"なら、やらない方がいいと思います」(平井氏)

健康に良いことを推進するだけでは健康経営にはつながらないところに、健康経営の難しさがある。身体によくないと分かっていても好きで止められないこともあれば、健康というプライベートな領域に会社に入り込まれたくない、管理されたくないと感じるのは人間として自然なことだ。

「健康経営を実現するために、強く意識していることが3つあります。1つ目は、取り組みの目的を明確にすることです。2つ目は、組織文化や働く人の気質に合わせた設計をすること。そして最後にもっとも重要なことは、徹底的に従業員目線になることです」(平井氏)

健康経営を実現するためには、会社ごとに異なる取り組みが求められることを意識して、他社の事例を参考にしつつも自社なりの在り方を考えていくべきなのだ。

これは健康経営に限った話ではない。社員の働きがいや仕事へのモチベーションを高めるなど、働き方改革に関わるさまざまな施策を推進する鍵は、経営・マネジメント側と社員との双方向のコミュニケーションにある。

コミュニケーションに時間を割くためには、作業工数ばかりかかる定型業務を減らすことも責務である。特に、勤怠管理や労務管理、経費精算などクラウドサービスの活用は、工数減だけに留まらない経営戦略上の大きな効果を生むのではないだろうか。