特許庁の特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」が検索機能を拡充

特許庁は3月9日、特許、実用新案、意匠、商標の公報などを無料で検索・照会可能なデータベース「J-PlatPat」のデータベースを大幅に充実させるとともに、検索機能を特許審査システムと共通化したと発表した。

特許庁の特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」が検索機能を拡充

量から質への変換が進む特許

特許庁によると、2016年の日本における特許出願件数は318,381件と近年漸減傾向にあるという。しかし、一方で、出願年別に見た特許登録率(特許出願件数に対する特許登録件数の割合)は増加傾向にあり、各企業などの知的財産戦略において量から質への転換が進んでいる。

また、国際的な出願動向についても、2016年に日本国特許庁を受理官庁としたPCT国際出願件数は44,495件、2015年に世界全体で出願された特許出願件数は2,889,000件といずれも過去最高を記録した。

このような背景のもと、特許庁は、知的財産戦略のグローバル化・高度化を支えるため、「世界最速かつ最高品質の知財システム」の実現、海外知財関係機関との連携、新興国・途上国における知的財産制度整備の支援、特許の付与円滑化に関する協力(CPG)の開始、地域・中小企業の支援、「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」設置の6つの戦略を進めている。


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データベースを大幅に充実。検索機能を特許審査システムと共通化

特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」は、特許、実用新案、意匠、商標の公報などを無料で検索・照会可能なデータベースだ。国内外の公報など約1億3,000万件や、審査、登録、審判に関する経過情報などを蓄積しており、その利用回数は年間1億回を超える。国内では、誰でも無料で検索・照会ができる特許情報提供サービスとして定着しているという。

今回、特許庁では前述した知的財産戦略のグローバル化・高度化を支えるための6つの戦略を踏まえ、J-PlatPatに新機能を追加した。

機能追加は2018年3月12日からスタートした。J-PlatPatのデータベースを大幅に充実させるとともに、検索機能を特許審査システムと共通化することで、J-PlatPatで新たな検索機能が利用可能になったという。

主な追加・改善機能は以下の5つである。

機能1. 特許分類とキーワードを掛け合わせた検索

まず、FI/Fタームとキーワードとの掛け合わせによる検索が可能になった。加えて、Fタームのテーマコードを指定したうえでキーワードによる検索が可能となった。

機能2. 近傍検索

近傍検索とは、似たような意味の単語と単語の距離を検索条件として指定し、より関連度の高い情報に絞り込む検索方法だ。今回は、互いに近接する2~3単語の対象語を含む日本語文献の検索が容易になった。

たとえば、食品分野の先行技術調査において、「弾力性」と「こんにゃく入りゼリー」とが10文字以内に近接して記載されている特許文献を、検索式「弾力性, 10N, こんにゃく入りゼリー/TX」で検索できるようになった。

機能3. 外国特許公報(米国・欧州・国際出願)の英文テキスト検索

外国特許公報は、これまでは公報番号でのみ検索可能だった。しか、今回、英文テキストにより検索できるようになった。検索可能となる文献の蓄積範囲は以下のとおり。
・米国 1978年12月発行分~
・欧州 1978年12月発行分~
・国際出願1978年10月発行分~
これにより、約1,500万件の外国特許公報(米国・欧州・国際出願)が、新たに英文テキストにより検索できるようになった。

機能4. 国内の公開特許公報などのテキスト検索が可能な期間の拡大

これまでは1993年以降に電子化された国内公報(約1,300万件)の検索が可能だった。加えて、今回、1971年以降に発行された電子化前の公報(約1,000万件)を、新たにテキストで検索できるようになった。これにより、合計約2,300万件の国内公報が、テキスト検索可能となった。

機能5. 検索結果表示件数の上限拡大

これまでの検索結果表示件数の上限は1,000件だったが、この上限を3,000件に拡大した。