働き方改革で現場の働き方が変わらない理由とは?ーエン・ジャパン「働き方改革意識調査」

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エン・ジャパンは3月14日、同社が運営する総合求人・転職支援サービス「エン転職」上で行った「働き方改革」に関するアンケートの結果を発表した。調査は「エン転職」ユーザーを対象に行われ、6,768名から回答を得ている。
働き方改革で現場の働き方が変わらない理由とは?ーエン・ジャパン「働き方改革意識調査」

今回の調査は日本最大級の総合求人・転職支援サービス「エン転職」上で行われ、働く人の視点から6,768の回答を得ている。アンケート結果から、働き方改革への取り組み比率や課題などが見えてきた。

働き方が変わらない理由1位は制度と実態のギャップ

調査によると、自分の会社が働き方改革に取り組んでいると回答した人は43%で、企業規模が大きくなるほど働き方改革への取り組み比率が上昇していることがわかった(企業規模100名以下では27%、1001名以上では66%)。

一方で55%の人は働き方改革により働き方が「変わっていない」と回答している。なぜ、働き方は変わらないのだろうか。

その理由で1位となっているのが「制度や取り組みが実態に合っていない」というものだ。企業の取り組みと、現場の意識はどのように乖離しているのか、調査結果を詳しくみていこう。

時短というプレッシャーが社員にのしかかる

企業の具体的な取り組み内容としては、「ノー残業デーや深夜残業禁止など、長時間労働の是正」、「有給休暇の取得推進」が上位。働く”時間”を減らすための取り組みがメインであることがうかがわれる。

(出典:エンジャパン プレスリリース)

しかし取り組みにより働き方が「変わった」と感じる人約2割、「変わらない」と感じる人は5割以上であった。理由としてもっとも多い回答は「制度や取り組みが現場の実態に合っていないため」、2位は「仕事量が多いため」、3位は「できた制度や仕組みを実際に使う機会がないため」と続いた。

また、理由には以下のようなコメントもあがっている。

変わったと思う理由:
「時間労働の是正により、会社の雰囲気が良くなった」、「裁量労働制の採用で勤務時間の自己管理幅が広がった」

変わらないと思う理由:「定時上がりをする社員の分まで仕事をしなければいけなくなり、残業時間もさらに増えた」、「残業ができなくなったことで家での仕事量が増えた」


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 「働き方改革」の本質は何か?経営者たちが真剣に問うべき時

業務量を変えずにとにかく早く帰れという上司による、「時短ハラスメント」なる言葉も問題化している。何を効率化すべきか、人材の配置は適切か、必要ならば人材確保をするなど、実情に合った対策はまだまだ追いついていないようだ。

「働き方改革」が提唱されて2年、形は整備されつつある。しかし本質的な「働き方改革」とは何なのか。経営者が本気でその意味を考え、実践していかない限りは、従業員たちの意識も変わることはないだろう。「取り組みと実態の整合性」、「仕事量の調整」が今後の働き方改革における課題といえる。

また今回の調査では、「働き方改革について個人でできること」も尋ねている。その結果、個人の意識や知識・スキルを磨くことに加え、周囲との協力体制が必要と考えている人が多いことがわかった。従業員として企業が求めるものに答えるための勤勉な姿勢、和を大事にする日本の文化的な背景が、働き方改革が進まない根本にはあるようだ。

出典:プレスリリース