いま、ITリーダーが身につけるべき「技術」以外のスキルとは

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ガートナージャパンは4月9日、「2020年までに企業の75%はI&Oのスキル・ギャップにより目に見える形でビジネスの破壊的変化を経験する」との見解を発表した。25日から東京で開催される「ガートナー ITインフラストラクチャ、オペレーション・マネジメント&データセンター サミット 2018」を前に、これについて解説していこう。
いま、ITリーダーが身につけるべき「技術」以外のスキルとは

I&Oのスキル・ギャップが企業の成長を妨げる

同社が語る「2020年までに企業の75%はI&Oのスキル・ギャップにより目に見える形でビジネスの破壊的変化を経験する」について、解説していく。

I&Oとはインフラストラクチャとオペレーションの略である。同社の分析によれば、I&Oを行う人材のスキルが、これまで求められてきたものとは変わってきているのだという。

2021年までに、ITスタッフの40%が複数の役割を担うという予測がある。技術の提供だけでなく、ビジネス的な視点が求められることになるのだ。

単なる技術提供者ではなく、信頼されるアドバイザー、ビジネスパートナーとして、より幅広いスキルが求められる。これはITを担う部署単位としても同じことがいえる。

そして現状、多くの企業がこうしたスキルを持ちあわせたI&O人材を確保できていない。このスキル・ギャップが、企業の成長の妨げになると同社は警鐘を鳴らしている。

ITへの深い理解と熟練度が求められる時代

同社が定義する「デジタル・デクステリティ(Digital Dexterity)」という言葉がある。これはITへの熟練度の高さを表しているが、今この人材は市場で不足しているという。ともすれば、企業ができることは限られている。まずは社内の人材スキルを開発することだ。

ほとんどの企業は、社内のIT人材が有するスキルについて正確な棚卸しを行っていないのが現状のようだ。今後は、コーポレート・ユニバーシティ(企業内大学)での研修や、部署内でのメンタリングによるキャリア・パスが標準的になると同社は予想している。

※メンタリングとは:経験豊富な人材が経験の浅い人に対し、対話を通じて自主的な成長を促す人材育成法

また、スキルギャップは管理面でも発生すると同社は指摘する。同社によれば、2020年末まで「ITサービス管理におけるAI主導者の99%が、確立されたナレッジ・マネジメント基盤の欠如により失敗に終わる」という。

ガートナーの主席アナリスト、クリス・マチェット 氏 はこう語っている。

「消費者が会話型プラットフォームを使った仮想アシスタントに慣れ親しむようになったことで、AIに対する過度な期待もいっそう高まっています。ITサービスデスクを管理するI&Oリーダーは、AIを活用したITサポートの最適化に期待を寄せていますが、実際にはAIのテクノロジもサービスデスクの現場も、仮想エージェントに頼れるところまで準備が整っていません」( クリス氏)

AIが活用される場面が増えるほど、そこには適切なデータの蓄積が必要になる。さらにはそれを適切に処理し、活用できる人材が必要になるのである。

企業はIT人材の育成・確保に、全力をあげて取り組むべきである。