金融業のIT投資は加速、生命保険業が高い伸び

ITRは4月3日、2017年8月から9月にかけて実施した「IT投資動向調査2018」の中から、金融業におけるIT予算の増減傾向とITスタッフの割合の現状と計画を発表した。

金融業のIT投資は加速、生命保険業が高い伸び

金融業において、IT投資意欲の高さは継続

独立系ITコンサルティング・調査会社アイ・ティ・アール(以下ITR)は、「IT投資動向調査2018」の中でも金融業の動きをまとめた結果を公表した。

それによると、IT予算の増減傾向を数値化した「IT投資増減指数」の2018年度(2018年4月~2019年3月)の金融全体の予想値は2.41で、金融業の活発なIT投資の傾向を示しているという。2017年度の実績値2.75よりは下がったものの、依然高い投資意欲は継続していることがうかがえる。

さらに詳しく業種別で見ると、「生命保険」は、2018年度予想値、2017年度実績値ともに5.15で突出している。もっとも積極的に投資を継続すると考えられる業種である。

「生命保険」がもっともIT投資に積極的であることの背景には、インシュアテック(Insurance+Technology)といった革新的保険サービスの隆盛が挙げられる。さらに、RPA(ロボットによる業務自動化)などによる既存業務効率化に向けた積極的姿勢も影響していると同社は分析している。

金融業の ITスタッフは、正社員割合が増加傾向

またIT系人材の確保についても、調査している。これによると、金融業全体の2018年度計画における全ITスタッフの割合は8.9%を占め、とりわけ正社員の割合は3.5%と高い値を示した。

また、金融業を取り巻くAIやブロックチェーンなどの環境の激変が、金融業界にとってのIT技術者の重要性を押し上げている。業務効率化のためのRPAも、近年導入企業は増加しており、こうしたしくみを安定的に運用するための人材を、企業は求めているのだ。

2018年度ではすべての業種が正社員を前年度より増員する意向を示し、なかでも証券は、4.3%と一番高い割合を予定している。

今後、各企業の経営層がIT人材の育成・確保に積極的に関与し、より戦略的なIT人材の活用が進むと考えられると同社は分析している。

出典:プレスリリース「金融業種別に見るITスタッフ割合の現状と計画」

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