日宣の決算売上高は47億円で増収減益、JASDAQ上場から1年経過で注目【2018年最新版】

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2017年2月にJASDAQ上場を果たした日宣は4月13日、2018年2月期決算を発表した。売上高は前期比100.4%の47億円で堅調に推移したが、営業利益は前期比8.7%減益の3.4億円だった。
日宣の決算売上高は47億円で増収減益、JASDAQ上場から1年経過で注目【2018年最新版】

総合広告・広告代理業を展開する日宣が2018年2月通期決算を発表

放送通信、医療健康、住宅関連に特化した広告宣伝事業を手がけ、2017年2月にJASDAQ上場を果たした日宣は4月13日、2018年2月期決算を発表した。売上高は、前期比100.4%の47億円を記録するなど、マルチチャネル展開が進展し、素早い変化が求められる広告業界においても、同社の業績が堅調に推移したのがわかる。一方の営業利益は、前期比8.7%減の3.4億円で増収減益となり、純利益は前期比252.5%の65.4億円であった。

国内景気が穏やかに回復し、これを受けて広告業界全体の市場規模が6年連続で伸長しているのも追い風だが、ターゲットを絞った業界に対し、専門性の高いソリューション提案と一括したプロモーション施策を提供する戦略も、日宣の堅調な業績に貢献しているだろう。もちろん、上海企業との提携によるインバウンド広告展開、中国企業の日本進出支援など、新たな取り組みも見逃せない。

しかし、こうした戦略が広告原価の高騰を招き、営業利益を圧縮する結果となったのも事実だ。反面、純利益の大幅増は、旧本社ビル・土地の売却益によるもので、日宣では上場調達資金とあわせ、新本社ビル竣工の長期借入金の一部を前倒しで返済している。

日宣の注力領域は「デジタルマーケティング」「映像・インターネット」「日中ビジネス」

業界を特化することで強みを発揮する日宣だが、それぞれの業績を見ていくと課題も見えてくる。それを象徴するのが医療健康・住宅関連の不調、デジタルマーケティング領域での計画未達だ。これを踏まえた対策を実行することで、次期計画では売上高13.3%増の53億円、営業利益9.9%増の3.7億円、純利益2.5億円を達成する見込みだ。

デジタルマーケティング領域では堅調な放送通信を成長基盤として確保するため、従来以上にアプローチを深めたうえで、不調だった医療健康・住宅関連の受注拡大に努める。映像・インターネットでは、普及が進むVRを含めた映像、インターネット領域でのサービス開発に注力し、多様化する顧客ニーズに応じるとともに、自社の成長を促していく。また日中ビジネスにおいては、従来のインバウンド広告展開、中国企業の日本進出支援に加え、日本企業の中国進出を含めた日中ビジネスを強化し、新規顧客の開拓と売上拡大を目指す。

日宣がクラウドERP「ZAC Enterprise」導入、決算スピードの早期化を実現

企業の成長に売上拡大は必須条件だが、利益の確保と業務効率化も欠かせない。ターゲットとなる業界を深く掘り下げることで、専門性の高いサービスを提供する日宣では、非常に細かいレベルの原価計算で、案件ごとの採算管理を徹底し、利益確保と納品クオリティを維持していた。

だが採算管理の徹底は、決算のスピード・正確性に欠けるという一面を持ち、原価台帳を作成する経理部の負担も大きなものだった。上場準備のショートレビューでこの点を指摘された日宣は、すべての課題を解決すべく、クラウドERP「ZAC Enterprise」の導入に踏み切った。

ZAC Enterpriseは、低コスト・短期間での導入が可能なSaaS型のERPパッケージであり、プロジェクト型ビジネスに対応する柔軟性と豊富な機能を有している。ニーズにあわせて必要な機能のみの導入も可能、財務会計システムとの連携も可能なため、既存システムとの融合も容易だ。

ZACの導入効果は期待を上回るもので、システム連携によって二重入力が必要なくなり、正確性も担保されたことで業務効率化を実現、従来10営業日を要していた月次決算を、半分以下の4営業日に短縮したのだ。
さらに、経営数値を部門別からサービス別、業界別まで掘り下げて分析可能になったことで、採算の可視化とコンプライアンス強化を実現、従業員一人ひとりの意識改革を促すことで、利益を生み出す仕組みを定着させるのにも貢献している。