女性が活躍する企業では男性の出世率も上がるーアクセンチュア発表

4/26、アクセンチュアは「男女ともに活躍する企業への変革(Getting to Equal 2018)」を発表した。男女間のキャリア、賃金など格差是正には一体何が必要なのか。調査結果からみていこう。

女性が活躍する企業では男性の出世率も上がるーアクセンチュア発表

女性が活躍する企業は男性も昇進率が2割以上アップする

アクセンチュアは、男女間のキャリアアップと賃金格差解消に効果的な要素を特定するため、日本人700人以上を含む、世界34か国の働く男女2万2,000人以上を対象にアンケートを行った。

ダイバーシティを向上させる目標設定がされている、男女ともに育休取得が奨励されている、研修制度と樹高制度が整備されているなど、男女のキャリア平等の文化を育む「40の要素」が職場に浸透していれば、ほとんどの社員がキャリア構築に前向きであることがわかった。

グローバル全体でも、同社が考える40の要素が職場に浸透していれば、そうでない場合に比べて、男性も女性も活躍する可能性が高くなるという結果が出たという。

● 女性が管理職に昇進する可能性35%アップ、上級管理職に昇進する可能性は4倍になる。
● 男性が管理職に昇進する可能性23%アップ、上級管理職に昇進する可能性は2倍以上になる。

女性のキャリアアップを支える土壌がある企業では、男女ともに活躍の機会が増えている。つまり、会社全体が活性化し、女性だけでなく、男性も昇進の可能性が増えるというのだ。

これは女性の雇用や、育休産休制度などに積極的でなかった企業にとっては朗報だ。単にコストや手間がかかるだけではない効果が期待できるのだ。

さらに、同社が定義する40の要素が浸透していれば、管理職の男女比の改善、女性の賃金上昇、男女間の賃金格差の縮小などの効果が期待できるという。

出典:プレスリリース

また、同調査の中で、キャリアアップにもっとも影響を与える要素経営層によるコミットメント、活躍を促す組織の仕組み、社員が自発的に働きやすい環境であることが明らかになった。

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女性が活躍できる企業文化は、企業全体にとってもプラス

また同調査により、以下のことが確認できたという。

• 男女社員の育休取得の促進を図ることは、育休に対する無意識のバイアスが取り除かれ、女性の昇進にもプラスになる。

• 信頼され任される仕事、自由な労働スタイル、オープンでイノベイティブな環境においては、男女ともに働きやすく、働く意欲がアップする傾向になる。

• 男女ともに活躍する企業文化の醸成により、女性のみならず会社全体の活性化が期待できる。

• 物理面、心理面において働きやすい職場づくりは、女性の能力を引き出しやすく、ひいては企業競争力になる。

少子高齢化による労働力不足は、すでに深刻化している。そんな中で、これからは女性人材の争奪戦がはじまるだろう。優秀な女性の人材を採用し長期で働いてもらうために、育休・産休制度を利用したとしても、新規で人材を雇い育てるよりも、コストは低いはずだ.

さらに同調査結果からみて、企業全体の活性化にもつながるのであれば、目先のコストにとらわれるべきではない。より広く、長期的な視点で企業の在り方を見直してほしい。この先は、女性も男性もなく、すべての人が貴重な労働力となる。

自社の企業風土をもう一度見直し、多様な従業員にとって本当に働きやすい職場を目指すことこそ、生産性向上の第一歩になるかもしれない。

かつてのアクセンチュアは、自他ともに認める"ブラック企業"として名を馳せた。過去と決別しいまでは働き方改革の成功企業として注目を集める同社が発表した調査結果だけに、非常に説得力があるといえるだろう。

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