DX加速で野村総研が好調、売上高は前期比111.1%の4,714億円で増収増益【2018年最新版】

情報システムのコンサルティング・開発・運用を手がける野村総合研究所は4月26日、2018年3月期の決算を発表した。すべてのセグメントで向上を果たしたその業績は、売上高前期比111.1%の4,714億円、営業利益前期比111.3%の651億円で増収増益となった。

長期経営ビジョン「Vision2022」とは

野村総合研究所が掲げる長期経営ビジョン「Vision2022」とは、同社の企業理念「未来創発」を実現すべく描かれた、2022年度末までのストーリー。真に意味のあるイノベーションを顧客・業界・社会とともに共創する存在を目指し、自社の強みを磨き、進化を続けるための成長戦略だ。営業利益1,000億円、営業利益率14%以上、グローバル関連売上高1,000億円という、具体的な数値目標も設定されている。

2018年度は、Vision2022実現に向けた中期経営計画の最終年度となり、次の3年間にさらなる飛躍を遂げる基盤づくりと位置づけ、売上高5,100億円、営業利益700億円を目指す。生産性向上による収益力強化、サービス領域の拡大による新規顧客獲得、コンサルティングとソリューションのノウハウを結集した案件の大型化、グローバル拡大に向けた欧米・豪州での事業基盤構築、デジタルビジネスでの実績蓄積、これらを支える人材の育成を重点課題として挙げ、それぞれを推進していくとした。

DXを変革する、野村総合研究所のVDI(デスクトップ仮想化)基盤

前述のとおり、野村総合研究所の好調な業績の背景にあるのはDXの加速だ。企業におけるIT戦略は業務効率化を目指した「プロセスの変革」から次のステップである「新たなビジネスモデルの創出」へと進化している。こうした状況で重要になるのが、肥大化する業務データの取り扱いとセキュリティである。

実際、情報漏えいの多くは端末の置き忘れや紛失が原因であり、PCなどのデバイス管理は多くの企業の課題でもある。VDI(Virtual Desktop Infrastructure)が注目されている理由はここにある。近年では、災害時の事業継続やテレワークにも有効であるとして、より多くの企業がVDIに関心を示している。

こうしたニーズに応えるため、野村総合研究所でも、数年前からVDI環境を自ら構築、セキュリティ強化と運用負担軽減を推進してきた。

しかしこのVDI基盤は、すべてのクライアントが同一環境で利用するのが前提となり、特定のアプリの利用には別環境が必要、起動が遅いなどの問題があった。これでは同社が掲げる「先進のワークスタイルを支えるセキュアな基盤システムの整備」にはそぐわない。新たなVDI環境構築を決断した野村総合研究所は、VDI基盤に最適なハイパーコンバージドインフラとして、Nutanix Enterprise Cloud Platformを採用。

Nutanix Enterprise Cloud Platformは、VDIソリューションの代表である「Citrix XenDesktop」「VMware Horizon」はもちろん、ベンダー各社と共同検証したリファレンスを提供、安定的なVDI稼働を保証し、短期間で導入できる、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)だ。

VDI環境構築をはじめると、すぐにNutanixの導入効果が確認できた。システム構成、セットアップ、テストなど、すべての面において工数・期間が1/4ほどに短縮できたという。これによってCitrixとWindows 10の実装に注力できた野村総合研究所では「標準VDI」と、ユーザー別にアプリの追加が可能な「個別VDI」を用意、経営層にiPadを活用したデスクトップ環境を用意するなど、課題のほとんどが解決された。

Nutanix Prismだけで一元管理できる運用面、セキュリティ面も申し分なく、顧客への展開に大きなメリットになるとした。今後は、2020年の全社規模での展開を見据え、直近に1,000ユーザー分の追加拡張を予定しているという。テレワークをはじめ柔軟な働き方を推奨する「働き方改革」も追い風となるだろう。