地域×ビジネス成功のカギとは?ICT地域活性化大賞「AsMama(アズママ)」に学ぶ

総務省は2月、ICTを利用して地域活性化に貢献する取り組み事例を表彰する「ICT地域活性化大賞2017」を発表した。地域が抱える課題への向き合い方、ICT活用事例など、大賞企業はどのようにビジネスを成功へと導いたのか。地域×新規ビジネスの可能性を探っていきたい。

地域×ビジネス成功のカギとは?ICT地域活性化大賞「AsMama(アズママ)」に学ぶ

「ICT地域活性化大賞」とは

人口減少、少子高齢化、医師不足、災害対応、地域経済の衰退など、地域が抱える問題は大きい。ICT地域活性化大賞とは、地域の問題解決のためのICT(情報通信技術)活用を促進するために、総務省が行っている表彰だ。2017年度の表彰で4回目となり、大賞・優秀賞など企業・団体12が発表された。

受賞企業は以下のとおり。()内は取り組み地域。

●大賞/総務大臣賞
AsMama(奈良県生駒市、秋田県湯沢市 他)

●優秀賞
・森のくまさんズ ひぐまっぷ〈北海道森町 他)
・福井大学医学部附属病院、金沢大学附属病院救命センター(福井県・石川県)
・北海道天塩町(北海道天塩町)
・フィッシュパス(福井県福井市 他)

●行政効率化賞
・愛媛県西予市(愛媛県西予市)

●奨励賞
・福岡県福岡市、LINE、電通アイソバーの3者(福岡県福岡市)
・軒先(福島県喜多方市 他)
・沖縄県沖縄市、スタートアップコンソーシアム沖縄の2者(沖縄県沖縄市)
・庄司建設工業・滝建設工業特定建設工事共同企業体(福島県南相馬市)
・沖縄セルラー電話(沖縄県宮古島市)
・神奈川県横浜市、NTTドコモの2社(神奈川県横浜市)

世界初「共助型子育て支援プラットフォーム」が大賞に

大賞を受賞したのは横浜に本社を持つAsMama。同社は市民協働による自立自走する生活・子育てシェアと地域コミュニティを実現したことが評価された。

少子・高齢化は都市部でもある問題なのだが、地方ではさらに深刻だ。ひと昔前までは都市部よりコミュニケーションや結びつきが強いと思われてきた地方ですら、核家族化により地域コミュニティは希薄になっているという。

また、子育てをしながら働きたいという女性は増えているものの、受け皿を作る自治体の財政不足により、保育施設や保育士を確保できないなどの問題も、地域経済活性化のためには障害になっている。

そこでこうした課題解決のために同社が提供するのは「子育てシェア」という、友だちや知り合いと送迎・託児を頼りあうアプリだ。知人などでつくるグループで登録し、預かりのお願いをすると、登録している友人知人が、自宅で託児をするという、世界初のしくみだという。

通常は1時間500円~700円というお礼を支払うルールだが、秋田県湯沢市では400円で利用できるという。またAsMamaの子育てシェアを活用してもらうために、子育て世帯が出会い、交流できるイベントなども行い、リアルとICTの併用により、ともに支えあう子育てのしくみを提供している。

出典:総務省「ICT活性化地域大賞2017」