農業こそ「働き方改革」で成果をあげるべき産業だ‐ロボットやICT活用で進むスマート化

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農林水産省は2月9日、参考資料として"「働き方改革」に資する技術について"をまとめた。その中で「次世代農林水産創造技術」として、ロボット技術、ICT、ゲノムなどの先端技術を活用した超省力・高生産のスマートモデルの実現を提案している。
農業こそ「働き方改革」で成果をあげるべき産業だ‐ロボットやICT活用で進むスマート化

農業における働き方改革とは

労働者不足の問題は、農業・農村にも押し寄せている。今後は、今までと同じ農業のやり方、人の使い方は続けていられない。また、農繁期だけ働いてくれるような方はなかなか来てくれないだろう。まして、地域農業を維持しようと思ったら、農業者一人当たりの経営規模は自然に拡大するが、それに見合った人の補充は困難だ。

加えて、自分が何年か先に事業を承継しようと思えば、若い人たちのニーズに合わせた働き方を今から導入していかなければならない。この資料は、農林水産省がこのような背景のもと、農業の「働き方改革」検討会の取りまとめ別冊参考資料としてまとめたもの。「農業においても働き方改革が必要である」というテーマのもと、スマート農業の推進を提案している。

出典:"「働き方改革」に資する技術について" 農林水産省 農林水産技術会議事務局

この資料では、「戦略的イノベーション」の中の「次世代農林水産創造技術」として、2つの重点目標を掲げている。その中の一つはロボット技術、ICT、ゲノムなどの先端技術を活用し、超省力・高生産のスマートモデル実現である。

では、スマート農業とは具体的にはどのようなものなのか、資料では、次の3項目を挙げている。

  1. 農作業の自動化・知能化
  2. 新たな営農管理システムの構築
  3. 「農業データの連携基盤」の構築

スマート農業がもたらす成果とは

出典:"「働き方改革」に資する技術について" 農林水産省 農林水産技術会議事務局

上の図はスマート農業(水田作)の経営評価である。戦略的イノベーション創造プログラムでスマート農業の現場実証を行った。その結果、作業時間を3割から7割に削減でき、さらに、コメの生産コストも4割削減できたという。

農業は冒頭でも述べたような労働力不足に加え、365日休みなしの重労働というイメージはいまだ根強い。このような農業だからこそテクノジーの導入は必須なのだ。またテクノロジーを活用することで、農業に新規参入する人や企業は、障壁を取り除くことができる。

どうしたら生産性が高く、かつ「人」にやさしい環境作りができるかということを経営者は考え、取り組み、実現しなければならない。そのためには農業のスマート化は欠かせない。これが農業の「働き方改革」なのだ。