業界トップ三菱商事決算、当期利益は前期比127.2%の5,602億円で増収増益【2018年最新版】

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総合商社の三菱商事は5月8日、2018年3月期の決算を発表した。収益が前期比117.8%の7兆5,673億円、当期利益は前期比127.2%の5,602億円で増収増益であった。
業界トップ三菱商事決算、当期利益は前期比127.2%の5,602億円で増収増益【2018年最新版】

三菱商事が2018年3月通期決算を発表

総合商社の三菱商事は5月8日、2018年3月通期決算を発表した。ローソンの子会社化、資源価格の上昇が追い風となったその業績は、収益が前期比117.8%の7兆5,673億円、当期利益が前期比127.2%の5,602億円で増収増益を達成。マイナス成長だった前期から大きく業績を改善した。

最終的な業績に大きなインパクトを与えたセグメントは「金属グループ」「機械グループ」だろう。サイクロンの影響による豪州石炭事業の生産・出荷数量減という、減収要因があった金属グループでは、これを営業施策でカバーしたことが大きい。また、前期計上した一過性損失の反動に加え、市況上昇による持分利益・受取配当金増もあり、前期比176%にもおよぶ2,610億円の利益確保に成功した。

同様に、一過性損失の反動があった機械グループでは、売船益やアジア自動車事業での持分利益増が重なったため、前期比290%の当期利益852億円を記録。どちらも連結業績に大きく貢献したといえる。

電力・水・交通・インフラなどの分野を手がける「地球環境・インフラ事業グループ」企業投資・リース・都市開発・物流などの分野で投資・運用を手がける「新産業金融事業グループ」も好調だ。連結利益に与えるインパクトは大きくないものの、それぞれ前期比で191%・125%の実績を残している。

三菱商事、2018年度の見通しは

三菱商事では、2016年度から取り組んでいる3か年計画「中期経営戦略2018」において、事業を「成長の芽」「成長の柱」「収益の柱」の3ステージに分類。それぞれに対する経営資源の投入量や権限委譲などを柔軟に変え、成長を優先した経営の仕組みへと進化させる戦略を推進してきた。

その最終年となる次期2018年度は、戦略をさらに推し進めることで、2期連続での過去最高益更新となる連結準利益6,000億円を目指す。数字の根拠は、安定した利益確保が見込めること、一過性損失の反動があることだ。だが、リスク要因がないわけではない。

もっとも大きく影響する要因としては、世界マクロ経済環境の変化によるリスク、およびそれに連動した市場リスクだろう。グローバルにビジネスを展開する三菱商事では、各国経済の変化だけでなく、地政学的なリスクによっても変動する世界経済の動向に大きな影響を受ける。また、こうした変化は商品市況、為替、株価、金利にも連動し、エネルギー・金融分野、関連会社の持分損益など、三菱商事の事業全体へ与える影響は大きい。

世界各国の取引先が対象となる信用リスク・カントリーリスク・事業投資リスクが業績に与える影響も無視できない。もちろん、各国で異なる法令・規制に対するコンプライアンスに関するリスク、自然災害リスクも同様だ。ある意味で自社コントロールがおよばない領域となるこれらのリスクは、あらゆる可能性を想定し、被害を最小限とする事前対策が必須であり、三菱商事でもリスクヘッジに抜かりはないだろう。