映画『オデッセイ』に学ぶプロジェクト管理、勝利条件をクリアする「たった一つのこと」

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プロジェクト型の仕事とは、事前に考えていたとおりには進まないものだ。日本中の働く人々は、今日もまた「産みの苦しみ」に耐え、ものごとを進めていることだろう。今回はプロジェクト管理で参考にしたい映画『オデッセイ(原題:Martian)』を題材に、プロジェクトをやり抜くための示唆を与えよう。
映画『オデッセイ』に学ぶプロジェクト管理、勝利条件をクリアする「たった一つのこと」
出典:プレスリリース
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プロジェクトは「事前に思ったとおりにならない」の連続

プロジェクト型の仕事とは、事前に考えていたとおりには進まないものだ。日本中の働く人々は、今日もまた「産みの苦しみ」に耐え、ものごとを進めていることと思う。

その苦しみの淵源とは一体どこにあるのだろうか。というと、それは大きく分けてふたつある。

ひとつが「そこにあるべきものが、なくて困る」、もうひとつが「そこにあってはならないものが、あって困る」である。

たとえば、自社の製品やサービスの売り上げを増やす「Webサイト立ち上げプロジェクト」を組成したとする。

プロジェクトメンバーのひとりは、さまざまな画像から適切なものを選び、一生懸命原稿やキャッチコピーを練り、作業を引き受けてもらえる発注先の会社を探すことだろう。


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すったもんだして、いざWebサイトをローンチした。しかし、その後で直面するのが「そもそもアクセスが足りない」「あっても全然想定通りにコンバージョンしない」という現実である。

売上を増やすための「武器」が欲しかったのに、最低限コストをまかなうべき「足かせ」が手に入ってしまったら笑えない事態だ。

予算を確保するために、収支計画を立ててPL計算も済んでいたとしたら、とんでもないお荷物を抱える。

SEOかリスティングか、プロジェクトのメンバーは集客のための施策を立案し、邁進していくか、サンク・コストとして思い切って損切りするかを判断することになる。後者はどうしても、選びにくい。

予算上の余力があればなおさらだ。しかしそれは、負け戦にベットを重ねる行為かもしれない。結果がどうなるのかは、神のみぞ知る話だ。

これは物語の要約版であって、実際はありとあらゆる細部にわたって、「そこにあるべきものが、なくて困る」か「そこにあってはならないものが、あって困る」を繰り返しているものである。

欲しい画像が販売サイトになかったから、自分で撮影しに走る。技術的な面での理解度が低いと感じて、あわてて参考書を読む。キャッチコピーの案をもらったのはいいが、選ぶ基準がわからなくて、アンケートを取ろうとする。やってみると、サンプル数が足りない。

プロジェクトとは、文化祭準備のお祭り騒ぎにも似た、ドタバタ騒ぎの集積である。苦労をともにする仲間と楽しみながらやれる場合もあれば、意見もノリも噛み合わず、砂を噛むような仕事になってしまう場合もある。

同じ仕事なら、どうせなら、楽しんでやりたい、というのは人情であるが、ではいったいいかにすればそれは可能になるのか。仲間か、予算か。ノウハウなのか、それとも運のなせるわざなのか。