日本郵政決算、経常利益は前期比115.2%の9,161億円で減収増益【2018年最新版】

日本郵政は5月15日、2018年3月期の決算を発表した。経常収益は前期比97.0%の12兆9,203億円、経常利益は前期比115.2%の9,161億円で減収増益だった。

日本郵政決算、経常利益は前期比115.2%の9,161億円で減収増益【2018年最新版】

日本郵政が2018年3月通期決算を発表

日本郵政は5月15日、2018年3月通期決算を発表した。経常収益は前期比97.0%の12兆9,203億円、経常利益は前期比115.2%の9,161億円で減収ながらも増益。当期純利益は前期の289億円損失から黒字化を果たし、大幅改善となる4,606億円となった。

増益の主な要因は日本郵便だ。金融窓口業務が銀行・保険受託手数料の減少で減収減益となった一方、eコマース市場拡大により、ゆうパック・ゆうパケットの取扱数量が増加。普通郵便の料金改定の影響なども加わり、営業収益が大きく増加した。

Toll Holdings Limitedの経営改善策推進で、増収増益となった国際物流事業も貢献し、日本郵便全体での増収増益を達成。前期にToll社にかかわる大幅な減損損失を計上した反動もあり、当期純利益が4,437億円改善の584億円となったのが大きい。

国債利息減収などで資金利益が減少したゆうちょ銀行では、外国為替売買損益などが増加、経費削減効果もあって増収増益を達成。保険料改定の影響や保有契約減少が響いて減収となったかんぽ生命保険でも、資産運用費用減少などで増益。連結でわずかながら減収となったものの、セグメントそれぞれの増益が業績改善に大きく寄与したといえるだろう。

日本郵政、2018年度の見通しは

2017年度に増益を果たしたとはいえ、日本郵政を取り巻く環境は厳しさを増す一方だといえる。それは、郵便物数の減少、労働需給ひっ迫による人件費上昇が見込まれる日本郵便だけでなく、低金利環境を背景としたゆうちょ銀行、かんぽ生命保険も同様だ。このため、日本郵政では2018年度の業績見通しを大幅減収減益と予測、経常収益12兆3,500億円、経常利益6,600億円、純利益3,300億円を見込むとした。

こうした厳しい環境下で、安定した利益確保と持続的成長をはかるため、日本郵政では中期経営計画2020を策定。「顧客の生活をトータルにサポートする事業の展開」「安定的なグループ利益の確保」「社員の力を最大限に発揮するための環境整備」「将来にわたる成長に向けた新たな事業展開」の4つを基本方針とした。

具体策として、2018年度の日本郵便では、窓口事務の効率化などのオペレーション体制整備、成長戦略によるToll社の収益向上に注力する。また、中期的にはAI・IoTなどの積極活用による利便性・生産性向上推進も視野に入れるとした。同様にゆうちょ銀行では、財務健全性を保ちつつ運用の多様化・高度化を推進、手数料ビジネスの強化に注力。かんぽ生命保険では、保険重視の販売強化、資産運用の多様化に注力するなど、グループ全体でさまざまな施策が実行される予定だ。