AIを導入しただけで、あなたの会社は満足していませんか

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アクセンチュアは5月22日、ほとんどの企業が自社製品のサービス向上を目的に人工知能(AI)活用の取り組みを行っているものの、大規模に活用している企業はごく少数であるという最新調査レポートを発表した。
AIを導入しただけで、あなたの会社は満足していませんか

AIを本格的に活用している企業はわずか2%

アクセンチュアでは、日本、中国、フランス、ドイツ、イタリア、米国の6か国における自動車、トラック、自動車部品、産業/電気機器、重機、耐久消費財の6業界について、年商5億ドル以上の500社を対象に人工知能(AI)活用の取り組み状況について調査を実施した。

これによると、調査対象の98%の企業では製品の改善に向けてAI活用の取り組みを始めていることがわかったという。

●全体ビジョンを構築してAIの導入・活用を予定している 16%
●AI組み込み製品の開発資源を投入している 5%
●AIソリューションの大規模実行を行っている 2%

ほとんどの企業でAI活用の取り組みが行われているものの、本格的に活用している企業はごくわずかという状況だ。

AI活用の進捗度を業界別にみると、自動車業界では開発資源を投入している企業は9%、AIを大規模実行している企業は5%に達している。他の業界で大規模実行まで進んでいるのは1%のみであり、自動車業界が積極的にAI活用に取り組んでいる様子がうかがえる。

出典:アクセンチュア 「業界別でみたAI活用の進捗度」

AI活用のステップと背景となる課題

AI活用によって企業が効果を創出するためには以下のステップを踏むことになるという。

1.AIの効果を確信し、信念を表明
2.AI組み込みに向けたビジョン構築
3.AI組み込みに向けた経営資源の投入
4.ビジョンおよび構想の大規模な実行

第2ステップ「ビジョン構築」では、AI活用のための投資戦略やエコシステム戦略の策定、重点領域の分析を。第3ステップ「経営資源の投入」では、ほとんどが大規模導入で必要となるIT機能とスキル構築に注力する。さらに第4ステップ「大規模な実行」では、他技術との組み合わせの見極めが行われ、他社との差別化を図っているという。

AI活用のステップを進めつつ、同時にデータ品質の向上、データセキュリティとサイバーセキュリティ対策、AI組み込み型ソリューションの内製・外製の判断、データ共有と知的財産の保護など、企業にはさまざまな課題への対策が求められると、同社は指摘している。

今後、本格的なAI活用のフェーズに

産業向け製品にAIを活用する取り組みは歴史が浅く状況を把握するのは難しいが、成功事例を見ればその効果は大きく、強力なビジネスケースになると同社では見ている。

また現時点でのAI活用は4分の3の企業が実験段階にとどまり、場当たり的な状況となっているが、近い将来様相は一変しその取り組みは本格化すると予測している。

企業はAIの必要性や可能性をしっかりと認識し、明確な方針・計画を立て、きちんとした体制を構築して取り組む必要があろう。