日本のフィンテック投資額は米英の1/30しかないという事実

公開日:

記事公開時点での情報です。

アクセンチュアは5月29日、2017年のフィンテックベンチャー企業への投資額の調査結果を発表した。それによると、グローバルにおけるフィンテックベンチャー企業への投資額は、米国、英国、インドのスタートアップ企業への旺盛な投資にけん引され、過去最高の274億ドルに達した。
日本のフィンテック投資額は米英の1/30しかないという事実

2017年フィンテック投資額は過去最高274億ドル

IT技術を使った新たな金融サービスであるフィンテック(FinTech)が注目を集めている。しかし、グローバルでは盛り上がりを見せているものの、日本では導入の遅れを懸念する声も聞こえてくる。同調査結果からも、その傾向は如実に表れている。

この調査はベンチャー企業の財務データ収集・分析業務を国際的に行う、CB Insights社が提供するデータをアクセンチュアが分析したもの。調査対象には、ベンチャーキャピタルおよび未上場企業、株式会社および企業のベンチャーキャピタル部門、ヘッジファンド、アクセラレーター、政府系ファンドなどにおける国際的な投資活動が含まれている。

出典:プレスリリース

これによると、2017年のフィンテック投資額は、米国が前年比31%増の113億ドル、英国は前年比約4倍の34億ドル、インドは前年比約5倍の24億ドル、その他を合わせて274億4,500万ドルとなった。これは、過去最大の額である。

投資案件数に関しては、グローバル全体では2016年の約1,800件から約2,700件へと拡大し、昨年に続き、保険・銀行・証券業界のスタートアップ企業への投資が多く見られたとしている。

この結果の要因を作ったのは、中国、ロシア、中東といった新興国だ。これらから、特に米国や英国への新たな投資の流れが、全体の投資額拡大をけん引しているという。

また、2010年から2017年までのグローバルにおけるフィンテック投資額の累計は977億ドルに達し、そのうち米国のスタートアップ企業に対するものが54%を占めているという。同期間におけるフィンテック投資額の年間平均成長率(Compound Annual Growth Rate)は47%であり、案件数でみれば35%で推移しているとしている。

さらに、米国では融資・決済業務を行うフィンテックのスタートアップ企業に投資が集中しており、これは米国のフィンテック投資総額113億ドルの60%を占めているという。