これはAIに仕事を奪われた人の話ではない、AIを使う人の話である

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AI(人工知能)がさまざまな分野で活用され始めている。AIが人の仕事を奪う、2045年には人の能力を超えるなどという話もあるが、AI活用の流れはあらゆる業種で進んでいる。今回はそうした「AI×職業」の具体例を紹介し、AIを活用したこれからの時代の働き方を考えてみたい。

これはAIに仕事を奪われた人の話ではない、AIを使う人の話である

AIを活用したキャリアプランを形成するための診断ツールも

AIのさまざまな分野や業種での活用が進んでいる。たとえば、MS-JapanがRPAテクノロジーズと共同でリリースした管理部門・士業を対象とした「AIキャリアサバイバル診断」というツールも登場している。

これは、総務・経理などの管理部門従事者、弁護士・公認会計士などの士業従事者の各人の業務を分析し、自身の業務がどのくらいAI・RPAに置き換わるのか、今後のキャリアをどのように形成していくべきかを診断する。AI時代の変化を先読みし、正しいキャリアプランを形成するための診断ツールだという。

AIに自分のキャリアまで決められてしまうのか?と不安を抱く人も多いかもしれないが、AIを使うのはあくまでも人間だ。どう活用するか次第で、自分のキャリアにおいて自分では気づくことができなかった可能性が見えてくるかもしれない。

世の中は、今AIを使ったさまざまな職業があふれている。以下で、「AI×〇〇」の活用事例をみていこう。

AI×防犯:万引き防止AIサービス「AIガードマン」

まず、紹介するのはAI×ガードマンだ。東日本電信電話(NTT東日本)とアースアイズは、最新型のAIカメラを活用した小売店舗向け万引き防止AIサービス「AIガードマン」を2018年6月下旬から提供する。

これは、財務面で経営を圧迫するだけでなく、人員の配置など、店舗の業務負荷を増やす一因となる万引きを防止しようというもの。

出典:東日本電信電話とアースアイズのプレスリリース

具体的なシステムは、AIカメラが自律的に映像を解析し、万引きが疑われる不審行動を検知する。今回アースアイズが提供する最新型AIカメラは、検知角度、検知距離の向上により、従来のAIカメラと比較して検知エリアが約3倍に拡大したという。このため、少ない台数で必要な範囲をカバーできるようになり導入コストが低廉化した。

また、AIカメラから検知した情報(検知場所、写真など)はAIクラウドを経由してすぐに店員のスマートフォンに通知される。そして、検知映像はオンラインストレージに保管されるため店舗にサーバーやレコーダーを設置する必要がないという。

AIが不審行動を検知するために必要なパターンファイルは、アースアイズが保有する過去の消費者行動データをもとに作成されている。また、AIクラウドのパターンファイルを更新することで、新たな万引きの手口が出現したり顧客層の変化により不審行動が変化した場合でも、AIカメラが不審行動を検知することができるという。

さらに、検知数や店員による声がけの実施状況(スマートフォンで声がけ完了登録した数など)を定期的に知らせてくれる。効果を見える化することで、声がけの継続的な取り組みに活用できるのだ。

AI×接客:不動産向けリアル接客支援ツール「ZenClerk Lens」

次は、AI×接客だ。Emotion Intelligenceが不動産業界向けに販売しているリアル接客支援ツール「ZenClerk Lens」は、AIがコンバージョン率を自動で改善する、AI型ウェブ接客ツールである。AIが学習したデータを、販売センター来場時の接客に活用することで、顧客に合わせた適切な接客を行い、販売効率を改善することが可能となるという。

また、感情の高まりを解析するAIエンジン「Emotion I/O」が、ブラウザ上のユーザーの行動データを0.05秒に1回蓄積、学習し、物件サイト訪問者の「物件への興味関心」や「購買意欲」などを予測。さらに、実際のブラウザ上の動きを動画で再生することで、ユーザーの行動や感情を、リアルに可視化するという。

出典:motion Intelligenceのプレスリリース

Emotion Intelligenceはすでに、デジタルガレージグループの投資事業を担うDGインキュベーションより出資を受けているという。そして、700社を超える国内外ECサイトへの導入を狙う。また、不動産、旅行、金融、各種予約系サービスなど、他業種への展開も進めているという。

これにむけ、Emotion Intelligenceは、不動産広告会社として、全国エリアのマンションデベロッパーおよび関連会社との取引実績を持つDGコミュニケーションズと提携した。そして、不動産業界へ向けたZenClerk Lensの提案、および販売を強化する考えだ。