上司は部下に「コミュニケーション力」をもっとも学ばせたい リカレント教育は社外頼みな一面も

経営者JPは、管理職以上(個人事業主を含む)のビジネスパーソンに対して「学び」に関する意識調査を実施した。部下、自身ともに、リカレント教育(学び直し)に通づる“学び”に関して積極的な一方で、その機会については社外頼みな面も強いことが垣間見える結果となった。

上司は部下に「コミュニケーション力」をもっとも学ばせたい リカレント教育は社外頼みな一面も

企業にとって「人」はいつも頭を悩ませる問題だ。いかに優秀な人材を採用するか、またいかに社員を育てていくか。経営者はもちろん、部下を持つビジネスパーソンの多くが何かしら課題を持っているだろう。

具体的には、どのような傾向があるのだろうか。エグゼクティブ向けの転職・キャリア支援サービスを展開する経営者JPが、管理職以上(個人事業主を含む)のビジネスパーソンに対して実施した「学び」に関する意識調査の結果レポートから、探っていく。

部下に学ばせたいのは「コミュニケーション力」

「あなたが部下に学ばせたいスキルや能力はなんですか?」という質問に対して、半数強の53.3%が「コミュニケーション力」と回答した。次いで「ロジカルシンキング」(40.8%)、そしてほぼ同数で「セルフマネジメント」(34.2%)、「英語」(33.7)が並ぶ。

一方で、自分が高めていきたいスキルや能力については57.6%が「経営戦略・事業計画」と回答。「経営学」(42.9%)や「マーケティング」(41.3%)を10ポイント以上上回った。またいま最も注目しているテーマを「AI(人工知能)」とする回答も目立ったという。

「リカレント教育」を実践しているのは37%

いま政府は、生涯にわたって学び続ける「リカレント教育(学び直し)」の抜本的な拡充に向けた方針を打ち出している。

これに関連して、リカレント教育の実践状況を聞いたところ、「実践している」のは37.5%だった。さまざまな要因が考えられるが、自社で行うとなると、やはりコスト面などの課題があるのだろう。

“学び”には積極的

とはいえ学ぶ機会の供給に消極的なわけではない。「社員の学びを促進させるような福利厚生があるか」という設問には、64.7%が「ある」と回答。具体的には「外部講座・セミナー参加費の補助」「eラーニング学習補助」「資格取得の補助」といった回答が多かった。

もっとも、回答者のエグゼクティブ自身も、学びに意欲的だ。「自分のスキルや能力を高めたい」という意識については、「非常にある」「ある」あわせて99.5%。

具体的な方法は「外部セミナーへの参加」「テキストや書籍で勉強する」がそれぞれ30%強。「社内の研修・勉強会」の3.8%を大きく上回り、社外リソースを活用しようとする傾向が見えた。

なお、自身が若い時に学んでおけばよかったと思うスキルや能力については、「英語」が66.3%とダントツに高く、続いて「会計・ファイナンス」が38.0%、「経営戦略・事業計画」が20.1%という結果だった。

英語が1位となったことについて、同社は「グローバル展開をする起業が増えたことも一員として考えられ」るとしている。

急がれる、リカレント教育の環境整備

文部科学省が3月末に発表したところによると、主に大学などにおけるリカレント教育拡充の今後の方向性として、次の4つの視点を挙げている。

1.リカレント・プログラムの供給拡充
2.実践的な教育を行える人材の確保
3.受講しやすい環境の整備
4.これらを支える機運醸成

とくに3や4については、企業による環境づくり無くしての実現は難しいだろう。役職の有無に関わらず、学びへの積極的な姿勢が見られるいまだからこそ、早急な制度面での後押しや機会促進の拡充が求められている。

■調査概要
人生100年時代到来!エグゼクティブの学びに関する意識調査
・実施期間:2018年4月18日〜2018年5月2日
・調査対象:エグゼクティブの男性・女性(課長職以上・個人事業主含む)
・調査機関:経営者JPメルマガ会員、有効回答数184名
・調査手法:インターネット調査