女性起業家の強さこそが、日本経済の原動力になる

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5月28日、EYは世界21か国で、年間売上高100万~30億米ドル企業の経営幹部・CEOなど2,766名への調査結果を公表した。これによると、女性起業家(アントレプレナー)のほうが、男性よりも成長目標を高く掲げていることがわかったという。
女性起業家の強さこそが、日本経済の原動力になる

資金調達に課題があるも、成長意欲が高い女性

本調査は、東京で行われた2018年度EY Entrepreneurial Winning Women™アジア太平洋・日本会議で発表されたものである。この調査結果のポイントは以下。

掲げる成長目標は男性より、女性起業家のほうが高い
女性起業家は3社に1社(30%)が、成長率15%以上の達成を目指している。一方男性起業家は5%の成長率を掲げており、女性の成長意欲の高さがうかがえる結果に。

女性起業家の課題は、外部からの資金調達
外部からの資金調達ができないと回答したのは女性起業家52%、男性30%。また女性の17%が、最大の課題は資金調達であると回答したという。

資金調達が困難にもかかわらず、成長の目標を高く掲げる女性起業家。同社は、こうした楽観的傾向が、世界における景気回復の動きと一致していることが示されているとしている。

また日本においては、女性リーダーは男性に比べて経営に関する知識不足という、誤解がいまだ残っていると同社は指摘する。

2017年に女性活躍のための重点方針が政府から示され、女性活躍を見える化する動きがはじまっている。しかし、まだ現場レベルの意識改革には至っておらず、女性起業家たちは困難を抱える結果となっているようだ。

女性リーダーのほうが「顧客重視」の傾向

次に、「顧客」に対する視点を訪ねた設問の回答をみていこう。

テクノロジーに投資するうえでもっとも重要なことについて、「顧客経験を向上させることだ」と回答している起業家は男性26%、女性25%とほぼ同じ結果となっている。一方で、「顧客の要求こそ、イノベーションの最大の推進力だ」と回答したのは男性16%、女性34%。女性リーダーが約2倍となっている。

女性リーダーのほうが顧客重視の傾向は強く、今後この視点がいかに重要かということが、結果として証明されるだろうと同社は分析している。また、女性リーダーがマーケットシェア拡大に取り組む際、中心にあるのもまた「顧客経験」にフォーカスした戦略だという。

困難にこそ奮起する女性起業家たち

外部からの資金調達状況を聞いた設問では、女性起業家の半数以上がないと回答している。一方で男性は3割がある、と回答しているという。また、資金調達の計画については「ある」と回答した人は、女性20%、男性3%となっている。

資金調達が困難であるにもかかわらず、女性起業家たちは高い意欲をもち、計画をたてている。女性起業家たちの底力が垣間見られる結果である。

女性起業家たちは、資金調達が困難なことを理解したうえで、それでも会社の成長のためには重要であると認識しているのだ。

今後女性起業家や、女性リーダーはますます増えていくが、投資家にとって本来見るべきなのは、リーダーの性別ではないはずだ。社会全体として、男性女性関係なく、成長企業の可能性を見出すのが当たり前という環境を作っていくことが重要である。