RPAは働き方改革の救世主なのか?話題のニュースまとめ4選

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RPA(Robotic Process Automation)とは、これまで主に人手で行ってきたホワイトカラーの知的業務を、ロボットに置き換えて自動化しようという取り組みである。ここでは、RPAは働き方改革にどのような効果をもたらすのか、最近のRPAに関するニュースから検証していきたい。
RPAは働き方改革の救世主なのか?話題のニュースまとめ4選

労働人口不足の中、注目されるRPAとは?

RPAは、構造化されたデータを収集・統合し、システムへ入力するといった、単純なフロント/バックオフィス業務を自動化することが可能だ。

特に以下の特長がある業務は、RPAと相性が良いとされている。

●一定のルールに従って繰り返し行われる
●構造化されたデータを扱う
●ウィンドウズやクラウドサービスなどのアプリケーションを使う
●業務プロセスが標準化されている
●プロセス実行に3人以上のリソースが求められる
●ヒューマンエラーが起こりやすい

ロボットを活用するため、AIと混合されがちだが、それぞれ定義が異なっている。簡単に説明すると、RPAは単純な作業を繰り返し実施するためのもの。一方、AIはビッグデータを分析し結果を出力するためのもの、ということだ。

1「RPA+働き方改革コンソーシアム」設立

6月5日、「RPA+働き方コンソーシアム」の設立とメンバー募集が発表された。これは、アドバンスト・ビジネス創造協会(ABC協会)内に設立されたもので、ユーザーを中心としたノウハウ・情報交換の場になるという。

主な活動はまず、研究会にて、RPAの適用の仕方、その管理・運用の仕方、働き方改革の進め方などユーザーとベンダーを交えて幅広く検討を行う。また、セミナーを開催し、メンバーの方々を中心に、最新の知見などを広く紹介していく。そして、RPAの適用対象としている業務に関わる知識についても、認定制度や知識習得のための教育にも取り組んでゆく予定である。

RPAロボットを活用した働き方改革を推進したいと願う企業を対象にメンバーを募集している。 幹事としては、新日鉄住金ソリューションズ、日立システムズ、東京ガス、住友林業、NTTデータ、明電舎、電通デジタル、住友電気工業、味の素、新日本有限責任監査法人、NTTデータ経営研究所が顔を揃えている。

2 大塚商会が自社のRPA導入の成功事例を公開

出典:プレスリリース

大塚商会は、6月6日、同社が運営する基幹業務システムの情報サイト「ERPナビ」に、RPAソリューションについて、活用具体例と導入成功の秘訣について紹介する特集ページを公開した。

RPA導入を検討される企業が増えているなか、具体的に他社でどのような活用をしているのか知りたいというニーズが多く寄せられているという。

そこで大塚商会では、一般社団法人日本RPA協会理事であるキューアンドエーワークス 代表取締役社長の池邉竜一氏を迎え、日本国内でのRPAの最新動向から具体的な活用事例、導入時の注意点、今後の展望についてインタビューを実施。それをもとに特集ページとして、公開している。

3 RPAを低コストで導入できる「シーグリーン」

シーグリーンは6月7日、人事評価システム「評価ポイント」に新機能として、RPA機能を追加し、RPAを月額1万円で提供を開始した。各企業で利用している販売管理、勤怠管理、会計システムと連携し、自動で人事評価へ反映を行えるという。

特徴は、まず、今まで技術面・コスト面などで難しかったRPA導入を月額1万円で実現したことだ。RPAは、各企業によって異なる販売管理、勤怠管理システムを活用しているためにカスタムメイドが必須となり、導入するには技術面やコスト面などの負担が大きく導入しづらいという課題があった。そこで、同社では低コストで導入可能なRPAを開発し、各企業で利用している販売管理・勤怠管理・会計システムと連携して人事評価システムへの自動反映を実現したという。

出典:プレスリリース

RPAは、たとえば、勤怠管理システムと人事評価を連携させた場合、残業時間が規定内のメンバーには自動で評価する。販売管理システムと人事評価を連携させた場合、売上達成しているメンバーは自動で評価してグラフ表示するなどの業務が自動化できる。また、販売管理・勤怠管理・会計システムだけではなく、他システムとの連携も低コストで実現可能だという。

シーグリーンが提供開始する「評価ポイント」は、社員の人事評価を実施できるサービスだ。人事評価をリアルタイムに実施することで、社員一人一人に自発的な行動を促す効果を発揮する。

パソコンだけでなく、モバイル端末からもアクセスでき、メール・各種SNSサービスと連携しリアルタイムで評価・確認・連絡が可能。また、チームのメンバーの動向やポイント状況をいつでも確認できるため、社員間の相互関心を高めるという。

あわせて、誰でも一目でわかるインターフェースデザインを採用しており、グラフ表示機能なども搭載し、視覚的にわかりやすいデザインとなっている。

4 英国RPAプロバイダーは金融業への販路拡大

出典:プレスリリース

また、海外の動きとしては、5月31日、RPAソフトウェアのプロバイダーである英国のBlue Prismは、Bank of the West、ATB Financial、Henkel Global、MashreqBankの金融4社が同社の製品を導入したと発表した。

これらの大手グローバル企業は、次世代のデジタルワークフォースによる業務近代化への変革を進めており、Blue Prismの導入以降、人事、バンキング、コンプライアンス、カスタマーケアといった数々のミッションクリティカルな業務プロセスを最適化し、自動化によって最大5倍の生産性向上を実現しているという。

Blue PrismのRPAはコードを書かずに論理的、視覚的に設定することができるという。社内で組織したCoE(センターオブエクセレンス)で業務プロセスの作成、維持、管理を行えるため、専任のプログラマを用意する必要がない。

また、ソフトウェア開発者が再利用のためにスクリプトを修正しなければならないこれまでのRPAツールとは異なり、Blue Prismはオブジェクトを一度作成すれば何度も利用して自動化を設定できるという。

たとえば、Mashreq Bankでは、Blue Prismを利用して、1日に15万件以上のトランザクションをミスなく安全に処理している。自動化によって、手動による処理対象あたりのTAT(ターンアラウンドタイム)を65%向上したほか、顧客の苦情を90%削減した。さらに、生産性を高めるRPAツールで従業員を強化し、人件費を87%近く削減しつつ、各支店の生産性を60%向上させた。

仮に一時的な自動化であれば、安価に開始できる。しかし、拡張性に乏しく、変更を管理できないことから、全社に導入することになるとコストが大きく膨れ上がることがあるという。これに対し、最初から再利用性を考慮しておくことで、取り組みを拡大する際にコストのかかるプロセスの修正作業が不要になり、既存のオブジェクトを再利用した新規プロセスの開発に集中することがでできる。

その結果、TCOを大幅に削減し、より多くの複雑な業務プロセスのサポートを強化できるようになる。加えて、以下の特長を利用することで、既存および新規ソフトウェアロボットの開発、変更、管理を簡素化できるという。

RPA導入の具体的メリット

RPA導入が注目を集めるきっかけとなったのは、長年にわたりブルーカラーの生産性改善に活用されてきたことだ。ところが、ホワイトカラーでもオペレーションが整備され、システム化が進む中で、業務がライン化してきている。そこで、企業経営者は、ブルーカラー同様にホワイトカラーも生産性改善ができるのでは、という機運が高まり、RPAの導入が進んだのだ。

RPAに関するニュースには、今後も注目していきたい。