エアビー、36社協業で7つの新施策 | キャンセル100万人騒動をどう乗り越える?【住宅宿泊事業法施行】

Airbnb(エアビーアンドビー)は6月13日、日本企業36社と共同で、ホストやゲスト向けサービス強化のための世界初となる組織 Airbnb Partners(エアビーアンドビー・パートナーズ)を立ち上げたことを発表した。Airbnbは予約強制キャンセル騒動で100万人とも言われる民泊難民を出すこととなり、対策に追われている。しかしそんなドタバタがありながらも、15日の「民泊新法」施行を前に、日本の民泊業界にかける「本気」を見せた。

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Airbnb Partners(エアビーアンドビー・パートナーズ)発足を発表

13日、Airbnbはさまざまな産業を担う日本の企業36社と連携し、Airbnb Partners(エアビーアンドビー・パートナーズ)の立ち上げを発表した。

36社の中には、航空、保険、不動産業界のほか、コンビニ、インテリア、カギ、警備など幅広い企業が参画しており、民泊業界における「チームジャパン」といってもよいだろう。

同社によれば、このパートナーシップによりホストやゲスト向けサービスを強化するという。世界展開をはかるAirbnbの、こうした組織は日本がはじめての試みである。なぜこうした組織を作ることになったのか。そこには日本独特の文化と、Airbnbが日本の民泊業界にかける本気が垣間みられる。

出典:プレスリリース

パートナーは3つのカテゴリーで形成されている

【デマンド・パートナー】
ロイヤリティプログラムや、特定のエアラインにおけるマイル特典を提供する
【サービス・パートナー】
ホスト育成や、リスティングの申請、家具のセットアップ、写真撮影、クリーニングなどのホストサポートを提供する
【サプライ・パートナー】
不動産開発業者や、高品質なポートフォリオやユニークなリスティングを提供するプロフェッショナルホスト

Airbnb Partners 参加企業一覧 (五十音順):
あいおいニッセイ同和損害保険、アソビシステム、あなぶきスペースシェア、イロドリ、エボラブルアジア、大塚家具、オープンハウス 、オレンジ・アンド・パートナーズ、KADOKAWA、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、KEY STATION、グランドゥース、SATO行政書士法人、スタジオアンビルト、西新サービス、セコム、全日本空輸、ソフトバンク、損害保険ジャパン日本興亜、タマキホーム、中部興産、ナーブ、ニトリ、ハウジング恒産、パソナ、Peach Aviation、ビックカメラ、ファミリーマート、藤井ビル、プライムアシスタンス、ベンチャーリパブリック、matsuri technologies、みずほ銀行、メトロエンジン、モダンデコ、YMFG ZONEプラニング

民泊新法施行にあわせて7つの新施策をスタート

1 ハイスタンダード住宅の「Airbnb Plus」を東京・大阪・京都に拡大

Airbnb Plusは憧れの家に泊まりたいというユーザーに、細部へのこだわりなどで高い評価を得ているハイスタンダード住宅だけを集めたもの。これまでは単に安いというイメージが先行していた民泊だが、選べる住宅のグレードが上がることで、これまでより幅広いユーザーの獲得が期待できるだろう。東京ではすでに候補となる住宅のホストに対し、招待メールが配信されており、年内には大阪・京都へ拡大する予定だという。

2 日本最大のポイントプログラム「Tポイント」に加盟

ロイヤリティプログラムとして、カルチュア・コンビニエンス・クラブが運営する「Tポイント」に加盟した。日本最大のポイントプログラムへの加盟により、Airbnbを日本のユーザーにとって、より身近なものとして感じてもらうことが狙いだとしている。

3 Airbnb ワンストップサービスをフランチャイズ化

宿泊先を提供するホストに対し、部屋の登録、写真撮影、清掃から運営までの一連の流れに対応するワンストップサービスを、フランチャイズ化し全国に拡大するという。これまではAirbnb公式パートナーであるエアトリステイが運営し、東京・大阪がサービスの中心であった。今後、地域の有力企業6社(藤井ビル、グランドゥース、あなぶきスペースシェア、モダンデコ、タマキホーム、中部興産)と提携し、2018年中に関西、中国、九州、沖縄エリアへと拡大していくという。

4 ホストの育成プログラム

これまでもパソナとの提携で、地域におけるホスト育成プログラムを共同で開発・提供してきた経緯があり、今後そのプログラムをさらに拡大する。Airbnbホストの実施に興味のある潜在ホストに対し、新ルールへの対応方法、ホストの楽しみ方、お部屋の準備方法など最適なプログラムを提供していくという。

5 コミュニティ活性化プロジェクトの実施

同社では、2016年11月に世界初のコミュニティハウス「吉野杉の家」をオープン。この家は、現在31人の地元コミュニティメンバーがホストを務め、これまでに24,990ドルの利益をあげているという。

日本独自の文化や伝統は独特であり、地域の生活に根付いたコミュニティと連携し、ホームシェアの形を作り上げることが目的だったといい、今後こうした活動を拡大していく見込みだ。

具体的には、京都山間地域での日本の伝統文化体験、渋谷区原宿ではポップカルチャーステイを体験できる地元ならではのリスティングを、地元企業やコミュニティと開発、宮城県塩竈市では地域の暮らしに根付いたリスティングの構築を進めるという。

6 Airbnb公式デザイン「旅人を迎え入れるフレンドリーな住居」の開発

また放送作家、小山薫堂氏率いるオレンジ・アンド・パートナーズとの連携で、新しい在宅型ホームシェアを可能にする一戸建て住宅、マンションのデザイン・プロデュースを開始したという。

第一弾は、オープンハウスが「ホームシェアリング対応型住宅」の開発、年内の販売に向けた取り組みを開始。ホスト側の多様なライフスタイルニーズを満たすことを目指し、「世界各国からの旅人と紡いでいく暮らし方」という視点で、「新しい住まい方」を提案していくという。

7 日本独自の保険プログラムを導入

民泊におけるホストの不安を解消するための取り組みとして、日本に適した形での保険プログラムを導入する。具体的には、損害保険ジャパン日本興亜、あいおいニッセイ同和損害保険と連携し「日本ホスト保険」という名称で運営するという。