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リファラル採用とは?メリットデメリットと意味、報酬設定

最終更新日:(記事の情報は現在から470日前のものです)
メルカリが使っていた採用手法として有名な「リファラル採用(縁故採用)」について、導入のメリットと注意点を解説していきます。採用コストを抑えて自社にマッチした人材を集めたいという方は、ぜひ参考にしてください。

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リファラル採用とは

リファラル採用とは「縁故採用」とも呼ばれ、自社ですでに働いている社員からの人材の紹介や推薦による採用方法のことです。

リファラル採用では、自社サイトの採用ページや人材紹介企業を通じて募集をかける一般的な採用手法ではなく、スタッフの紹介を通じて人材を募集し、紹介したスタッフには報酬としてインセンティブを与えるケースもあります。

求人媒体への出稿費や説明会などのイベント費用を抑えつつ、自社の社風に合った人材を集められるため、あまりコストを割けないベンチャーなどの中小企業を中心に、リファラル採用を導入する企業が増えています。

また、ある程度自社に適性が高いと感じられる人が紹介の対象となるため、リファラル採用では企業文化とマッチする人材を集めやすいことがメリットです。

リファラ流採用と縁故採用(コネ採用)の違い

リファラル採用は、きちんとした採用基準に基づいて、自社のスタッフが紹介した人材を採用する方法です。正式な採用手法として確立されており、ポジティブなイメージをもちます。

一方で、縁故採用(コネ採用)は主に経営層の親族や近しい人を採用することです。採用基準を満たしていることよりも身内であることが重視されるため、「裏口入社」と表現されるケースは少なくありません。

リファラル採用はなぜ必要?

リファラル採用の導入が増えているのは、コスト面のメリットもありますが、さまざまな業種で人口減少による人手不足が深刻化している社会的な背景もあります。

全体的に人手不足で応募者数が少ないうえ、人材紹介会社経由だと人材獲得競争も激しくなり、採用できたとしてもコストは割高。売り手市場かつ、終身雇用制度が崩壊し転職への心理的ハードルも下がっているいま、せっかく採用できた人材も企業へのフィット感が薄い場合はすぐに離職してしまう可能性も否めません。

これまでの採用方法では、自社の適性に合った優秀な人材を確保することが困難だと感じている企業が増えてきたのです。そこで、信頼できる自社スタッフの紹介によって人材を集めることで、採用のミスマッチを防ぎ、本当に自社の社風に合った人材を集められるリファラル採用が注目されるようになりました。

リファラル採用の合格率

リファラル採用の合格率は、通常の採用と比べ高くなるケースが多いです。

採用率が高い理由には、人柄やスキルが自社に合うかをまず自社の社員が見定めたうえで紹介に踏み切るため、ミスマッチの可能性が低く、声がかかる時点で採用となる確率が高いことが挙げられます。また、リファラル採用では、社員が人材のスキルなどを推薦して紹介しているため、書類選考が存在しません。履歴書の提出は必要でも、書類選考なしで面接に進めることも合格率が高くなる要因の一つです。

また、応募者のほうも、紹介者からあらかじめ自社について話を聞いているため、自身が働くイメージを持ったうえで面接に進めることも、ミスマッチが起こりにくく受かりやすい理由の一つと言えるでしょう。

リファラル採用の誘い方

リファラル採用を行うにあたって、社員が友人や元同僚などを誘う際には、次のような流れとなるケースが多くあります。

  1. 社員(紹介者)が友人に声を掛ける
  2. 友人が応募の希望を申し出る
  3. 紹介者が人事に友人を紹介する
  4. 人事が紹介者に友人の人物像などをヒアリングする
  5. 面談の日程調整を人事が行うか、紹介者が行うかを決める
  6. 日程調整の連絡をする
  7. 面談を実施する

ただし、上記のようなやり方は、面接の日程調整にも紹介者となる社員が関わっているなど、社員への負担が大きいため必ずしもよい方法ではありません。

リファラル採用では、社員がリクルーターとして人事の仕事を引き受けます。日程調整は人事で行うなど、社員は紹介をすることに集中し、気軽に紹介をしてもらえるよう配慮する必要があるでしょう。

リファラル採用のメリット4つ

リファラル採用には多くのメリットがあるといわれており、他の採用方法と比べてデメリットがあまりないとされています。特に次のようなメリットを挙げている企業が多いようです。

採用に関するコストを削減できる

既述のとおりリファラル採用のもっとも大きなメリットは、やはり採用コストを大幅に削減できることです。求人媒体や仲介企業を利用しないため、求人募集にかかるコストがほとんど掛からなくなります。

また、人事部門の採用プロセスも簡略化できるため、面接に掛かる時間や手間も短縮でき、人事や現場の管理職など多忙極まる人材の採用工数削減も可能です。

人材を紹介したスタッフにインセンティブを支払う場合は、当然ながらコストは掛かります。しかし、求人サイトへの掲載料金や人材紹介会社に支払う手数料などと比べれば、大幅なコストの削減になるでしょう。

潜在層にアプローチできる

現在、転職市場が活況であることは間違いありませんが、さまざまな企業が人材の獲得に乗り出しているため、自社が理想とする人材を獲得するのは簡単ではありません。

しかし、リファラル採用の場合は、いまだ転職市場にはおらず、潜在的に転職を視野に入れている人材にも直接声を掛けられます。そのため、転職市場での激しい獲得競争を避けながら優秀な人材を集められる点がメリットです。

紹介してくれるスタッフとうまく協力すれば、転職市場に多額の費用を支払うことなく、自社の企業文化や価値観に合った人材に出会えるのです。

自社について考える機会ができる

リファラル採用では、自社のスタッフが紹介というかたちで採用プロセスに関わります。そうなると、既存のスタッフも自社にとって必要な人材について考えるようになり、自然と経営者的な視点から会社について考え、行動するようになります。

広い視野から自分の職場を考えるようになれば、それだけ組織の置かれている状況や、自分の役割について向き合う機会が増えるでしょう。

企業にあった人材を確保できる

高い採用コストを支払っても、短期間での退職や、思うように活躍してもらえないといったリスクは多くの企業での悩みの種です。しかしリファラル採用では、スタッフからの紹介で人材を募集するため、採用の精度が高くなり、企業にマッチした人材を確保できます。

また、入社する側もすでに働いている人から紹介してもらうことになるため、求人サイトの情報ではわからない職場の雰囲気や社風について、具体的なイメージをもって入社でき人材の定着率が向上します。

リファラル採用におけるデメリット

このように、さまざまなメリットのあるリファラル採用ですが、実際に導入するにあたってデメリットと考えられる点もあります。特に次のポイントに留意しつつ、慎重に採用活動を行いましょう。

採用される人材が偏る可能性

リファラル採用では、自社のスタッフの個人的なつながりで人材を紹介してもらうケースが多いでしょう。そうなると、紹介したスタッフと似たような人材が集まりやすくなり、最終的には一種の派閥のような集まりができる可能性があります。

一概にそれが悪いとは言えませんが、同じような特性をもった人材が集まっても、全体の生産性の向上に寄与するとは限りません。リファラル採用をする側は慎重に選択し、自社の状況に合った人材を広く集められるように工夫する必要があります。

インセンティブの費用がかかる

採用に関わるコストを安く抑えられるのがリファラル採用のメリットですが、人材を紹介してくれるスタッフにインセンティブを与える場合、金額によっては一般の採用プロセスと同じぐらいのコストになる可能性もゼロではありません。

また、特に注意しなければならないのは、スタッフに与えるインセンティブを高額にし過ぎてしまうと、違法とみなされてしまうケースがあることです。

本来、労働者の募集を行う者に報酬を与えることは原則として禁止されており、企業が人材を紹介した社員に対して賃金や給与といったかたちで報酬を支払うことが、例外的に認められているに過ぎません。

インセンティブについては就業規則や賃金規定に明記し、支給額の目安は30~50万円程度の相場内に抑えておきましょう。

リクルーターの教育が必要になる

人材の紹介をしてもらうとはいえ、これまで採用に携わったことのない人が採用に参加するケースが多いため、紹介する側のスタッフは慎重に選抜し、しっかりと社員教育をしておく必要があります。

スタッフが紹介したい人材に伝える企業の社風や価値観といったものは、主観に拠るので、しっかりと自社の理念や目指すべきところを教育しておかなければ、人材のミスマッチが発生する可能性も出てくるため要注意です。

人間関係が悪化する可能性がある

紹介してもらった人材が不採用になった場合、紹介したスタッフと紹介された人材との関係が悪化してしまうリスクがあることは留意すべきです。

少なくとも、紹介したスタッフは気まずい思いをするでしょう。そこで、事前に不採用になる可能性があることを必ず相手に伝えもらい、不採用の伝え方も人間関係を壊さないような配慮が求められます。ここで失敗してしまうと、個人的な人間関係の悪化を恐れて、スタッフが人材を紹介してくれなくなる可能性もあります。

リファラル採用の導入が効果的なケース

リファラル採用の導入を検討する場合は、導入した際に大きな効果が得られるかを考えることが重要です。例として、「中長期的に採用コストを抑えたい」「社員の定着率をアップさせたい」などの課題を抱えている企業では、リファラル採用の導入が効果的とされています。

リファラル採用が効果を発揮するケースについて具体的に紹介します。

中長期的に採用コストを抑えたい場合

採用コストの削減を課題としている企業では、リファラル採用の導入が効果的です。長期的に採用活動を行うとなれば、コストが膨らみやすいでしょう。

しかし、リファラル採用によって定期的な人材の確保が可能となれば、求人広告にかかるコストを削減できます。採用活動を進めるにあたって一人あたりの採用単価を抑えたい場合は、リファラル採用の導入を検討すべきでしょう。

社員の定着率アップが目的の場合

リファラル採用は、社員の定着率アップを狙う場合にも効果を発揮します。リファラル採用では既存のスタッフと似た価値観をもつ人材が集まりやすいため、ミスマッチによって辞職される可能性が低くなります。

また、知り合いに声をかける際には、自社の魅力をアピールして入社を勧めるはずです。自社の良いところを見つめ直す機会になり、エンゲージメントが向上して定着率アップにつながります。

リファラル採用にかかる費用

リファラル採用を導入すれば、採用コストの削減効果が期待できます。たとえば、リファラル採用では求人広告を掲載する際にかかる費用や、人材紹介サービスを利用する際の手数料などが発生しません。

一方で、インセンティブや採用活動費のように、他の採用手法にはないコストがかかる点には注意が必要です。リファラル採用にかかる費用について解説します。

紹介報酬制度(インセンティブ・紹介者ボーナス)

スタッフに対して報酬を支払う仕組みです。「インセンティブ」や「紹介者ボーナス」と呼ばれることもあります。

報酬の金額は企業によって異なり、職種や採用難易度などに応じて決まるのが一般的です。目安としては、一人あたり数万円〜数十万円の報酬を支給するケースが多いでしょう。

金銭に限らず、「有給休暇を増やす」「人事評価に加点する」などを報酬に設定している企業もあります。

採用活動費

採用活動費には候補者との会食費用や交通費などが含まれます。「ランチ代を1,000円支給する」「数百円分のカフェ代を支給する」など、企業によって支給金額の設定は自由です。

リファラル採用に関わる費用を企業が負担することで、自社のスタッフは採用活動に参加しやすくなるでしょう。ただし、明確なルールを設けないまま会食制度を実施すると、自社のスタッフの目的が採用活動から会食にすり替わる可能性があります。

採用活動のための会食であることを徹底するために、「会食費用の申請時に候補者をタレントプールすること」「経費申請時に会食のメンバーを明らかにすること」などのルールを決めることが重要です。

外部ツールの利用料金

リファラル採用の導入にあたって外部ツールを利用する際は、利用料金の支払いが発生します。自社の目的や課題解決につながるプラットフォームを選ぶと、リファラル採用の効率化・活性化が期待できるでしょう。

リファラル採用の報酬の考え方

リファラル採用において、紹介してくれた社員に対して報酬を支払う必要はあるのでしょうか?職業安定法や労働基準法違反にならないために、気をつけるべきポイントについて説明します。

報酬は違法、賃金は合法

リファラル採用では、紹介してくれる自社の社員に何らかのインセンティブを提供することで、優秀な人材の紹介を奨励することがよくあります。こうした報酬の支払いが違法になるかどうかを気にされる方もいるでしょう。

職業安定法の第40条の規定では、労働者の募集を行う社員に報酬を与えることは原則として禁止されています。しかし、賃金や給与として支払う場合は例外として認めるとも規定されています。

賃金や給与として支払うということはつまり、社員の業務の一部として支払うことです。「人材を紹介する」ことだけに対して報酬を支払うと、職業安定法や労働者派遣法の許可や届出がない場合は、違法となることも考えられます。

違法にならないためのポイント

上記を踏まえて、違法にならないためのポイントを2点挙げます。

就業規則や賃金規定に記載する

人材を紹介することを社員の業務の一部と位置づけ、人材紹介業務だけに対して報酬を与えているわけではないことを規定することが必要です。社員が人材を紹介しても良いことを制度として社内規程化し、報酬額も規定しておけば、会計上も問題ないでしょう。

金銭報酬を高額にしない

報酬が高額だと、許可や届け出なく人材紹介業を行ったと判断されませんから、目安として、資格を有するプロの人材紹介会社への報酬よりも低いレベルにおさえることが必要です。

リファラル採用は、採用コストを低く抑えることも導入理由の一つとなるので通常は社員に対する報酬は高額になりませんが、役職が高い人材の場合に高額報酬を想定している場合は、注意が必要です。

リファラル採用を成功させるコツ

リファラル採用を成功させるためには、次のポイントに注目しましょう。

制度を設計し認知を徹底する

自社の社員が紹介者になるため、まず社員にリファラル採用制度に関する説明をし、そもそも縁故採用とは違うことや、場合によっては報酬もあることを認知させる必要があります。

そこで、まず先に触れた法違反にならないためにも、リファラル採用を制度化して社内規程や賃金規定に盛り込んでおくことも必要です。また、現在どのポジションの募集を行っているのかも、常に社員に広く公示しておく必要があります。

動くメリットを作る

リファラル採用のための人材紹介は、社員にとっては義務ではありませんから、紹介するメリットがないと社員はなかなか積極的に動きません。このため、金銭面だけではなく人事面でも、何らかの報酬をインセンティブとして提供することも必要です。

たとえば、優秀な人材の確保に貢献することも人事評価のポイントとするといった具合です。またリファラル採用の成功例を積極的に社内でアピールすると、モチベーションにつながります。

行動障壁を下げる

知人を紹介といっても、よほど人脈が広い社員でない限り、ポジションにあった知人はいないと先入観をもたれがちです。またせっかく紹介しても採用に至らないと知人との関係が気まずくなることを恐れて、紹介に消極的になる場合もあります。

まず具体的な募集ポジションと明確な採用基準を常に社員に広く公示し、採用担当の人事部や、採用する部署とのコミュニケーションが気軽にできるような仕組みを作っておくことが必要です。

専用ツールの導入を検討する

リファラル採用を成功につなげるためには、専用ツールの導入を検討するのがおすすめです。リファラル採用の需要の高まりに伴い、リファラル採用の効率化に役立つツールが多数登場しています。

ツールを導入する大きなメリットは、リアルタイムのデータ分析機能によって、応募状況や採用貢献度が可視化されることです。

コンサルティング業務も提供しているサービスであれば、制度設計や導入後のフォローも任せられるでしょう。

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リファラル採用と他の採用方法を併用する

採用手法をリファラル採用に絞るのではなく、他の採用方法も併用することが重要です。リファラル採用は短期的に効果が得られる手法ではありません。社内の認知を促進し、スタッフが協力しやすい仕組みを整備するためには一定の時間がかかります。

定着して効果を得るまでには長期的な視点が必要であることを理解し、状況に合わせて適切な採用手法を使い分けましょう。

リファラル採用を行うときの注意点

リファラル採用を行う際に注意したいポイントとして、次のような点があります。

  • 制度設計をしっかり行う
  • 社内告知や社員への周知
  • 不採用時のフォロー体制

制度設計をしっかり行う

リファラル採用を進めるには、制度設計が不可欠になります。

リファラル採用には、インセンティブを設定すると紹介してもらえる確率が高くなります。しかし、ただインセンティブ設計を行うだけではなく、次のような制度設計も行いましょう。

「どのような職種を採用するか」「どのように告知や周知をするか」「紹介者となる社員のフォロー体制」「不採用になった場合の対応」など、社員に協力してもらうために、事前に適切な制度設計が必要です。

社内告知や社員への周知

リファラル採用を行う際には、制度を社内に浸透させるために、社内告知や周知を徹底します。適切に周知をしなければ、そもそも社員に制度を知ってもらえず、興味を持ってもらえません。

社員が制度を理解したうえで積極的に活用してもらうために、メールや社内報などを活用して周知し、認知してもらうようにしましょう。

また、ただ制度があることを周知するだけでなく、自社に合った人材を紹介してもらいミスマッチを防ぐためには、制度の仕組みや、どのような人材を探しているのかといった採用の目的も理解してもらう必要があることにも注意が必要です。

不採用時のフォロー体制

リファラル採用はマッチング制度が高い傾向にありますが、すべての人材がマッチするとは限りません。中には不採用となるケースもあるでしょう。そのため、不採用となった場合にも、紹介者と応募者の関係性が悪化しないよう、フォロー体制を整えておくことも必要です。

フォロー体制を整えることで、不採用になった場合の気まずさを気にして紹介を躊躇する社員を減らせる効果も期待できます。

リファラル採用で重要な指標

リファラル採用で成果を出すためには、次のような指標が重要です。運用開始後は、指標から効果を分析することで、制度の改善を図りましょう。

  • 協力率・協力数
  • 一人あたりの紹介数
  • 採用決定率

協力率・協力数

協力率・協力数は、何名の社員がリファラル採用に協力したかを確認する指標です。

社員に制度を周知しても紹介数が伸びない場合には、制度がきちんと認知されているのか、社員が簡単に紹介できる制度ができているかなどを、あらためて見直す必要があるでしょう。

制度を広く周知していたとしても、時間がたつと忘れられてしまう場合もあります。社内メールやポスターを貼るなどして、継続的に周知し浸透させていくことが大切です。また、社員に紹介の動機を高めるために、制度の意義を理解してもらえるようコミュニケーションを図ることも必要です。

一人あたりの紹介数

社員が何名紹介したか、一人あたりの紹介数を確認します。

一人当たりの紹介数が伸びない場合には、社員が気軽にできる仕組みができていない可能性があります。たとえば、「どうやって友人を紹介するかわからない」「紹介した友人が不採用になったら気まずい」といった心理的なハードルがある場合には、紹介への障壁を下げるために、成功事例を共有するなどの施策を行うとよいでしょう。

他にも、カジュアル面談を取り入れるなどして、社員が気軽に紹介できる仕組みを整えましょう。

紹介からの採用決定率

社員からの応募からどのくらいが採用につながっているのかを確認します。

社員からの紹介があっても採用決定率が低い場合には、社員へ採用条件の理解を向上させる必要があります。ミスマッチな紹介ばかりで採用につながらなければ、運用する意味がありません。

社員が制度を理解しているのか、自社が求めている人材を社員がイメージできているのかを確認しましょう。また、成功事例を共有し、社員が採用基準を理解できるよう情報発信を工夫することも必要です。

リファラル採用を導入した企業の成功事例

リファラル採用を導入した際のイメージをつかむために、実際の成功事例を知っておきましょう。

たとえば、フリマアプリを運営する「メルカリ」は、リファラル採用が活発な企業として知られています。経営層や採用担当者が率先してリファラル採用の普及に努めており、社内外交流イベントの開催や会食費用の全額負担などを積極的に行っています。

また、国内外に多数の店舗を展開する「串カツ田中ホールディングス」は、店舗数の拡大に伴う採用コストの増加や離職率の上昇を課題として抱えていました。この課題解決の手段として、経営層はリファラル採用の導入を決定。

導入後は、仕組みの整備や人材教育部の立ち上げなどリファラル採用を定着させるための工夫を積極的に実施し、課題を解決しました。

リファラル採用によって理想の人材を手に入れよう

近年、ベンチャー企業を中心に注目されているリファラル採用について、導入するメリットと注意点について解説してきました。これまでの一般的な採用方法と比べると、採用コストを抑えられ、ミスマッチの可能性も低くできることは間違いありません。

事実、多くの企業が、実際にリファラル採用は有効な採用手段になると判断しています。

ただし、導入にあたっては、人材の偏りやインセンティブの与え方、採用にあたっての人間関係への配慮に関して注意点があることに留意してください。

業種にかかわらず有効な採用方法ですが、実際の導入前には自社に合った方法なのかどうかを冷静に判断することからはじめましょう。採用管理システムにて、ほか採用手法とあわせて検討するといずれの手法が自社にあっているか考えやすくおすすめです。

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