シャープ が2,000億円の増資を断念、8K放送への影響は?

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シャープは6月29日、22日の取締役会で決定していた公募による新株式発行と、これに伴うオーバーアロットメントによる売出し、第三者割当による新株式発行を中止することを発表した。
シャープ が2,000億円の増資を断念、8K放送への影響は?

シャープは29日開催の取締役会において、新株式発行などを中止すること、 2018年6月5日付けで提出した発行登録書による発行登録、6月22日付で提出した有価証券届出書を取り下げることを決定した。

中止の背景にあるものは「市場の不安定さ」

同社は中止の背景について、以下のように説明している。

米中間の貿易摩擦等により株式市場の不安定度が増しており、当社としては、かかる状況下で新株式発行等を継続することは、既存株主の皆様を始めとするステークホルダーの利益を最大化するには至らないものと判断し、新株式発行等を中止すると共に発行登録書による発行登録及び有価証券届出書を取り下げることといたしました。

経緯としては、5日の取締役会において、財務基盤強化を図るべきと判断し、同社普通株式の発行と同社のA種種類株式の取得を含めた「資本財務再構築プラン」を決議し、同日公表した。

その後、同月22日開催の取締役会において、新株式発行などの実施を決議し、公表している。

しかし市場はその動きに対し、敏感に反応した。1株あたりの利益が希薄になることなどへの懸念から、売り注文が増加。28日まで下げ止まらず、連日の年初来安値を更新し続けたのだ。

また同社の親会社であるホンハイ(鴻海精密工業)の株価も下落しており、投資家たちの懸念材料となっていた。

今後どうなる?2018年12月にはじまる8K放送は?

同社は、今回の中止の影響について以下のようにコメントしている。

当社は、今回、新株式発行等を中止いたしますが、当社の事業運営や中期経営計画の実行に影響はありません。当社は、引き続き中期経営計画に基づく基本戦略を押し進め、人に寄り添う AIoT 機器・サービスの創出、8Kエコシステムの構築について積極的に取り組むことにより、競争力の強化、業績の向上、財務体質の強化を図ってまいります。

2,000億円の増資で取り組むはずだった項目のひとつに8K放送への投資がある。12月からNHKでの実用放送をスタートさせる予定だが、本当に影響はないのか。

出典:シャープ コーポレートサイトより

公募中止の発表を受け、本日のシャープ株は急騰し、一時前日に比べ15.4%高を記録している。