国内のテレワーク導入企業は14万社 2022年には29万社へ「在宅型」中心に拡大 

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IT専門調査会社IDC Japanは、国内のテレワーク導入率に関する調査を行い、7月3日にその分析結果および予測を発表した。それによると、2017年のテレワーク導入企業は4.7%の14万社と推計され、2022年には9.7%29万社に増加すると予測している。その中心は「在宅型」だ。
国内のテレワーク導入企業は14万社 2022年には29万社へ「在宅型」中心に拡大 

テレワークとは

一般社団法人日本テレワーク協会によると、テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと。働く場所によって、「在宅勤務型」「モバイルワーク型」「施設利用型(サテライトオフィス勤務など)」の3つにわけられるという。

2017年は推計14万社が導入

IDCの調査によると、2017年におけるテレワーク導入の企業数(従業員2名以上の企業)は14万社と推計される。企業規模別の導入率をみると、従業員が499人以下の中堅中小企業の導入率は4.7%、同500人以上の大企業では23.6%と、企業の規模が大きくなるほど、つまり大企業ほど導入が進んでいることがわかる。

出典:「国内テレワーク 導入企業数と導入率 産業分野別予測、2017年~2022年」IDC Japan

日本国内では中堅中小企業が99.8%を占めている。このことから、実際はこのセグメントの導入率が全体に大きく影響すると考えられ、結果、2017年における国内全体のテレワーク導入企業の割合を、中堅中小企業と同じ4.7%と推計している。

同社によると今後は、ワークライフバランス向上による生産性の向上、優秀な人材確保/流出防止、労働人口減少の緩和などの目的で導入が進み、2022年には企業導入率9.7%、29万社が導入すると予測している。

導入率が高い「サービス」「製造」「金融」業

大企業でテレワークの導入が進んでいる背景には、「社員のダイバーシティ(多様性)の拡大を背景とした働き方の多様化に対するニーズ」「顧客との立地の近さ」「ICT導入の格差」などが考えられるとのこと。

また大企業の中で導入率が高い分野は、「サービス」「製造」「金融」。対して「医療/教育/公益」は相対的に導入率が低いことがわかった。なぜなら「医療/教育/公益」は、顧客との対面や関係性の深さ、個人情報漏えいへの危惧、大規模な研究機材などの制限などから、テレワークが導入しにくいと考えられるからだという。

「在宅型」中心に拡大

前述したテレワークの3つタイプの中で、特に普及が進んでいるのは「在宅型」とのことだ。同社は、2022年に向けても引き続き在宅型を中心に拡大していくと考えられるとしている。一方「施設利用型」は、コストとセキュリティに対する不安から、2022年でもテレワーク導入企業の半数以下に過ぎないと予測している。

これらについて、IDC Japan PC、携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は次のように述べている。

テレワークの導入は中堅中小企業の導入率が低いことで、国内全体の導入が遅れている。総務省調査では中堅中小企業がテレワーク導入に消極的である主な理由は、テレワークに適した仕事がないことであった。しかしながら業務の仕分けを行う事で、どの業務でテレワークを進めることができるかを各企業で検討すべきである。