OKRとは?KPIやMBOとの違いやメリット、設定方法と運用のポイントを解説

OKRは「Objective Key Result」の略称で、企業の目標管理手法の一種です。OKRでは会社の目標を分解してチームや個人の目標を設定することにより、組織全体で共通の目標を持ち、団結力を高めてコミュニケーションを活性化させることを目的としています。本記事では、OKRにおける目標の設定方法や結果の評価の仕方、OKRを運用するメリットや運用する際のポイント、KPIやMBOなどとの違いを含めてOKRに関する情報を解説します。

OKRとは?KPIやMBOとの違いやメリット、設定方法と運用のポイントを解説

OKRとは?

OKRとは「Objective Key Result」の頭文字をとった企業のマネジメントに関する用語です。日本語に直すと「目標と主要な成果」となり、目標管理の際に使われる概念です。

会社全体が達成するべき目標(Objective)を、部署や個人毎の主要な成果(Key Result)に落とし込みます。そしてKey Resultを達成することによりObjectiveを達成するというのがOKRの考え方です。 

OKRを運用する目的

OKRは企業が何らかの目標を達成するために設定されます。他の目標管理の方法ではなくOKRを運営するのは、企業として一体感を持って目標達成に邁進するためです。

OKRは企業としての目標(Objective)をベースに、チームや個人などの細かい単位の目標を設定しています。よって、企業、チーム、個人の目標はすべてObjectiveを達成するためという点で共通しています。

Objectsを達成するためにそれぞれの役割を明確にして、会社全体で活発にコミュニケーションを取り合い、目標達成に向けて組織で一体感を持って取り組むことがOKRの目的です。

OKRとKPI、MBOはどう違う?

OKRのほかにも、目標管理手法はあります。KPIやMBOといった、OKRと混同しがちなフレームワークとの違いを解説します。

OKRとKPIの違い

OKRと似たような目標管理の概念としてKPIがあります。

KPIは目標を達成するためのプロセスをチェックするために用いる指標です。一方でOKRは目標を全社的に統一させることによってコミュニケーションを活発化させるための指標です。

そのためKPIが現実的な目標を設定するのに対して、OKRは組織がコミュニケーションを活発化させるために設定するので、普通に仕事をしていては達成できないような目標を設定します。

KPIは達成率100%になることを前提に、OKRは設定目標の60~70%が達成できるように設定するのが良いでしょう。

OKRとMBOの違い

OKRはMBOとも異なります。OKRは定量的な目標のみ成果を測定しますが、MBOでは定量、定性ともに併用して成果を測定します。

また、OKRはコミュニケーションを活性化させる目的が強いのに対して、MBOは評価制度という趣旨が強いです。そのため、MBOはどちらかと言えば、コミュニケーションを活発化させるよりもノルマを設定して組織の人材に対する管理を強化する制度だと考えられています。

OKRの設定方法

次に、実際に目標の設定方法や運用方法について説明します。

Objective(目標)の設定

OKRを運営するにあたってはじめに行うのはObjectiveの設定です。Objectiveは、売上でも営業利益でも時価総額でも企業全体の目標として設定できるならば何でも良いですが、会社全体で達成することに意義を感じられるものを設定すると良いでしょう。

個人の工夫によって達成できてしまう目標では、OKRの目標であるコミュニケーションの活性化は期待できません。コミュニケーションを活性化させるためには組織全体で協力して創意工夫しなければ達成できない、野心的なものにすることがおすすめ。目安の達成度合いとしては、達成率60~70%が一般的です。もちろん、目標達成に向けての行動を促すためには期限も設定する必要があります。

Objectiveを元にKey Resultを設定するので何個もObjectiveを設定すると、Key Resultが増えすぎたり、Key Result同士が矛盾したりする可能性があります。多くてもObjectiveは6個程度に留めておいた方が良いでしょう。

Key Results(主な結果)の設定

Key Resultは、Objectiveを達成するためにキーとなる指標やプロジェクトを指します。たとえばObjectiveが売上ならば、Key Resultは客数、買上率、返品率などになるでしょう。

そのうえでKey Resultは定量的に設定して、客観的に達成度合いを評価できるようにする必要があります。

また、目標としてあまりに不可能な数値を設定するとモチベーションが下がってしまいます。組織全体で協力すればギリギリ達成できるかもしれない位の絶妙な定量的な目標を設定する必要があります。

社内でOKRを共有

OKRは目標達成のために組織全体のコミュニケーションを活性化させる目標管理手法です。よって、OKRによって目標管理を行う際には、会社全体のObjectsもチームや個人のKey Resultもすべて全社的に共有する必要があります。

もしお互いのKey Resultを知らないし、無関心で良いのならば部署を超えたKey Resultの達成のためのコミュニケーションは発生しません。会社全体のコミュニケーションの活性化が目標なので社内でOKRを共有することは必須となります。

同時に、組織体系がわかるよう組織体系を図示したり、職務分掌を明らかにするよう規程などを整理するなど、OKR導入時に混乱を招かないよう工夫も必要です。

定期的な進捗状況の確認

また、定期的な進捗状況の確認もOKRを運用するにあたって必要になります。OKRは高い目標なので、達成するためには一人で目標達成を目指すのではなくチームなどの単位で定期的に進捗状況を確認して協力して創意工夫をすることが必要となります。

また、定期的に進捗状況を確認して、目標達成のための対策を検討し部署を超えたり、チーム内で連携したりするということ自体がOKRを運用する目的でもあります。

成果の測定

成果は定量的に測定できなければ達成できたか否かを測定できないことは言うまでもありません。OKRにおいても、もとより100%達成することは難しい目標を設定しているとはいえ、どの位の目標に対して達成できたのかを定量的に測定して反省する必要があります。

この成果測定は企業の業績評価と次のOKRの設定のために行うものです。これを社員個人の人事評価につなげてはいけません。