ふるさと納税額は3,653億円を突破、「さとふる」は豪雨被害支援スタート

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総務省は7月6日、「ふるさと納税に関する現況調査結果 (平成29年度実績)」を発表した。それによると、平成29年度の実績は、金額で対前年度比約1.28倍の約3,653億円、件数で同約1.36倍の約1,730万件となった。またソフトバンクグループのさとふるは、ふるさと納税サイト「さとふる」で豪雨被害にあった岐阜県関市・京都府福知山市・ 愛媛県西予市への寄付金募集を開始した。
ふるさと納税額は3,653億円を突破、「さとふる」は豪雨被害支援スタート

西日本豪雨被害への寄付もふるさと納税で

総務省によると、平成29年度のふるさと納税は、金額で対前年度比約1.28倍の約3,653億円、件数で同約1.36倍約1,730万件となった。平成26年度を境に急速に伸びている。

出典:「ふるさと納税に関する現況調査結果 (平成29年度実績)」総務省

ふるさと納税は、「納税」という言葉がついているが、実際には、都道府県、市区町村への「寄附」である。納税者には寄付額のうち2,000円を超える分は、住民税や所得税から控除されるというメリットもある。また地方にとっても、都会への人口流出が多い中、貴重な財源である。

また、西日本の豪雨被害に対しても、ふるさと納税サイトから寄付が可能となった。ソフトバンクグループのさとふるは7月8日、被災された地域の支援を目的に、「平成30年西日本豪雨 災害緊急支援募金サイト」を開設している。

出典:さとふるサイトより

地方自治体に対し気軽に支援できるしくみは、双方にとってメリットがある。

しかし一方で、過剰な返礼品の競争を抑制するため、総務省が通達を出す事態も起きている。2015年度に減税対象となる寄付額が約2倍に引き上げられたのをきっかけに、豪華な返礼品で寄付を募る自治体が続出している。

受入額トップ3は 北海道、佐賀、宮崎

今回、発表されたレポートによると、都道府県別の受入額・件数が大きい地域は、北海道がトップで365億300万円、 2,203,150件だった。以下、佐賀県が315億4,700億円、1,711,533件、宮崎県が249億300万円 1,553,016件、山形県が226億1,100万円、1,319,505件、大阪府が200億7,500万円、 994,419件と続いている。

逆に少ない地域は、富山県の4億4,300万円、16,750件と徳島県の8億2,600万円、42,334件だった。

地域別にみると、大阪府泉佐野市がトップで135億3,300万円、862,082件。次いで、宮崎県都農町 が79億1,500万円、430,018件、宮崎県都城市が74億7,400万円、523,164件だった。

返礼品の過熱ぶりに総務省が通達

総務省は4月に返礼品は原則として地場産品にするように、との通達を出している。しかし受け入れ額上位自治体の多くは、こうしたルールに沿う返礼品だけではない。

自治体トップの大阪府泉佐野市では、約1,000種類もの返礼品を用意し、もはやECサイトの様相だ。黒毛和牛、米、桃などの食品のほかにも革製品、毛布、LCC航空会社のポイントなど幅広い返礼品を用意している。

また、宮崎県都農町では、鹿児島産うなぎの蒲焼、北海道産特選Aランク米、干物セットなどを用意。宮崎県都城市では、みやこざくらと霧島赤黒 一升瓶4本セット、都城産「大万吉豚」3.6kgセットなどが人気だという。

疲弊した財政を、ふるさと納税により救われている自治体も少なくない。返礼品にはふるさと納税によって、地方の特産物をPRする意味合いもあるはずだが、まずは財源確保を第一に考えるのも当然のことかもしれない。

ますます需要は増える「ふるさと納税」。納税者と自治体双方の意向をくみ上げ、成熟したシステムを作れるのか。すべては総務省のリーダーシップにかかっているといっても過言ではない。