AIやビックデータ活用も進む「アンチエイジング医療」世界市場は856億米ドルへ

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フロスト&サリバンは6月20日、A4M.com社と共同で行った新たなリサーチ「抗加齢療法・サービス:2022年に向けた市場トレンドおよび成長機会」を発行し、抗加齢医療の市場動向についてまとめた。それによると、抗加齢(アンチエイジング)医療のグローバル市場は、2017年から2022年に向けてCAGR6.5%で成長し、同市場規模は2022年に856億米ドルに成長すると予測している。
AIやビックデータ活用も進む「アンチエイジング医療」世界市場は856億米ドルへ

アンチエイジング医療に期待される「新たな市場機会の創出」

フロスト&サリバンはA4M.com社と共同で行った新たなリサーチ「抗加齢療法・サービス:2022年に向けた市場トレンドおよび成長機会」を発行し、抗加齢医療の市場動向についてまとめた。

アンチエイジング医療とは、加齢に伴うさまざまな発病に対処し、健康な身体の維持を目指す医療のこと。現在、テクノロジーの進化に伴い、現在大きな転換期にさしかかっている。これまでの寿命に基づいた観点からの対処から、健康寿命に基づいて「予防・症状の管理・治療」を行うサイクルへ移行しつつあるというのだ。

そして、このようなコンセプトの変化により、アンチエイジング医療が新たな市場機会を生むと期待されている。中でも、臨床医療、栄養補助サプリメント、美容療法の領域で、デジタルテクノロジーを統合したヘルスケアソリューションが有望である。

同調査によると、アンチエイジング医療のグローバル市場(加齢に伴う発病への対処と病気の予防を目的とする臨床医療・栄養補助サプリメント・美容療法の3つのセグメント)は、2017年から2022年に向けて年平均成長率(CAGR)6.5%で成長し、同市場規模は2022年に856億米ドルに成長する予測している

アンチエイジング医療に大きな要素を占めるAI、ビックデータ、IoT など

また、アンチエイジング医療ではテクノロジーが今後重要な要素を占め、主に以下の技術の活用が見込まれるという。

AI:AI搭載のバーチャルアシスタントは服薬遵守を改善し、不慮の事態を予防。

ビッグデータ・アナリティクス:「ドラッグ・アズ・ア・サービス」のモデルは、患者の医療データへのシームレスなアクセスと分析を必要とし、製薬企業とテクノロジー企業の業務提携が進むことが期待される。

IoT & クラウドコンピューティング:身体装着型のヘルストラッカーや、診断用デバイスなどのリアルタイムのテレヘルス・テレメディシンのアプリケーションにより、IoTやクラウドベースのソリューションのニーズ促進が見込まれる。

モバイルデバイス:モバイルデバイスの大規模な普及によって、服薬遵守やアクティビティモニタリング、バーチャルアシスタントといった用途におけるアプリケーション開発が促進する見込み。

また、加齢現象を標的にした革新的な薬理学的アプローチの採用、再生医療の開発、個人のゲノムに基づいた食事や断食(ファスティング)式ダイエットなどの推進、AIなどを活用した治療アプリなど、幅広い分野でのアプローチが必要だと、同社は指摘している。

フロスト&サリバンの成長戦略コンサルティングアナリスト、ディオン・ン氏は次のようにコメントしている。

「世界中で医療への関心が高まっているため、患者は臨床的有用性を重視するようになる。このため、薬・治療の効果が求められるようになった。そこで、年齢を問わず普及してきたテクノロジーを活用したアンチエイジング療法が世の中の期待を寄せている。」(ディオン・ン氏)