育自休暇とは?育児休業・育児休暇との違いは?時間を有効活用しよう

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注目されているキーワードに「育自休暇」という言葉があります。育児休暇を文字ったトレンドワードです。本記事では育自休暇とは何か、なぜ注目されているのかや、積極的に育自休暇のサポートを行っている企業について紹介します。
育自休暇とは?育児休業・育児休暇との違いは?時間を有効活用しよう

育自休暇とは

育「自」休暇とは子ども育てるための育「児」休暇をもじった言葉でリクルートホールディングスが行った「2016年のトレンド予測」において注目すべきキーワードとして挙げられています。

育自休暇が注目される背景には、「初産年齢」と「キャリア転換期」が重なりやすいことが挙げられます。キャリアのブランクと捉えられがちな育休を、子どもを育てながら仕事への復帰を前提としたキャリアとスキルのブラッシュアップ期間として捉えようというのが、育「自」となっている趣旨です。

育児休暇と育児休業の違い

ちなみに、育児「休暇」と混同されがちな用語として育児「休業」があります。育児休業は法律に基づいて子供が1歳になるまで仕事を休める制度のことを指します。そして、育児「休暇」とは法律に関わらず、主に企業ごとの就業規則にもとづいて育児のために仕事を休むことを指します。概念として、育児休暇の中に育児休業が含まれるといえます。

育休取得者の現状

では育休の取得実態は実際にどのようになっているのでしょうか。育児休暇を取得する女性のさまざまな実態について解説します。

育休取得率・期間

平成28年度雇用均等基本調査によると女性の育休取得率は平成8年の49.1%から平成20年の90.6%まで増加し、そこから増減を繰り返し、平成28年は81.8%となっています。また、育休制度を設けている企業のうち、86.3%が育休期間を法定通り1歳6か月までと定めています。

女性の育休の取得率は高く、1年近く長期間の休暇をとることもできる一方で多くの育休女性は不安を抱えています。

多くの育休女性が抱える不安

多くの育休中の女性の多くが抱える不安に「マミートラック」が挙げられます。マミートラックとは、育児と仕事を両立しながら働くために時短勤務にしたり、これまで培ったスキルを活かせない部署へ異動するなどして、出世コースから外れてしまうことを指します。

マミートラックに陥らず出産前の経験を活かして働き続けるため、育休中の女性には復帰に備えて休暇中にスキルアップを図りたいというニーズがあるのです。

育自休暇における学びの実態

では、実際に育自休暇を行う女性は何をしているのか、その詳しい実態について説明します。

育休中に学ぶ女性の割合

リクルートホールディングス発表の「2016年のトレンド予測」(リクルートホールディングス)によると、30歳から35歳の育休中の女性のうち11.5%が何かしらの仕事のための学びを実施しているというアンケート結果が出ています。

そして育休中に勉強する理由としては33%の人がスキルアップのため、18%の人が復職しやすくなるためと答えています。

学びを行うタイミング・期間・費用

また、学びを行うタイミングや期間・費用について『ケイコとマナブ』のアンケートによると、赤ちゃんにも女性にとっても負担なく学べる期間や費用の学びが人気で6か月以内かつ5万円以内が人気だとされています。

育自休暇で人気の「学び」とは

一定期間をかけてじっくりとレベルアップを図ったり、休暇中にビジネス的な勘どころを鈍らせたくない、学びの証として資格を取得したいといったさまざまなニーズがあり、特に実務に直結する基本的な内容のスキルが人気です。

赤ちゃんのお世話をする合間の細切れ時間とはいえ、まとまった時間を取ることができる育休中に学ぶことは、自分の客観視やこれからの働き方やキャリアビジョンを描くことにも役立っているのではないでしょうか。

MOS

MOSとはマイクロソフトオフィススペシャリストの略称でWordやExcel、PowerPointなどのスキルに関する資格です。これらは事務作業で汎用的に使われるので事務仕事をするのならば、どこの職場で働いたとしても仕事に役立ちやすいスキルだと言えます。

TOEIC

またTOEICも人気です。語学はどうしても勉強していないと忘れてしまいますし、ちょっと勉強してやめてを繰り返してもなかなか身につきません。時間がある時にガッツリ勉強したいスキルです。

簿記

簿記も人気の資格の1つです。何となく経理を行っていたけれども簿記の詳しい理屈についてよくわからないまま作業をしていたという方も多いのではないでしょうか。経理は比較的働きやすい仕事ですし、経理として活躍するために簿記を身につけるのも良いです。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーも人気の資格です。ファイナンシャルプランナーは家計に関わる金融、税制、不動産や保険などの金融知識が身につく資格で、家計を管理するうえで勉強しても損はない資格です。

ケアマネージャー

ケアマネージャーは介護系の資格の中でも比較的難易度が高い資格で、この資格を持っていると介護事業所などでケアプランの作成ができます。介護系の仕事をする場合にこの資格を持っていると時給があがることがあります。

育自休暇を支援する企業を紹介

企業側で「育自休暇」を応援する制度を用意する動きがあります。具体的な企業の取り組みについて説明します。

富士フィルム

富士フィルムでは2013年から、「育児休職の原則元職場復職制度」を導入。育児休職制度の取得によりキャリアが分断されることなく、身につけた経験や専門性を活かして継続的に活躍できることを目的としています。

育児休職中にも積極的に知識やスキルの向上を図れるよう、育児休職専用プログラムを導入し、オンライン講座や復職に必要な情報の提供を行なっています。

三井住友海上火災保険

三井住友海上火災保険では2015年、「ワーキングママ支援プログラム」という制度を発表しています。産育休社員の職場復帰を支援する新制度で、産休取得前、取得中、復職後の三段階に合わせてワーキングママのサポートを行うとしています。

たとえば産休中は、自宅PCやスマートフォンで何度でも受講できるeラーニングが全額会社負担で利用できますし、上司と定期的に連絡を取って、目標や復旧後について情報を共有できます。

育自休暇で仕事も子育ても両立しよう!

育休を単なるキャリア上のブランクとせずに、長期休暇を利用してキャリアアップを図るためにも育自休暇は、育児と仕事を両立したい女性にとって重要なチャンスです。

また、女性の育児休暇取得率が80%を超えている一方で男性の育児休暇取得率はいまだ5%、まだまだ取得率が低いままです。育児休暇が育自休暇として自分のキャリアにとって役立つチャンスとなるのであれば、男性の育休取得率も上昇するのではないでしょうか。