中国スマホ「ワンプラス」とは?高級Androidが売れる3つの理由

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OnePlus(ワンプラス)は、中国の広東省に本社を置く、OPPO傘下のスマートフォンメーカーだ。創業4年で32か国に展開し、14億ドルを稼ぐまでに成長した。コストを抑えつつ、優れたアンドロイド・スマホを開発してブルーオーシャンを切り開いている同社。その人気の秘密をブランド戦略、マーケティング手法、オペレーションの観点から分析してみよう。

中国スマホ「ワンプラス」とは?高級Androidが売れる3つの理由

中国産スマホ「ワンプラス」とは?インドで脅威の市場シェア50%の衝撃

飽和しつつあるスマートフォン市場において、急激な成長を遂げているのが中国発のスマートフォン「ワンプラス」だ。シンプルなデザインやコストパフォーマンスの良さが評価され、先端技術に敏感な消費者から支持を集めている。

インドでは4万~6万ルピー(およそ6万5,000円~9万7,000円)の高価格帯スマートフォンにおいて、ワンプラスのシェアは50%に達している。

2017年4月における全世界の出荷台数ベースで集計した場合、ワンプラスと関連企業のOPPO、Vivoを合わせると、アップルやサムスンをすでに上回っている。

2013年に創業したワンプラスは、2017年には14億ドルもの売り上げを記録した。32か国に出荷され、24の言語に対応しているという。 なぜ、ワンプラスはこれほど急激な成長を実現できたのだろうか?

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理由(1)最高のアンドロイド・スマホとして差別化されたブランド戦略

ワンプラス躍進の要因には、その絶妙なポジショニングが挙げられる。共同創業者のカール・ペイは、ワンプラス創業直後にユーザーと会話する中で、アンドロイド製品を使っている消費者は、ブランドを気にしていない傾向に気づいた。

iPhoneユーザーはアップルのブランドに惹かれている一方で、ソニー・サムスン・HTCといったメーカーの中に決定的な存在はいなかった。そこでワンプラスは「最高のアンドロイド・スマホ」を開発する方針を固めたのだ。

「テクノロジー業界の無印良品になりたい」ワンプラスのCEOが示したビジョンだ。高品質で洗練された製品を、手頃な価格で提供する。細部までこだわったスマートフォンは、中国の若い消費者には憧れの存在となり、中高所得者層にはお気に入りとなる。「Never settle(安住するな)」をスローガンに、革新的な製品開発を続けてきた。

高速で充電できるダッシュ・チャージは、先進的な機能の一つだ。わずか35分で60%の充電が完了する。

16&20メガピクセルのデュアルカメラは、プロ級の美しい写真が撮影できる。アンドロイドを独自にカスタマイズしたOxygenOSで、使い勝手の良さを実現する。また、クアルコムSnapdragon 845チップ、8GB RAM、256GBストレージは最新の仕様となっている。

理由(2)招待制で特別感を醸成するマーケティング手法

ワンプラスは元々「招待制」をとっていた。限られたユーザーにのみ、品質の高い製品を提供することで、口コミを喚起し、期待を高める。

招待されなかった人は興味を増し、招待された人には特別感を醸成する。新しい技術に敏感なインフルエンサーと協業して、広告予算を抑えつつ、ソーシャルメディアから販売促進を行った。

ほかにも、有名人とタイアップしたり、「Never settle」のスローガンをハッシュタグにしたキャンペーンを展開したりと、積極的なオンラインマーケティングを実施した。特に、高いシェアを獲得したインドでは、アマゾンやエアー・アジアとの共同キャンペーンが売り上げに貢献している。

オフラインでも特別感を演出する仕掛けがある。期間限定のポップアップ・ストアを展開し、数量限定でスマートフォンを販売するのだ。2018年5月には、米国・欧州・アジアを含め、世界20か所で店舗展開を行っている。ワンプラスのグッズを目にした人の興味を喚起し、さらなる口コミを巻き起こす。