空き家対策「売却」関心がトップ 遠距離と複数所有がネックに

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不動産相続にまつわる相談窓口を全国で展開しているハイアス・アンド・カンパニーは、「空き家」についてアンケート調査を実施、7月19日に結果を発表した。それによると、空き家の悩みのトップは距離が遠いこと。また今後の対策方法として関心があるのは「売却」がトップだった。
空き家対策「売却」関心がトップ 遠距離と複数所有がネックに

空き家率は過去最高を記録

近年、高齢化などにともなう「空き家」が問題となっている。空き家は、老朽化による倒壊、景観の損傷、火災、また不法滞在者が入り込み治安が悪化するなどの可能性が高く、とりわけ近隣住民にとっては大きな不安要素となっている。

総務省統計局が5年ごとに実施している土地統計調査によると、平成25年度の空き家率は13.5%と過去最高を記録している。今後も増えていくだろう。

出典:「平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約」総務省統計局

このような背景のもと、全国の住宅、不動産会社が加盟する「不動産相続の相談窓口」を展開しているハイアス・アンド・カンパニーは、2018年5月から6月にかけ、首都圏4か所で「空き家対策セミナー」を開催。その来場者70名を対象にアンケートを実施した。

その結果、空き家の悩みのトップは「場所が自宅から遠い」こと。また空き家対策方法としては「売却」がもっとも多かった。

空き家の悩み最多は「場所が自宅から遠い」

まず、空き家の悩みについてきいたところ「場所が自宅から遠い」「固定資産税がかかる」「管理に時間やが手間を取られる」が16.3%で同率トップとなった。何かをしたくても「距離」がネックで難しいといったことが、空き家対策の最大のハードルとなっているようだという。

出典:プレスリリース

また、空き家の所在地について聞いたところ、「県内」が42.6%、「県外」が57.4%だった。空き家に感じている問題のトップは「場所が自宅から遠い」だったことことからもわかるように、問題を感じる空き家は近くより遠方にある物件のようだ。

出典:プレスリリース

空き家に対する管理法を聞いたところ、66.7%は「ご自身が定期的に管理している」と回答した。一方で28.6%は「その他」と回答した。内訳は「物置状態」「庭の掃除のみ」といった回答で、管理をしきれていない人もいることがわかる。

出典:プレスリリース

そして、空き家の所有形態については「単有(ひとりで所有)」が80.7%、つまり、残りの19.3%は「複数人で所有している」というということになる。空き家を「共有」しているとの回答からは、当初から共有だったわけではなく相続の結果、共有になった経緯が推測されるとしている。

出典:プレスリリース

空き家対策「売却」に関心

最後に、空き家の対策、また対応について尋ねた。「空き家の今後の対策方法として興味があるものは?」の問いに対し、もっとも多かった回答は「売却」の41.3%だった。次いで「空き家の利活用」が25.3%、「遺産分離対策」と「認知症対策」が12.0%となった。

出典:プレスリリース

これについては、空き家を空き家のままにしておくのではなく、売却したい、または資産として有効に活用したいという思いが強いようだと分析している。

今回のアンケート結果からは、空き家に対して感じている不満は「遠方にある」といった距離の問題が大きいということがわかった。また問題となっている物件の所有者が複数名いる「共有」の状態を抱えている人が、2割近くも存在した。「共有」では手続きが複雑になり、時間もかかることから、早めの整理が必要だと提言している。