建設業の人材確保へ本気、働き方改革対策費の大幅増額へ【厚労・国交省31年度概算要求】

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厚生労働省と国土交通省は9月3日、建設業の人材確保・育成についての平成31年度予算概算要求の概要を取りまとめた。今回は「人材確保」、「人材育成」、「魅力ある職場づくり」の3つのポイントに絞り予算を取りまとめた
建設業の人材確保へ本気、働き方改革対策費の大幅増額へ【厚労・国交省31年度概算要求】

進む人材不足、建設業では人材の高齢化問題も

現在、国内では労働力人口減少による「人手不足」が深刻化している。厚生労働省が6月に発表した「人手不足の現状把握について」によると、各産業別の新規求人数は2012年以降増加傾向。これにともない、賃金は近年上昇傾向で推移しているという。

出典:「建設業の人材確保・育成に向けて(平成31年度予算概算要求の概要)」厚生労働省/国土交通省

そしてこの中でも、働き方改革が進まないと言われる建設業の人手不足は深刻だ。さらに技能者の約3分の1は55歳以上となっており、他産業と比べて高齢化が進行しているという問題もある。

今回、両省は「建設業の人材確保・育成に向けて(平成31年度予算概算要求の概要)」で、人材確保や育成を共同でサポートしていく方針を示した。

建設業の人材確保や育成に約70の予算を投入

出典:「建設業の人材確保・育成に向けて(平成31年度予算概算要求の概要)」厚生労働省/国土交通省

これによると、「人材確保」、「人材育成」、「魅力ある職場づくり」の3つのポイントに絞り予算を取りまとめている。

「人材確保」

建設業界に入る人を増やし、定着を促すことがまず必要だ。人材確保の項目では、建設事業主などに対する助成金による支援が58.4億円、誰もが安心して働き続けられる環境整備(女性活躍の推進など)が1億円などがあがった。
 

「人材育成」

また高齢化対策については、若年技能者などを育成するための環境整備にも重点を置いている。ものづくりマイスター制度による若年技能者への実技指導へ34.2億円、中小建設事業主などへの支援(建設労働者緊急育成支援事業など)として 9.2億円、多能工化の推進、企業活動の継続促進として7,000万円などが盛り込まれた。

「魅力ある職場づくり」

技能者の処遇を改善し、安心して働けるための環境整備ついては、時間外労働など改善助成金による支援として62.9億円、これは30年度35億円からの増額だ。また「働き方改革推進支援センターによる支援」は74.8億円で、同じく30年度15.5億円からの大幅な増額要求となった。

両省が連携し環境整備や就職支援を

国土交通省では、これらの課題に対し、建設業者団体や企業と連携し、就労環境の整備や人材確保・育成に向けた取組、建設工事請負契約の適正化などを実施していく。

また、厚生労働省では労働者の確保や雇用の安定のため、建設業者団体や企業が人材確保・育成などに取り組む際の助成金の支給やハローワークで就職支援を実施していく。

両省が連携し、前述した3つのポイントを推し進め、働き方改革や人手確保に、ようやく重い腰をあげた。