ソフトバンクが長野県と連携協定、ICT活用で行政ビジネスに名乗り

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ソフトバンクは9月6日、長野県と包括連携協定を締結したことを発表した。ICTを活用した教育・文化・スポーツの振興や、子どもたちへの支援など幅広い連携を行うという。5日にはLINEが、神奈川県との連携を発表したばかり。企業の行政ビジネスをめぐる動きは、一気に加速するか。
ソフトバンクが長野県と連携協定、ICT活用で行政ビジネスに名乗り

企業と都道府県の連携は加速

9月6日、ソフトバンクは長野県と包括連携協定を締結した。「しあわせ信州」実現に向け、長野県の地域活性化と県民サービス向上に寄与するのが目的だという。

5日にはLINEが、神奈川県および鎌倉市との連携協定締結を発表したばかり。行政ビジネスをめぐる各企業の動きは、今後加速する可能性もある。

包括連携協定のメリットは、一事業にとどまらず、県政に関するさまざまな分野で携われるという点にある。ソフトバンクは通信、エネルギー、シェアリングエコノミー、モビリティ、キャッシュレス決済などあらゆる分野で投資を行っている。持つ知見をフルに活かし、行政の在り方にどのようにかかわっていくのだろうか。

「しあわせ信州創造プラン2.0」促進へ

長野県は、2018年3月に発表した「しあわせ信州創造プラン2.0」の中で、「学びと自治の力」を政策推進のエンジンと位置づけ、取り組みを進めてきた。

長野県のこの「しあわせ信州創造プラン2.0」は、その目標値などをわかりやすく開示しており、コンセプトが明確だ。

出典:長野県「しあわせ信州創造プラン2.0」

ソフトバンクは、具体的に以下のような取り組みを進めていく予定だ。

教育・文化・スポーツの振興に関すること
●国民体育大会などを見据え、ICTを活用した競技力向上
●子ども支援を目的に、スマートフォンを活用した寄付募集
●子どもたちが安心・安全にスマートフォンを利用するための情報モラル授業のサポートなど
●子ども支援の取り組みを推進するため、長野県出身の鉄拳さん(よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属)によるパラパラ漫画の動画を制作

産業の振興に関すること
●AI、IoTなど、新しいICT技術の知見を生かした課題解決のための研修会などの開催
●ICTに関連した創業支援
●ソフトバンク本社「Festa」(社員食堂)などでの長野県物産販売など

その他にも、子育て環境の整備や、ソフトバンク社員と長野県職員との人材交流など多岐にわたり取り組みを進めていくという。

企業の地域参入は住民の実生活にも直結する、明るい話題である。また企業にとっても、CSRの観点、地域貢献によるブランドイメージ向上はもちろん、開発や実証実験を進めやすい環境を手に入れるメリットもあるだろう。

ICTを活用する地域活性化事例は、今後どの都道府県でも必要とされる。まずは1県で、どの企業が成功事例を作れるか。2019年にかけ、行政ビジネスでの覇権争いも本格化しそうだ。