「MBAホルダー採用熱」アジア太平洋地域を中心に加速|MBAが取得できる世界・日本で人気のビジネススクールとは

最終更新日: 公開日:
9月25日発表された「QS 2018年度求人&給与トレンドレポート」によると、昨年全世界のすべての地域で、企業によるMBAホルダーの採用率が予想を超える成長があったことがわかりました。今回は、ビジネスパーソンなら多くの人が知っているMBAについて概要を説明するとともに、世界・日本における人気のビジネススクールを紹介していきます。
「MBAホルダー採用熱」アジア太平洋地域を中心に加速|MBAが取得できる世界・日本で人気のビジネススクールとは

「QS 2018年度求人&給与トレンドレポート」によると、昨年全世界のすべての地域で、企業によるMBAホルダーの採用率は予想を超えて成長したことが分かりました。MBAホルダー、MBA取得を目指している人にとっては朗報です。

アメリカ、カナダ、東欧など先進諸国では10%の成長。日本、オーストラリア、シンガポール、香港などの先進市場に加えインド、中国の存在感も強いアジア太平洋地域を拠点としている企業では、ここ数年MBAホルダー採用熱は加速の一途といいます。

MBAとは一体どういう資格なのでしょうか。また、MBAを取得するためのスクールには、どういうところがあるのでしょうか。

MBAとは

MBA(Master of Business Administration)とは日本では経営学修士のことであり、大学院で経営学の専門修士課程を修了すると授与される学位です。ビジネスパーソンの間では有名な資格であり、アメリカや日本の有名大学のMBAを所持していれば昇進や待遇面で有利になるといわれています。

事実、MBAホルダーは経営に必要な知識全般を備えていると思われる傾向があり、企業によっては幹部候補生の選択基準のひとつとしてMBAを挙げているケースは少なくありません。

そのため、主に20代後半~40代の企業の中核を担う世代のビジネスパーソンが経営大学院に通うこと多く、マネジメントに必要な知識やマーケティングなど、ビジネスに関する幅広い分野の知識やスキルを身につけています。

日本と世界のMBA

経営のエキスパートとして認識されているMBAですが、日本国内と世界とでは、その捉え方に若干の違いがあるようです。

MBAのプログラムを提供している大学院はビジネススクールと呼ばれますが、アメリカのウォートンスクールはその草分けとして有名です。1881年、ビジネスのプロフェッショナルを養成する目的で創設されました。そうした流れを受け、MBAホルダーは経営に関する必要知識をもった優秀な人材として認識されやすく、昇進や幹部候補としての採用基準のひとつとなっています。

一方、日本の場合は社外から取締役などの管理者を呼び込むといった人事は主流ではなかったことなど、海外との企業風土の違いからMBAが評価されづらいとも言われてきました。ただ、近年は優秀な人材確保のための施策としてMBAホルダーを積極的に受け入れる企業や、研修としてMBA取得を支援する企業も増えてきています。

世界のMBA人気校・有名校

MBAの概要について説明したところで、世界のMBA人気校・有名校について紹介します。多くはアメリカのビジネススクールで、世界のランキング上位の多くを占めています。

スタンフォード大学経営大学院(アメリカ)

世界のMBAランキングでナンバーワンの人気を誇る大学院で、アメリカではもっとも有名なビジネススクールのひとつです。ビジネスリーダーの養成を重視しており、学生同士の競争によってチームマネジメントを学べるようになっています。

Insead(フランス・シンガポール・アラブ首長国連邦)

Insead(インシアード)はフランスが誇るヨーロッパでもっとも有名で人気のあるビジネススクールで、シンガポールやアブダビにもキャンパスがあります。世界80か国以上から多様な人材が集結し、グローバル性が高いのが特徴で、協調性やコミュニケーション力に優れているタイプが好まれる傾向があるようです。

ウォートン・スクール(アメリカ)

世界初のビジネススクールであり、世界中で10万人近くの同窓生が存在するといわれる歴史ある大学院です。在籍経験のある有名人としては、イーロン・マスクやサンダー・ピチャイといったIT企業のCEOや現アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏などがいます。多様なバックグラウンドを持つ人同士のコラボレーションを促進する学風には定評があります。

ロンドン・ビジネス・スクール(イギリス)

イギリスでもっとも評価の高いビジネススクールです。世界のMBAランキングで常にトップ5以内をキープしており、理論と実践を並行して学べる潤沢なプログラムが特徴で、日本やアメリカの大学との連携も発達しています。世界70か国以上から学生が集まり、国際性豊かなスクールのひとつです。日本でも昨今話題の人生100年時代をテーマとした著書、LIFE SHIFTの著者であるリンダ・グラットン氏もこのスクールで教鞭を取っています。

ハーバード・ビジネス・スクール(アメリカ)

ビジネススクールとしても世界でもっとも有名な大学院のひとつです。世界で活躍するリーダーを育てるために設立され、卒業生には前アメリカ大統領であるジョージ・W・ブッシュ氏や日本では楽天の三木谷浩史氏などがいます。

その他の有名経営大学院

他には、アメリカのハース・ビジネススクールやスローン経営大学大学院、ロンビア・ビジネス・スクール、シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス、ジョンソン経営大学院などが有名で、アメリカ以外ではスペインのIESE(イエセ)や中国上海にある中欧国際工商学院などがトップランキングに名を連ねることが多いです。

日本国内のMBA人気校・有名校10選

続いて、日本国内のMBA人気校・有名校について紹介します。一般的に国公立の経営大学院の方が倍率が高く、私立は需要に対し供給過多の状態にあるともいわれます。しかし、一部の有名校は倍率が高く優秀なMBAホルダーを排出しています。

慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 経営管理専攻

慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 経営管理専攻は、本格的なビジネススクールの草分け的存在です。

経営に関する基盤知識の獲得と、特定領域の能力・スキルの獲得、そしてリーダーとしての資質の獲得を目的としており、慶應義塾建学の精神のもとで、ケース・メソッドによる実践的な教育を受けられます。

早稲田大学大学院 経営管理研究科 ビジネススクール

早稲田大学大学院 経営管理研究科 ビジネススクールは、1973年にシステム科学研究所の1年制プログラムとして発足しました。大きく分けて昼間主のプログラムと夜間主のプログラムの2つがあり、それぞれビジネスリーダーを目指す教育と専門分野を深く掘り下げたプロフェッショナルを育成するカリキュラムが受けられます。

京都大学大学院 経営管理教育部 経営管理専攻

京都大学大学院 経営管理教育部 経営管理専攻は、多国籍企業や国際機関などでグローバルビジネスへの展開に貢献できるリーダーの育成を目的とし、多様なバックグラウンドをもつ人材に対応するため標準的な「2年コース」の他に、フ「2年半コース」、英語による授業のみで修了できる「国際プロジェクトマネジメントコース」という3つのコースが用意されています。

東京理科大学大学院 経営学研究科 経営学専攻

東京理科大学大学院 経営学研究科 経営学専攻では、経営学と経済科学、そして技術経営の3つの領域において、それぞれの分野の権威によって高いレベルで研究指導が行われています。特に理学・工学の基礎と情報技術を重視しており、理工系学部出身者で実務経験もある人材を受け入れているのが特徴です。

名古屋商科大学大学院 ビジネススクール マネジメント研究科

名古屋商科大学大学院 ビジネススクール マネジメント研究科は、EMBAランキングで国内1位、アジア14位にランクインを果たしたMBAプログラムを提供しています。

ビジネスに変革をもたらす人材を育成する週末型MBAプログラムと、企業の中核的人材を育成するミドル向けのMBA(エグゼクティブMBA)プログラムがあり、既存事業のマネジメントのみならず、新規事業を生み出すアントレプレナーシップ人材の育成にも主眼を置いています。

神戸大学大学院 経学研究科 現代経営学専攻

神戸大学大学院 経学研究科 現代経営学専攻は、日本型MBAのあるべき姿を追求しており、世界標準のMBAプログラムを初年度の土曜日午後の講義で押さえることが可能です。日本人の標準的な働き方に見合ったプログラムの提供に力点が置かれているのが特徴で、働きながら学べる環境が整っています。

一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 国際経営戦略コース

一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 国際経営戦略コースは、2018年から「一橋ビジネススクール国際経営戦略専攻」として組織変更され、最先端のプログラムを通して、さまざまな実践知の体得が可能です。特にMBAプログラムは教員対学生比が3:1で濃密な講義を受けられ、12か国以上から集まった多様な学生のなかで学べます。

国際大学大学院 国際経営学研究科 国際経営学専攻

国際大学大学院 国際経営学研究科 国際経営学専攻は、アメリカのダートマス大学エイモス・タックスクールの協力を得てスタートした、国内で初めて完全英語による本格的なMBAプログラムが受けられる経営大学院です。日本とアジアの視点から国際的な比較分析を重視しており、アジア地域を代表するビジネススクールとしても一定の地位を築いています。

明治大学大学院 グローバル・ビジネス研究科 グローバル・ビジネス専攻

明治大学大学院 グローバル・ビジネス研究科 グローバル・ビジネス専攻は、日本社会のダイナミズム高揚のため、ビジネスに関する専門知識と広い視野、リーダーシップと高い倫理観を備えたビジネスプロフェッショナルの養成を目的として、国際機関から認証を受けた高いレベルのMBA教育を提供しています。

学生が自主的に学ぶ場はもちろん、キャリアチェンジの場として、そしてビジネスマッチングの場としても活用できます。

北海道大学大学院 経営学研究科現代経営専攻 経営管理コース

北海道大学大学院 経営学研究科現代経営専攻は、ビジネスパーソンをはじめ、公務員や他大学出身者、留学生など、多様なバックグラウンドをもつ人材が集まり、経済・経営分野の深い学識を身につけられます。

修士課程は広範な知識と,実践的問題解決能力を有する高度専門職業人の養成のためのコースで、専修コースには経済政策コースと経営管理(MBA)コースの2つがあります。MBAコースでは経営に関する幅広い知識を実践形式で身につけられます。

MBAランキング機関

MBAランキングを製作している機関は世界に多くあります。ここでは、その代表的な機関をいくつか紹介しておきます。

世界では、MBAを格付けする三大認証機関が存在しています。ビジネススクールとして有名な大学院は、これら3団体から国際認証を受けています。

  • AACSB(The Associatiion to Advance Collegiate Schools of Business)本部はアメリカのフロリダ州。
  • EQUIS(European Quality Improvement System)機関本部はベルギーのブリュッセル。
  • AMBA (the Association of MBAs)本部はイギリスのロンドン。

日本には、今のところこういった認証機関はありません。しかし、こういった海外機関が日本のみに焦点を絞って調査する場合があります。

SMBG「Eduniversal Worldwide Business Schools Ranking」

パリに本部がある認証機関です。グローバルな教育環境の提供や、個人のキャリア選択に必要な知識やノウハウの提供が実現されているかといった視点からアフリカ、北アメリカ、ラテンアメリカ、中央アジア、東欧、西欧、オセアニア、東アジアと地域別にビジネススクールを評価しています。日本のランキングはこちらで確認できます。

まとめ

ビジネスパーソンなら多くの人が知っているMBAについて、特に有名なビジネススクールを中心に紹介してきました。経営やマネジメントに携わる人や、これから起業して自分の事業を育てて行きたい人にとって、MBAの取得は重要なキャリアアップの手段として活用できるでしょう。

人生100年時代となり、育児休暇を「育自休暇」と捉え直すなど、社会人がまとまった時間をとって学び直すことの価値が見直されています。MBAに限らず、社会人としてもう一度学びなおすことを検討してみてはいかがでしょうか?