グーグルの目指す「垂直統合のIoT戦略」とは?自社開発チップを外販する意味

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2018年7月、米グーグルはスマート機器対応の集積回路チップ「Edge TPU」を、ディベロッパー向けに10月から提供開始すると発表した。IoT分野の注目技術であるエッジ・コンピューティング市場で、グーグルは着々と「垂直統合」を進めている。

グーグルのエッジ・コンピューティング戦略、MS・アマゾンとの違いは

エッジ・コンピューティング市場は2017年の14億ドルから年率35.4%で成長し、2022年には67億ドルに達すると予測されている。

動画や無数のセンサーから取得される膨大なデータを効率よく処理する手段として、転送量を最適化するエッジ・コンピューティングが期待を集めてきた。

この分野に大型投資を行う企業の代表例がマイクロソフトだ。2018年4月には、今後4年をかけてIoT関連事業に50億ドルを投じる計画を発表している。

マイクロソフトのIoT戦略はオープン化を肝とする。Azure IoT Edgeと呼ばれる開発環境をオープンソースとして公開し、IoTサービスを開発する企業が自由にカスタマイズできるようにしたのだ。開発者は機械学習を実行するプログラムを簡単にEdge側に実装できるようになった。

アマゾンのIoT技術はシンプルさを売りとする。AWS Greengrassは、接続する電子機器をひとまとめにして管理し、エッジ側で実行するプログラムを管理コンソールから簡単に配布できる。

クラウド側でもエッジ側でも、計算を実行するときだけコンピュータ資源を立ち上げるAWS Lambdaの仕組みを活用しているため、サーバーやデバイスの管理を意識する必要がなくなり、開発者にとって実装が容易になる。