「AIと機械学習」導入メリットは、ストレージ支出増加のリスクを上回る

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IT専門調査会社 IDC Japanは9月13日、AI(人口知能)とML(機械学習)が「企業のストレージ支出に与える影響」を調査した結果を発表した。それによると、導入済みまたは導入を計画/検討している企業の70%が、2018年~2020年の間にAIや機械学習がストレージ支出に大きな影響を与えると判断していることがわかった。
「AIと機械学習」導入メリットは、ストレージ支出増加のリスクを上回る

人間と同等の機械学習、人間を超えるAI

ML(Machine Learning:機械学習)とは、人間が通常に持っており、行っている学習能力と同レベルの学習機能をコンピュータで実現しようという技術のことだ。

AIと似たような概念と思われるが、AIはこれを一歩進めて、人間より高度な機能を実現しようというものである。

この調査は国内企業611社を対象に、AIとMLが国内企業のストレージ支出に与える影響を調査したもの。その結果、AI/MLを導入済みまたは導入を検討している企業の70%が、2018~2020年の間にAI/MLがストレージ支出に非常に大きな影響を与える、または大きな影響を与えると判断しているという。

「導入済み・計画あり」企業の7割がストレージ支出への影響を認識

まず、611社のうち、AI/MLを「本番導入済み」、「開発/試験中」、「1年~2年以内に導入を計画」「時期は未定だが導入を検討中」の企業は448社。すでに全体の73.3%に達している。

この448社に対して、2018年~2020年の期間でAI/MLがストレージ支出に与える影響について聞いたところ「非常に大きな影響を与える」が25.4%、「大きな影響を与える」が44.6%と合計の回答率は70.0%となった。

AI/MLの導入で、一体何が変化すると想定しているのだろうか。

50%以上の企業が「AI/MLデータの増大への対応が求められる」と回答している。また「AI/MLのストレージ予算の増加」が46.2%、「AI/MLデータの統括的な管理が求められる」が39.8%と続いた。

具体的なテクノロジーについては、「オブジェクトストレージの導入の増加」がトップで33.8%、次いで、「Software-Defined Storageの導入の増加」が31.2%、「オールフラッシュアレイの導入の増加」が26.1%と続いた。また、フラッシュの新しい接続環境である「NVMeやNVMe over Fabricsの利用の増加」も22.6%となっている。

企業の74.3%が利用に積極的

そして、現在自社のITインフラ管理にAI/ML(または、AI/MLをベースにした運用管理サービス)をすでに「利用している」は8.2%とまだ少なかった。

しかし、「1~2年以内に利用を計画」は44.8%、「時期は未定だが利用を計画」は21.3%となり、回答者の74.3%にあたる454社が利用に積極的な考えを持っていることがわかった。

また、経営の改善や顧客満足度の向上だけではなく、自社のITインフラの運用管理にAI/MLを利用する意向が高いこともわかったという。

出典:「ITインフラ管理でAI/ML(またはAI/MLベースのサービス)を利用する理由」IDC Japan

ITインフラ管理でAI/ML(またはAI/MLベースのサービス)を利用する理由」を聞いたところ、「保守サポートコストの抑制」がトップで49.3%、「ビジネス要求への迅速な対応」が43.0%、「人員コストの抑制」が40.7%と続いた。

この結果について、IDC Japanのエンタープライズインフラストレクチャ/PCs グループディレクターである森山正秋氏は次のように分析している。

「AI/MLの本格的な導入が始まることで、ストレージインフラはAI/MLを支えるデータ基盤としての役割が強く求められる。こうした役割を果たしていくためにストレージベンダーは、現在抱えているストレージインフラのボトルネックを解消できる新しいテクノロジーの実装を強化が求められる」(森山氏)