「人生100年時代」不安から逃れるために必要なこと|キャリアビジョンに関する意識調査 、約8割が不安

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9月27日、アデコは有職者を対象に「人生100年時代」に対する意識や自身のキャリアビジョンについて調査結果を発表した。これによると、回答者の半数は「人生100年時代」をポジティブに捉えるも、7割が明確なキャリアビジョンを持っていない、約8割が自身のキャリア構築に不安を抱いていることが分かった。特に「お金」に関する不安感が強いという。
「人生100年時代」不安から逃れるために必要なこと|キャリアビジョンに関する意識調査 、約8割が不安

「人生100年時代」に対する意識

人生100年時代に対する意識は、ポジティブ派とネガティブ派が拮抗する結果となった。有職者に「人生100年時代」についてどのように捉えているかを聞いたところ、47.9%の人が「ポジティブ」に捉えている。一方で、「ネガティブ」「ややネガティブ」と回答した人は40.8%だった。

引用:プレスリリース

また、何才まで働きたいかについては、「年齢は問わず、元気な限り働きたい」という割合が最も多い。次に多いのは「70歳」。

引用:プレスリリース

先日、長野市長と松本市長が高齢者の定義を「75歳以上」と共同宣言して話題を呼んだ。年金受給への不安もあり、定年後も何かしらの形で働くという意識が広まっていることが伺える。

人生100年時代の「キャリアビジョン」に対する意識

人生100年時代をポジティブに捉え、元気な限りは働きたいという前向きな回答が多かった一方で、現在の仕事以外のセカンドキャリアについてはキャリアビジョンがないという人が7割に登った。

ここでいうセカンドキャリアとは、定年後の仕事だけではなく、現在取り組んでいる副業・複業も含む。目の前の仕事に追われ、社外での新たな一歩を踏み出せていないがために、新たなビジョンも描きづらい。日本の社会人の実情が浮き彫りになったのではないだろうか。

引用:プレスリリース

逆に明確なキャリアビジョンを持っている人の行動に目を向けると、キャリアビジョンを持っている人の5割近くが、情報収集、自身のスキルレベル向上に取り組んでいる。人脈形成や資格取得にも積極的なのだ。同調査では、「ビジョンを持っていない人との差がどんどん広がっていくことが予想される」と指摘している。

引用:プレスリリース

キャリア構築に対する意識

自身のキャリア構築に関しては、不安を感じていると回答した人が約8割に達した。

引用:プレスリリース

健康寿命が伸びるに伴い、ライフサイクルの見直しが迫られている昨今。さらには、AIなどのテクノロジーの進化への対応、それに伴うスキルのアップデート、キャリアチェンジも迫られるだろう。ロールモデル不在でも自律的にキャリア構築できるスキルとモチベーションが必要なのだ。

AIが人類の知性を超える段階といわれるシンギュラリティも、2045年との予測が早まり、2030年頃との説もある。激動の時代、学び直しが求められているのだが、ここでネックとなるのが、「お金」。

引用:プレスリリース

同調査では、有識者のうち自身のキャリア構築に不安を抱える人の半数が、学び直しに必要な費用や生活費を不安視していることが明らかになった。同時に、一定期間、仕事を休職したうえで学びに投資する必要性も感じているという。

人生100年時代、不安から逃れるために必要なこと

まずは、有識者を見習い情報収集に勤しむのが得策ではないだろうか。人生100年時代というワードが流行するきっかけとなった著書「LIFE SHIFT」はおすすめだ。同書では、従来型のライフサイクルである「学ぶ・働く・引退」という3ステージの人生から脱却することを提案している。今後は、エクスプローラー、インディペンデントプロデューサー、ポートフォリオワーカーといった新たなステージを人生に組み込みながら、柔軟なキャリア構築を目指すべきだという指針が示されている。

NISA(ニーサ)iDeCo(イデコ)などの資産運用を行うなど、まずはお金に対する不安を払拭していくことも有効だろう。今のところ期間限定ではあるが、ジュニアNISAは子どもの教育費を増やすために活用できる。

本調査に限らず、アクサ生命が行った「人生100年時代に関する意識調査」によると、6割以上の人が老後の生活に悲観的であることがわかっている。特に、ビジネス第一線で活躍しているであろう30代~40代が、先行きを前向きに捉えられない状況も明らかになった。みんな、不安なのだ。

けれども、不安に押し倒されては生気なく寿命を全うする人生が待っているのみではないだろうか。会社が、国が、救済の手を差し伸べてくれるのを待つだけでは、不安は解消されない。自律的、客観的に自身のキャリアを捉え直し、キャリアビジョンを明確にしていくことが求められている。

※2020年4月9日編集部追記:参考記事のURLを更新しました。内容は公開当時のものです。