働き方改革でも日本人はまだ「働き蜂」世界と差がつく休暇取得日数

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Syno Japanは9月6日、日本、米国、ドイツ、シンガポール、メキシコの5か国を対象に実施した「休暇取得に関する意識調査」の結果を公表した。働き方改革の推進で「休暇取得」を推進する企業は増えている印象だが、世界と比較するとその実態はどうなっているのだろうか。
働き方改革でも日本人はまだ「働き蜂」世界と差がつく休暇取得日数

高度経済成長期から、日本人は働きすぎ?

日本人は昔からよく外国人に「働き蜂」だと揶揄されてきた。休暇を取らずにひたすら働き続けるというイメージである。

さらに、高度成長期には「エコノミックアニマル」と言われたこともある。デジタル大辞泉によれば、経済的利潤の追求を第一として活動する人を批判した言葉で、昭和40年、パキスタン外相が日本の経済進出のあり方について語ったものである。

働けば働くだけ利益を出る時代「休暇なんてとっていられない」と考える人も、企業も多かった。

しかし現代、働き方改革が叫ばれ日本の労働環境には変化が起きている。日本の働き方はどう変わったのだろうか。Syno Japanが行った「休暇取得に関する意識調査」に注目したい。

同調査は、5か国を比較することで、日本の特異性を浮き彫りにしようというものである。調査対象は18-79歳の一般消費者男女。調査人数は日本(1,047人)、米国(1,036人)、ドイツ(1,030人)、シンガポール(541人)、メキシコ(1,022人)である。

日本の休暇取得日数は、5か国中やっぱり最下位

出典:「あなたの職場で、年間で最大何日間の休みを取得することができますか?」Syno Japan

まず、「あなたの職場で、年間で最大何日間の休みを取得することができますか?」と聞いた。その結果、1位はドイツで3週間だった。一方、日本は8.76日で最下位となった。これは他の国と比べても唯一の1桁となる。

米国は平均15日で、ドイツと日本との中間に位置している。

また、性別ごとに見てみると、5か国すべてで男性の方が女性よりも長く休暇を取ることに抵抗感が少ないことがわかった。

ドイツは、男女ともに20日以上休みを気兼ねなく取れると回答している。一方、日本は男性は12.5日、女性に限っては4.95日という結果となった。これは、ドイツの実に約1/4である。

他の4か国は男女では日本ほどの大きな差はみられず、日本ではまだ女性の待遇向上が遅れていることがわかる。

年代別でも日本は唯一の1桁。若年層ほど休暇がとりにくい状況

出典:「若い世代は休暇を取りにくい」Syno Japan

また、年代ごとに見てみると、年代の傾向は、国によって異なるようだが、ここでも日本は各世代とも唯一の1桁となっている。

また、日本の次に少ないのが米国で特に若い世代は休暇が取りにくいことがわかる。とくに米国は、55歳以上になると休暇日数が大幅に上がる特徴がみられる。

日本は、23-35歳は6.47日と極端に少なく、社会人になりたての時期は、長期での休み取得は困難な状況がわかる。一方、ドイツは年代問わず20日を超えていることから、企業内に休みを長期で取りやすい環境が確立されているようだ。

「働き方改革」が叫ばれているが、世界と比較すればまだまだ「働きすぎ」の日本。勤勉さが日本の良さだという人もいるし、それが日本経済を支えてきたことも事実だろう。

しかし、人生の大半を仕事で過ごすのか、それとも家族との時間を過ごすのか、はたまた自己実現のために充てるのか。せめて、自分の生き方を、自分で選択できるようになるべきである。

そして「働き方改革」は、個人のそうした選択をしやすくする制度でなくてはならない。